ロンドン・ナショナル・ギャリー史上唯一の絵画盗難事件を基にした驚きの実話、映画『ゴヤの名画と優しい泥棒』(全国公開中)より主演を務めるジム・ブロードベントのインタビュー映像が解禁された。
1961年、ロンドン・ナショナル・ギャラリーからゴヤの名画「ウェリントン公爵」が盗まれた。事件の犯人は、60歳のタクシー運転手ケンプトン・バントン(ジム・ブロードベント)。テレビに社会との繋がりを求めていた時代に、孤独な高齢者の生活を少しでも楽にしようと、盗んだ絵画の身代金で公共放送(BBC)の受信料を肩代わりしようと企てたのだ。しかし、事件にはもう一つの隠された真相が……。
ブロードベントは、脚本を読んだ感想として「見事な脚本だったよ」「愉快で秀逸。まさにイギリス映画だよ」とコメント。自身の役どころについては、「彼は複雑な男だね。仕事が長続きせず次々に職を変えている。タクシー運転手の次はパン職人だ。その一方でボツになっても戯曲を書いては送っている。かなりの楽観主義者だ」と説明。続けて「善意があって尊敬すべき人間だが、やや思慮に欠ける男だね」と述べながらも、「興味深いキャラクターだ。振り幅が大きいんだよ。コミカルな部分もあるが、大真面目なところもある。その加減が絶妙なんだ」と役柄の魅力について語っている。
映像では、共演者の話にも。ケンプトンの長年連れ添った妻ドロシーを演じたヘレン・ミレンについて「ヘレンの変身ぶりは見事だったよ。それは見事だったよ」と笑顔で話し、共演が楽しいものだったことを明かした。また、息子ジャッキーを演じたフィン・ホワイトヘッドについては「ジャッキーはこの物語の中心人物だ。彼はすばらしい若者だ。頭のいい子だよ」と絶賛。
『ノッティングヒルの恋人』(1999)のロジャー・ミッシェル監督の長編遺作となった本作。『ウィークエンドはパリで』(2013)でタッグを組んだことがあるブロードベントは、監督について「すばらしい監督で成すべきことを分かってる。俳優のこともちゃんと理解していて励ましてくれるんだ。それに意思を伝えるのがうまい。撮影中もいいアイデアを出してくれる。あんな幸福感は他の監督では味わえない」と振り返り、監督の手腕を称えている。映像の最後には、観客に向けて「感動して楽しんでほしいが、人へ思いやりを思い出してほしいね」とメッセージを残している。
映画『ゴヤの名画と優しい泥棒』は全国公開中。
公開表記
配給:ハピネットファントム・スタジオ
2022年2月25日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開!
(オフィシャル素材提供)