⻄島秀俊主演、村上春樹の短編を映画化した濱⼝⻯介監督最新作『ドライブ・マイ・カー』が第94回アカデミー賞®で、国際⻑編映画賞を受賞した。授賞式を終えたばかりの『ドライブ・マイ・カー』チームが日本メディア向けの共同記者会見に出席し、喜びのコメントを発表した。合わせて、仕事で参加できなかった出演者の三浦透子からコメントが届いた。
共同記者会見内容
率直な感想をお聞かせください。
濱口竜介監督:ありがとうございます! 嬉しいです! ノミネートされることだけでも本当にすごいことだと思っていたので、こうして受賞ができるとは本当に思っていなかった。ありがたいことだと思っています。
西島秀俊:本当に嬉しいです。会場でたくさんの方に「この作品を観た、素晴らしかったよ」と言っていただいて。改めてこの作品が、国や言葉を越えていろいろな人の心に深く響いたんだなと会場ですごく感じました。とても幸せです。
岡田将生:素直に本当に嬉しくて、あの場にいられたことがよかったなと思いますし、『ドライブ・マイ・カー』とタイトルが言われた時にみんなで立ち上がって、みんなで抱きしめあってるその瞬間は一生忘れない出来事なんだろうなと思ってます。
霧島れいか:私も素直に心から嬉しい気持ちでいっぱいです。たくさんの方におめでとうと言っていただいて、どれだけたくさんの方の心に届いたのかということが実感できて、本当に、本当に嬉しいです。
オスカー像を手にしての感想は?
濱口竜介監督:重いです(笑)。ポン・ジュノ監督が2年前に獲ったとき、片手で軽々と持ち上げられていたので、意外と軽いのかなと思っていた。重かったのでびっくりしました。
どういう方から声をかけていただきましたか?
濱口竜介監督:スティーヴン・スピルバーグ監督から「おめでとう。この映画にふさわしいものだ」と言っていただきました。スピルバーグさん自身もこの映画がとても好きだと言っていただけて、本当にすごい日だなと思いました。
映画の名前が呼ばれたときの感想は?
西島秀俊:監督のこの凄い才能がもっともっと世界に広まってほしいなと、いち映画ファンとして思っているので本当に嬉しくて、濱口監督おめでとうございますという気持ちでいっぱいです。
岡田将生:本当に、こんなことがあるんだなあ、と。素直に体が反応して、心が動いて。皆さんと喜びを分かち合えたのは本当に良かったなと、その瞬間に思いましたね。
霧島れいか:すごく緊張していたのですが、耳に入ってきた瞬間に感情が素直にわーっと溢れてきて、体も反応してしまいました。
4部門ノミネート、13年ぶりの国際長編映画賞受賞。日本の映画界にとって今後この作品がどんなものになると思いますか?
濱口竜介監督:それは、今後の皆さんが決めてくださればいいなと思っています。ただ、プロデューサーの方たちの尽力のおかげあって、準備にとても時間をかけることができたのはとても貴重なことだったと思っています。 いわゆる商業映画というものを作って2本目ですが、皆さんが準備の大切さというものを理解して作ってくださったということは感じていて、準備に時間をかけたことによってこういう結果が得られているということは言いたいですし、参考にしてやってみたいという方がいてくれたらそれはすごくありがたいと思います。 この「時間をかける」ということは大事なことで、その意志さえあれば、急き立てられるように仕事をすることもないし、お互いをリスペクトするような環境も生まれやすいと思う。これは映画界だけに限らないことで、「このことに価値があるんじゃないか」と思うことを時間をかけてやる、ということができたら、それは今より少し幸せなことなんじゃないか。そういう実例だと思っているので、そういうふうに思っていただけたらすごくありがたいなと思います。
三浦透子 コメント
国際長編映画賞の受賞、本当におめでとうございます! 皆さんの姿、とてもかっこよかったです。
『ドライブ・マイ・カー』という作品に関われたこと、誇りに思います。改めて、この作品から頂いた全ての出会いと経験に、心から感謝申し上げます。
濱口さん、スピーチ届きました。胸がいっぱいです。
登壇者:濱口竜介監督、西島秀俊、霧島れいか、岡田将生
公開表記
配給:ビターズ・エンド
全国大ヒット上映中!
(オフィシャル素材提供)