イントロダクション
「地球は、死んだ歴史の断片ではなく、生きた詩である」(ソロー)
私たちが暮らす青く美しい星、地球。その悠久の歴史が刻まれた貴重な自然遺産と、人類文明が作り上げたドラマチックな文化遺産……その“世界遺産”を宇宙から眺めたら……明日はどんなふうに変わるだろう。その夢を実現してくれたのが、世界最大級の地球観測衛星「だいち」と最新4K3Dデジタルカメラによる超高精細立体映像だ。『ロード・オブ・ザ・リング』『ラスト サムライ』『キングコング』などの舞台となったニュージーランドの太古のままの森やフィヨルド、文明発祥の地エジプトのピラミッド地帯、広島の厳島神社や原爆ドームが、まるでそこに立っているような臨場感と圧倒的な迫力で甦る。また、グランド・キャニオン、ウルル(エアーズロック)、グレート・バリア・リーフ、ヴィクトリアの滝など、名だたる世界遺産を宇宙からとらえた美しい“地球模様”は圧巻。
案内役をつとめるのは、地球の未来をつむぐ子どもたちだ。アカデミー賞外国語部門賞受賞の『おくりびと』で脚本を担当した小山薫堂が感動のオリジナル・ストーリーを作り上げた。
監督はTBS「THE世界遺産」などで知られる実力派ディレクター日下宏美。星降る銀河を漂い、太古の森に恐竜の息遣いを感じ、巨大な神殿にファラオの面影を見る……まさに“生きた詩”である地球の呼吸を五感で味わえる体感型ネイチャー・ファンタジーだ。
ストーリー
●ニュージーランド
「星空を見上げる楽しさはパパから教わった。同じ星を見ている人と、きっといつか友達になれる。パパはいつもそう言って星を見ていた」。小さな湖畔の町テカポにすむ少年(マット・レイワード)。世界を駆けるカメラマンだった父は、亡くなって星になった。仕事で忙しい母。寂しいとき、彼はいつも星を見に行く。誕生日に母が天体望遠鏡をくれた。“一緒にパパの星を探そうね”と。
●日本
広島に住む少女(内田伽羅)には、ふたつの大切な場所がある。そこにくると「地球の声に耳を傾けたくなる」海に浮かぶ朱色の神殿=厳島神社と、人類の“負の遺産”原爆ドーム。二度と戦争が起きないように祈り、慰霊碑に折鶴を手向ける少女。両親から誕生日にもらったフルートでいつか演奏旅行にでかけ、世界中にたくさんの友達をつくりたい……それが彼女の夢だ。
●エジプト
カイロに住む兄弟(ユセフ・ワエル、アブド・ムハンマド)の夢は、ふたりそろって絵描きになること。でも弟はまだ自分のクレヨンも持っていない。毎日、ピラミッドを見に来た観光客に絵を売りに行くふたり。太陽が沈む直前、やっと絵が売れた。兄はそのお金で真新しいクレヨンを買い、弟にプレゼントする。いつか世界中のみんなのふるさとを描きたい……ふたりの夢は大きく広がる。
(2010年、日本、上映時間:38分)
キャスト&スタッフ
監督:日下宏美
プロデューサー:小川直彦
構成:小山薫堂
音楽:清水靖晃
ナレーター:下條アトム
出演:内田伽羅、マット・レイワード、ユセフ・ワエル、アブド・ムハンマドほか
ギャラリー
オフィシャル・サイト
公開表記
配給:TBSビジョン
2010年6月19日(土)よりワーナー・マイカル・シネマズ板橋ほか全国3D映画館にて公開!