香港代表として第93回アカデミー賞®国際長編映画賞ノミネートの『少年の君』が7月16日(金)より全国公開となる。壮絶ないじめ、苛烈な受験戦争、ストリートチルドレンなど過酷な社会問題を描いたサスペンスでもありながら、主人公2人が魅せるピュアな魂の交錯が激しく胸を打つ本作。中国では諸般の事情によりほとんど宣伝が行われないまま公開されたにもかかわらず、250億円近い興行収入を叩き出す大ヒット、青春映画ジャンルとしてみれば歴代1位の記録を樹立した。本作の監督を務めたのは、『インファナル・アフェア』シリーズへの出演で知られる俳優・監督のエリック・ツァンの息子で、デビュー作から高い評価を獲得してきた俊英デレク・ツァン。中国で「13億人の妹」の愛称で親しまれる人気女優チョウ・ドンユイと、国民的アイドルにして本作で演技派俳優としての地位を確立したイー・ヤンチェンシーを主演に迎え、スリリングかつ繊細な美しき傑作を作り上げ、遂に監督作として初めて日本で全国劇場公開が決定した。この度、チョウ・ドンユイのオフィシャル・インタビューが到着した。
チョウ・ドンユイ
1992年、中国河北省生まれ。北京電影学院舞台芸術学科を卒業。
チャン・イーモウ監督の『サンザシの樹の下で』(10)のヒロイン役に抜擢されデビューし、中国国内のみならず世界的に注目を集める。
その後、主演作『My Old Classmate(英題)』(14)の記録的大ヒット、また本作のデレク・ツァン監督とタッグを組んだ前作『七月と安生』(16)で金馬奨最優秀主演女優賞受賞ほか、その年の賞レースを席巻。『シチリアの恋』(16)、『カイジ 動物世界』(18)など数々のヒット作に出演。
本作でも、アジア・フィルム・アワード、金鶏奨、香港アカデミー賞ほか主演女優賞を総なめにするなど、人気・実力ともに中華圏を代表するトップ女優の一人。
中国でも問題視されている「いじめ」と「受験戦争」。チョウ・ドンユイが今回演じたチェン・ニェンはまさに苛烈な受験戦争の真っ只中でいじめにあっている孤独な少女。「今までで一番難しい役だった。他の作品と違いすぎて考えが追いつかないの。手探りで演じる感じよ。ニェンの心の変化を表現するのが難しかった」と撮影を振り返り苦労をにじませる。「彼女は受験が終われば母親を楽にできると自分に言い聞かせてたの」とチェン・ニェンの葛藤を説明、「臆病さも夢も言い訳にしてはならない」とチェン・ニェンが見せる強さについても言及した。
プロデューサーのジョジョ・ホイは「心に傷を持つチェン・ニェンを演じるために、本来彼女が持つ空気感を消してもらった」と話す。チョウ・ドンユイが主演を務め中華圏を代表する映画賞・金馬奨では主演女優賞をW受賞した『ソウルメイト/七月と安生』(※絶賛公開中)でも監督を務めたデレク・ツァンも「今まで見たことのない彼女を見られるはずだ」と太鼓判を押す。
監督については「演技がよくても歩き方を注意されたり、役との違いを指摘される。毎日手探りで監督が助けてくれた、プロデューサーもね」と感謝。「真面目な制作チームで、仲良くなっても甘えやごまかしは利かない」と撮影クルーへ大きな信頼も寄せる。ポスターや予告編からも分かるように、彼女は実際に頭を刈り上げて丸坊主になるが「丸刈りにすると聞いた時、私は困ったふりをして“やるなら、みんなで”」と冗談めかして言ったところ、本当にスタッフが一緒に丸刈りにしたエピソードを披露、撮影現場の団結力の強さを教えてくれた。
また本作が香港アカデミー賞ともいわれる香港電影金像奨では作品賞・監督賞・主演女優賞を含む8冠を達成したほか、これまで実に57の映画賞を獲得。遂には第93回アカデミー賞®国際長編映画賞にノミネートされるなど、圧倒的称賛を受けていることについて「多くの賞を手にできたのはみんなのおかげよ。みんなと一緒なら何でも乗り越えられる」と真っ先に監督やスタッフへの感謝を口にした。
中国でも問題視されている「いじめ」「受験戦争」「ストリートチルドレン」を大きなテーマとして、人気女優チョウ・ドンユイがこれまで見せたことのない体当たりの熱演は、国内外で高い評価を受け、数多くの賞を受賞するなど世界中で絶賛された。
公開表記
配給:クロックワークス
7月16日(金) 新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)