イントロダクション
2008年カンヌ国際映画祭脚本賞受賞。二度のパルムドールを含む4作連続主要賞受賞の快挙。かつてない栄誉が、穏やかで慎み深い世界の名匠ダルデンヌ兄弟に与えられた。
常に社会と、そこに生きる人々を見つめ続けてきた監督たちが本作で描いたのは、現代ヨーロッパにおける移民問題を背景にした、ひとりの女性の愛の物語。もちろん彼らが、ありきたりなラブ・ストーリーを創るわけがない。「失われたラブ・ストーリーと、新しく生まれるラブ・ストーリー」と監督たちは言うが、二人が結ばれるまでの前半部とクローディの姿が消える後半部から成る大胆な構成には、誰もが驚きを隠せないはずだ。
生まれるはずのなかった愛。何があっても、その愛を守ろうとするロルナ。驚くべき展開が描かれる、その崇高な愛の奇跡。世界の名匠が描いた愛の傑作である。
ストーリー
アルバニアでの貧しく辛い生活から逃れて、ベルギーへやってきたロルナ。故郷の恋人と、ここでお店を開くのが夢だ。だが、国籍を得るために彼女がしたことは麻薬中毒の青年クローディとの偽りの結婚。偽りの結婚でも、孤独なクローディはロルナを慕うが、彼女には彼には決して言えない重大な秘密があった。しかし、彼女を希望の光にして生き直そうとするクローディの姿に、ロルナの心は揺れる。そして、愛が生まれかけたある日、突然クローディはロルナの前から姿を消してしまう……。
(原題:LE SILENCE DE LORNA、2008年、ベルギー、フランス、イタリア、上映時間:105分)
スタッフ&キャスト
監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
原作:オノレ・デュルフェ
出演:アルタ・ドブロシ、ファブリツィオ・ロンギオーヌ、ジェレミー・レニエ、オリヴィエ・グルメほか
ギャラリー
公開表記
配給:ビターズ・エンド
恵比寿ガーデンシネマで公開中ほか全国順次ロードショー
(オフィシャル素材提供)