イベント・舞台挨拶

『ねばぎば新世界』初日舞台挨拶

©「ねばぎば 新世界」製作委員会

 国内外で話題を呼んだ児童虐待を題材にした映画『ひとくず』上西雄大監督の最新作『ねばぎば 新世界』。7月10日(土)、新宿K’s cinemaにて初日舞台挨拶が行われ、6月23日に行われた完成披露舞台挨拶でも、爆笑の渦を巻き起こした出演の赤井英和、上西雄大らが登壇。ツイッターが話題沸騰の赤井佳子夫人も、花束贈呈で登壇し、盛り上げた!

 冒頭、上西は「憧れ続けた赤井さんとバディを組んで映画に出て、このように並んで初日を迎えることができて、夢のようで感謝しかありません」と感無量の様子で挨拶。

 本作も上西監督の前作『ひとくず』に続いて、人情で溢れた映画。監督は「僕は小さい時から映画ばかり見て勉強しなかったんですけれど、映画の中にある人の温かさというものはそのまま心に染み入ってくるし、そこから自分を正すというか、自分の中の良心を育むようなことをしてきました。僕は映画を作るのであれば、人で人の温かさを描くような作品にしたいなと思いました。本作は真ん中に赤井さんがおられたので、赤井さんの人間味、その温かい想いを受け取れるようなストーリーにして、皆が赤井さんの周りで輝くような作品になればと思いました。赤井さんが魅力にあふれているので、それを余すことなく作品に織り込むことしか考えていませんでした。現代劇でありながら、観ていると昭和を感じるような作品になればと思い、反映できたのではないかと思います」と作品に自信を見せた。

 本作のタイトルは、ただの『ねばぎば』でなく、『ねばぎば 新世界』と、大阪の地名が入っている。赤井は、「西成は地元です。本編の中で子どもを看病しているシーンは、僕の実家の、僕が寝ていた部屋の向かいの部屋を撮影で使ってもらっています。西成、新世界は子どもの頃から居ているところです。映画でしたら、デビュー『どついたるねん』ぶりで使ったので、想いが深いです」と本作への想いを語った。

 上西は演じたコオロギについて、「コオロギ自身は僕の舞台作品で生まれたキャラなんですけれど、そのまま持ってきたのではなく、勝吉のそばでこそまっすぐ正義に向かっていけるし、そばでこそ自分の力を存分に発揮できる存在にしたかったです。ただただ親分に憧れて、一番の子分、一番の存在になりたいという想いだけでそばにいるような純朴な人間です。男としてはモテるところだけは頑張りたいというのがあいつにもあったのではないか。本編で小沢(仁志)さんが演じるヤクザの親分が力を貸してくれ、それを受け取る親分の側にいて、嫉妬しかないというのを包み隠さず表現するというところにコオロギの人間性が出ているのが面白いと思います」と話した。

 赤井が演じる勝吉はモテる役で、本編には、スナックのママと部屋から降りてくるシーンも。勝吉と自身とどちらの方がモテるか聞かれた赤井は、「勝吉はモテますが、私はモテません。嫁さんいてるからね」と、会場に来ている奥さんの方をチラリ。MCに、聞いたところによると、昔、土下座しながらお家に帰ったことがあって、その時奥さまは浮気を疑っていらっしゃったという話もあるんですけれど」とつっこまれると、最初は「そんなこともありましたかね」とあたふた。上西が「関西人にとって赤井さんは特別な存在なので、男も惚れます」と加えると、赤井は「市長選に出ましょうか?」とジョークを飛ばし、客席は笑いに包まれた。

 徳竹は興信所に務める小百合役。「(所属する劇団テンアンツの)舞台はもっと三枚目の色があるんですが、本作ではかっこいい感じの役です。監督の趣味が入った場面もあるので、楽しんでいただけたらと思います。新世界の興信所を親子でやっていますので、赤井さん演じる勝吉とは小さい時から仲良くしているという人間関係が表現できたらなと思いました」と話した。

 古川は、お父さんが勝吉に救われた教師役。古川は「伴大介さん演じるお父さんが勝吉さんに助けていただいたということで、最初私の役は勝吉さんに心寄せるような表現をしつつなんですが、監督演じるコオロギと出会って、教師の瞳は、コオロギが字が読めないと聞いて、何かできることがあるんじゃないかというところから、コオロギに惹かれるというか、何かをしてあげたいという気持ちになってくる。(娘を育児放棄する母親を演じた)前作の『ひとくず』という作品とは全く違う役どころでして、前の作品を観ていただいた方は、私がまともな役どころなので、また違った演技を楽しんでいただけるかと思います」と話し、観客の笑いを誘った。

 最近、赤井英和の奥様のツイッターで、赤井のプライベートの愛らしい姿が人気。その奥様の佳子夫人が、赤井英和の15年ぶりの主演映画公開のお祝いに、花束を持って駆けつける場面も!

 「ツイッターで赤井がパンツ一丁の写真をしょっちゅうあげていますが、映画でいうと、主役でしか成立しないタイプの大根役者というか、監督ありきなので、監督がこうやって赤井にスポットライトを当ててくださって、本当に感謝しています。ありがとうございます」と話し、「赤井にでなく、監督に」と、なんと花束を監督に贈呈! 監督は急なサプライズに、涙をにじませた。

 赤井も「確かに監督ありきで、周りの役者さんに支えられて主演をさせていただきました。本当に皆さんのおかげだと感謝しています」と感謝の想いを吐露した。

 佳子夫人は見どころを聞かれ、「赤井はどこを切っても大阪と人情と友情が出てくる人間なので、この映画もどこを切っても大阪だったり人情だったり、おせっかいで人のいいところがいっぱい出ているので、そこを見ていただきたいです」と話した。

 最後に赤井は「今はコロナコロナで大変な時ですが、朝の来ない夜はないということで、『絶対諦めるな、ネバギバや!』というのを今回の映画からも受け取ってもらえればと思います」と、上西は「目指したのは、赤井さんを中心に描いた昭和の痛快作品です。赤井さんをここまで愛している僕にしか撮れない作品になっていますので、ぜひそれを感じていただければと思います」と力強いメッセージを送った。

登壇者:赤井英和、上西雄大、徳竹未夏、古川 藍、赤井佳子

(オフィシャル素材提供)

公開表記

 配給:10ANTS 渋谷プロダクション
 新宿K’s cinemaほかにて公開中。全国順次公開

関連作品

スポンサーリンク
シェアする
サイト 管理者をフォローする
Translate »
タイトルとURLをコピーしました