ベネディクト・カンバーバッチ主演最新作『クーリエ:最高機密の運び屋』が、9月23日(木・祝)より全国公開中。この度、ベネディクト・カンバーバッチのオンライン・ロング・インタビュー映像が解禁となった。作品との出合い、役作りについて、共演者との仲についてまで赤裸々に語るとともに、新型コロナウイルスの戦いと本作を絡めたメッセージも口にしている。
米ソ冷戦下を背景に、CIA【アメリカ中央情報局】とMI6【英国秘密情報部】からスパイとしてリクルートされたイギリス人セールスマンのグレヴィル・ウィンを演じたベネディクト・カンバーバッチ。作品との出合いについては「話をくれたのはドミニク・クック監督だ。彼の『ホロウ・クラウン』でリチャード三世を演じてすっかり意気投合して友達になったんだ」と回想。トム・オコナーの脚本にも「とても感銘を受けた」という。
役作りについては「可能な限り文献も読んだよ。当時の暮らしを知れる文献を中心にね。当時のソ連とイギリスの違いや気温を知ることでグレヴィルの肉体的、精神的な変化を理解したかった。グレヴィルの自伝にも目を通した。自伝にはリサーチ以上に興味深い発見があった」と熱のこもった準備をうかがわせている。それに加えて当時のニュース映像を参考に、グレヴィル・ウィンのウェールズ訛りの喋り方を意識したという。
ペンコフスキーを演じた旧ソ連出身のメラーブ・ニニッゼについては「助けられた。すぐに打ち解けていい雰囲気で撮影できたし、昔と今のロシアについて教えてくれた。彼が推薦してくれた書籍はグレヴィルを理解する上でとても有益だった」と感謝の意を表す。
最後にベネディクト・カンバーバッチは、コロナウイルスに打ち勝とうとする人類の動きと、本作に描かれるテーマには共通項があると熱弁する。「コロナウイルスとの闘いはこの先もまだ続くと思う。回復力が試されている。人々はこれまでその驚くべき忍耐力と無私の心と勇敢さで自ら進んで立ち上がり行動を起こしてきた。グレヴィルも予期せず英雄になった。特別な能力のない彼が途方もないことを任されプレッシャーの中やり遂げた。ソ連で投獄されたがつらく残忍な経験を耐え抜いた。だからこの映画は希望のメッセージだ。人は誰でも困難を乗り越えることができる。どんなに無力で孤立していると感じても権利を奪われたと感じても戸惑い手に負えないと感じてもできることは必ずある。グレヴィルが並外れたことを成し遂げたようにね!」。
ベネディクト・カンバーバッチは劇場での検温を推奨しながら「映画館再開後初めて観る映画が本作だったらとてもうれしい」と日本の観客に期待している。
公開表記
配給:キノフィルムズ
全国公開中
(オフィシャル素材提供)