作品紹介
まるで別世界から来たような天才児、ヴィトス。初めて触ったおもちゃのピアノで「ハッピー・バースデイ・トゥ・ユー」を弾きこなし、幼稚園で地球温暖化について語り、お遊戯そっちのけで辞書を読みふける。なんとIQは高すぎて計測不能……。そんなヴィトスの姿に、両親のレオとヘレンは輝かしい未来を夢見るようになっていく。
そんなある日、発明家であるレオの就職を祝うパーティが自宅で催される。来客をもてなすヘレンのために、ピアノを弾くヴィトス。かわいらしい『ちょうちょう』のメロディーに微笑む大人たち。子どもにしては上手だけど……。誰もがそう思った瞬間、突如、シューマンの『勇敢な旗手』が流れ出す。まさかこれほど上手いとは。たった半年のレッスンにも拘わらず、まるで巨匠のようにピアノを弾くヴィトスの姿に、大人たちは息を呑む。世間が神童を認めた瞬間だった。
周囲の評判に気をよくし、「天才を育てる」と意気込むヘレン。ついにヴィトスを幼稚園ではなく、音楽学校へと通わせることを決意する。ヴィトスを立派なピアニストに育てようと、過大な期待を抱くレオとヘレン。そんな中、レオの父であり、田舎で家具工房を営むおじいちゃんだけがヴィトスをヴィトス自身として受け入れてくれた。禁止されていた刃物を使って木工作業をしたり、夢について語ったり……。おじいちゃんと過ごす時間は、ヴィトスにとってかけがえのないものになっていく。
(原題:Vitus、2006年、スイス、上映時間:121分)
キャスト&スタッフ
監督:フレディ・M・ムーラー
出演:テオ・ゲオルギュー、ブルーノ・ガンツ、ファブリツィオ・ボルサーニ、ジュリカ・ジェンキンス、ウルス・ユッカーほか
ギャラリー
公開表記
配給:東京テアトル
2007年11月3日(土・祝) 銀座テアトルシネマほか全国順次ロードショー
(オフィシャル素材提供)