作品紹介

『頭痛が痛い』

©KAMO FILMS

イントロダクション

 自傷行為や恋愛感情のないセックスを繰り返し、家庭に不和を抱える不登校気味の高校生・鳴海と、エゴだと分かりつついつも人のことを考え、救急セットを持ち歩く同級生・いく。二人は、いくが鳴海のライブ配信を見るという一方通行の関係だったが、いくが梶井基次郎の『檸檬』のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函するところを鳴海が目撃し、互いの心と傷の手当てをし、支え合う関係に発展していく。

 監督は、第28回新人シナリオコンクールに『幸福なLINE』に佳作1位に入選した守田悠人。本作は初監督作品となり、映画監督の登竜門であるぴあフィルムフェスティバルのPFFアワード2020で審査員特別賞を受賞した。審査講評では、画家・平松 麻に「守田監督はいつもいくと鳴海の横にいるように私には見えました。ひとのいたみを分かったつもりでやり過ごしてしまう危うさに守田監督は向き合っていたのだと思います」と評された。

 いく役を、本作で映画デビューの阿部百衣子、鳴海役をフリーランスのモデル・俳優のせとらえと。いくの遺書を読み、正義感に突き動かされるフリージャーナリスト・直樹役を、『JOINT』の鐘ヶ江佳太。他、山本華世子、杉山宗賢、大友久志、ナツメが脇を固める。

©KAMO FILMS

ストーリー

 東京五輪に向けた新国立競技場の建設が進む2018年の東京。不登校気味の高校生・鳴海(せとらえと)は ライブ配信を行うことにより、行き場の無さを埋めようとする。

 鳴海の同級生・いく(阿部百衣子)はいつも明るく振る舞う反面、形容しがたい憂鬱な気持ちを吐き出せずにいた。

 ある日いくは、梶井基次郎の『檸檬』のように、自分の遺書を赤の他人の家に投函することで憂鬱を晴らそうとする。その遺書を読んだ鳴海と、フリージャーナリストの直樹(鐘ヶ江佳太)は、いくが発するSOSを感じ……。

 (2020年、日本、上映時間:108分)

キャスト&スタッフ

 脚本・監督:守田悠人
 プロデューサー:佐藤形而
 撮影・照明:田中丈尊
 音楽:大村知也
 出演:阿部百衣子、せとらえと、鐘ヶ江佳太、山本華世子、大友久志、ナツメ、杉山宗賢

ギャラリー

予告編

オフィシャル・サイト(外部サイト)

映画『頭痛が痛い』公式サイト
新国立競技場の建設が進む2018年。憂鬱に支配される少女たちと、都市にばら撒かれる無数の遺書

公開表記

 配給:アルミード
 6月3日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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