「見た者が必ず一定期間ののち死に至る」という“呪いのビデオ”の恐怖を描き、呪いがビデオを介して拡散されるという衝撃的な設定が世界中を震撼させた最恐ホラーの最新作『貞子DX』が、10月28日(金)より待望の全国公開を迎えたことを記念して、公開“怨霊”(御礼)舞台挨拶を開催! ハロウィンが近いことにちなみ、演じた役をイメージした衣装を身にまとったキャスト陣と監督、貞子らがステージに登壇すると会場から万雷の拍手で迎えられた。登場主人公でIQ200の天才大学院生・一条文華役を演じた小芝風花は「こんなにたくさんの方に来ていただけて嬉しいです」、文華と共に呪いに挑む自称占い師・前田王司役を演じた川村壱馬は「今日は朝早くからありがとうございます。最後まで楽しんでいきましょう」、文華と王司に協力する天才ハッカーの感電ロイド役を演じた黒羽麻璃央は「朝から貞子を観る、という皆さんの今日一日が不安でございます(笑)」、文華に呪いの解明を挑む人気霊媒師Kenshin役を演じた池内博之は「今日はたくさんの方々にお越しいただきありがとうございます。楽しんでいってください」、本作でメガホンを取った木村ひさし監督は「かんばんは! 木村ひさしです! オカダカズチカ選手から借りてきたガウンを着てきました。皆さんが役のイメージの格好をしてくると聞いて、用意をさせていただきました!」、そして呪いのビデオでお馴染みの貞子も嬉しそうにその場で飛び跳ね、相変わらずの恐ろしさと愛嬌たっぷりに挨拶。
本作には個性豊かでクセが強いキャラクターたちが登場するということで、それぞれが演じた役をイメージした衣装のワンポイントと、キャラクターについての質問に。IQ200という突飛な設定の文華(あやか)を演じた小芝は、本日の衣装について「劇中とは全然違うのですが、IQ200っぽく賢そうに見える格好ということでジャケットを着てきました!」とこだわりを説明。役については、文華がポスタービジュアルでもやっている独特のポーズが鍵になったようで「IQ200をどう表現したら良いんだろうと思っていたんですが、監督から現場で(文華のポーズについて)急に指示があって、耳の後ろのツボを押すことによって血流が良くなっていろんな出来事を思い出して、方程式を解いていくという設定が出来上がっていったので、賢さを出せたんじゃないかと思ってます(笑)」と監督と生み出した文華の役作りの裏側を語った。
自称“王子様”占い師の王司を演じ、真っ白なナポレオン風の王子らしさ溢れる衣装を身にまとって登場した川村は「役の衣装はこれよりもクセが強かったんですが、今日の衣装は逆に本気を出してきました(笑)」とアピール。文華と同じく、王司も独特のキメポーズ(決め台詞を言う前に鼻に指を当てる)が印象的なキャラクターだが、「あのポーズも監督に現場でご指導いただいて、生まれたり。現場での監督とのセッションが多かったので、監督をはじめ、周りの人ありきのキャラクターだと思います」と、小芝同様に監督と共同作業で完成したキャラクターであることを明かした。そんな2人の登場人物の演出について問われた木村監督は「望まれているなと思ったんで……、必死になって考えましたね!」と振り返る。さらに小芝からは「指の開き方や手の下ろすスピードなど、結構こだわってくださっていて、私の場合はそのシーンが一番リテイク多かったかもしれない(笑)」と監督の熱の入ったこだわりがわかるエピソードも飛び出した。
そんなトークが盛り上がる横で、話題の2人のポーズを再現してみる貞子。映画のPRで何度も貞子と一緒にイベントに登壇した小芝と川村はすっかり貞子と仲良くなったようで、「そのポーズを貞ちゃんがやるの初めて見た!」(川村)と大喜び!
続いて、本編ほぼガスマスク姿という衝撃の姿で演じきった黒羽は、感電ロイドをイメージして真っ白な衣装で登場。「恥ずかしいですね……」と照れつつ、ガスマスクを身につけた状態での撮影については「視界は良くはないし、呼吸も吸いづらいし……楽しかったです!」と貼り付けたような笑顔で会場の笑いを誘った。さらにはマスクに加え、貞子のような黒い髪のカツラを身に着けているということもあり、「(撮影を進めていくと)髪が引っかかってきてしまうので、真夜中の神社でずっとクシで梳かされていました。貞子さんの気持ちが分かりましたね!」と貞子に共鳴したエピソードを明かした。
うさんくささ満載の霊媒師Kenshinに扮した池内は、自身の役について「オンの顔と、オフの顔をうまく演じられればいいなと思っていました。また衣装に助けれられた感もありますね。煌びやかな和装で登場するのもなかなか凄くて」と語ると、小芝が思い出したかのように「(後半のシーンで描かれる)舞がめちゃくちゃ格好良くて。キレや迫力が凄くて、現場で(川村と)ふたりでかっこいいね!と話してました」と振り返り、川村もそれに同調。池内は「ちゃんと振り付けがありました。それを公園とかで……」と練習に励んでいたことを明かすと、小芝からも「それは怪しすぎ(笑)!」と突っ込み、会場は再び笑いに包まれた。
クセが強いキャラクターたちに対し、お互いの癖の強かった撮影時のエピソードについて尋ねられた面々。小芝は「それこそ川村くんは指を鳴らす癖があるよね。話しているときに、“それだ!”って指を鳴らすんですよ! 監督との話し合いでも鳴らしていたから無意識に出るクセなんだなって思いましたね」と明かし、川村は監督の前でもやっていたことに気づいていなかったようで「嘘!?」と驚きを隠せない様子。そんな川村は「麻璃央さんとなかなか趣味が合わないんです。(小芝と黒羽と)3人で好きなラーメンの味は……っていう話をしていたんですが、黒羽さんだけ一人だけ外れるんですよ」と黒羽のラーメンのクセが一人だけ強いことを暴露。すると、黒羽は「違うんですよ……!」と納得がいかないように遮り、おもむろに観客に「では皆さんでやりますか? ラーメンと言えば……この味だ!っていうのを心の中で思い浮かべてください!」と尋ね始めるまでトークが白熱! 客席はほぼ「しょうゆ」に挙手が上がり、まさかの小芝と川村が個性的側だったということが明らかになり会場を沸かせた。
話題は戻り、クセが強い人物として、“監督”と即答した黒羽は「監督が一番生き生きしていた瞬間があるんですが、我々がセリフを噛んでNGを出した時に、遠くから“ダメーッ!”って叫ぶんです(笑)」と明かすと、監督は「そうです。言うのが嬉しいところがありますね(笑)」とまんざらでもなさそうにコメントした。そこに同意した池内も「監督には不思議なツボがありますね。おもしろいツボというか……(笑)」と語った。
一方監督は、「クセという意味では違うかもしれませんが、MX4D上映試写があって、川村さん演じる王司のシーンを続けて見たんですよ……そしたら面白くて笑いが止まらなくなりました(笑)」と監督自身が演出し、川村が演じたクセが強いキャラクターの前田王司の魅力を絶賛した。
イベントも中盤に差し掛かると、貞子がおもむろにMCのほうへ駆け寄り、なんとキャスト&スタッフへの感謝思いを綴った長~~~い手紙を用意したことを耳打ちで説明。それをMCが貞子の代わりに代読することに!
以下、貞子の手紙 <一部、読み上げ箇所>
拝啓
鮮やかに色づいた木々の美しさに心弾む季節となりました。
皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度は映画『貞子DX』公開まことにおめでとうございます。心よりお喜び、お祝い申し上げます。観客の皆様、マスコミの皆様に於かれましては、ここ六本木の地まで足をお運びいただき感謝申し上げます。
本作のクランクアップから約1年、私も出演者の端くれとして、この晴れ舞台を皆様とともに迎えられたことを大変喜ばしく感じております。
<中略>
小芝風花さん、貴方と初めてお会いしたのは、ちょうど一年前の撮影現場でしたね。朝晩の寒さが厳しくなる今のような季節でした。オール・ロケーションの現場でクライマックス・シーンでは、昼夜逆転の大変な撮影もありました。特に私の井戸での撮影ですが、寒さも厳しく時折雨も降ったりと非常に過酷なものでした。そんな時でも、貴貴はいつも笑顔を絶やさずに、明るく共演者への気配りも忘れず、座長として立派に振舞っていました。それでも、ひとたび監督の声がかかると一瞬で文華(あやか)になってしまう集中力も素晴らしかったです。同じ女優として大変心打たれるものがありました。
撮 影の時は、役の関係性上、遠くからそっとみつめて念を送るだけでしたが、この数ヵ月の宣伝活動では、ご一緒する機会も増え、素の自分も知っていただけたことが何よりも嬉しかったです。やはりここでも嫌な顔一つせず、いつも笑顔の小芝さん。女優である前に、一人の人間としてとても尊敬しています。
いつからでしょうか。いつの間にか、「貞ちゃん」と呼んでいただき、私も心の中で「風ちゃん」と呼ぶようになったのは。一緒に過ごした日々は私にとって宝物です。これからも益々ご活躍される風ちゃんを、貞子はずっとずっとずーっと見つめています。
川村壱馬さん、ステージのカッコいい姿からは全く想像もつかない、実際の貴方とは正反対の役柄ということで、現場では戸惑いも大きかったことと想像します。それでも普段のとても二枚目な姿を完全に脱ぎ捨てて、強烈な個性を持つ“王司”というキャラクターを見事に演じ切った貴方はとても立派でした。その勇姿をあらためてスクリーンで目撃した際には、思わず涙を禁じえませんでした。先週のイベントで、貞子のことを「好きだよ」って言ってくれたことは、たとえ成仏したとしても絶対に忘れません。
黒羽麻璃央さん、まさかの“身バレNG”ということで、なかなか尊いお顔を拝見することができなくて大変残念ではありましたが、たとえ顔が見えなくても感電ロイドのキャラクターがしっかりと伝わる演技力は見事なものでした。数日間に渡り夜通し行われたクライマックス・シーンの撮影では常にムード・メイカーとして現場を盛り上げてくださいました。貞子に対してもフラットに接してくれてとても嬉しかったです。
池内博之さん、クセ者揃いの『貞子DX』の中でも、トップレベルにクセの強い霊媒師Kenshinという役どころをさすがの実力で堂々と体現していただきました。Kenshin さんには少しばかり苦しい思いをさせてしまってとても心が痛みますが……、今回共演させていただき国際的に活躍をされている池内さんのお仕事を間近で拝見することができて大変光栄でした。
木村ひさし監督、“恐怖と笑いは紙一重”と言いますが、シリアスなストーリーのなかでコミカルなやり取りで笑わせ、しかもホラー要素も描けるという木村監督のほかにいません。というのは、『貞子DX』のプロデューサーの言葉ですが、まさに私自身木村監督のおかげで今回の撮影を通して自分の新たな一面を発見することができましたし、完成した作品も木村監督にしか描けない極上のホラー・エンターテインメントに仕上がっています。出演させていただくことができて誇りに思っております。
そして……貞子が今こうして怨霊ライフを満喫できているのも、ひとえに偉大なる父、鈴木光司先生のおかげです。日頃の感謝を込めて感謝の念を送ります。
<中略>
井戸の底にも四半世紀、気がつけば存命時よりもはるかに永い時間を怨念として過ごすことになった私ですが、おかげさまで映画もシリーズ9作目を迎え、成仏するどころか、ますます充実した怨念ライフを送ることになろうとは、誰が想像したでしょうか。これもひとえに、映画にご尽力くださった共演者の皆様、スタッフの皆様、そして応援してくださった世界中の皆様のおかげと、大いに感謝するとともに、曲がってしまった背筋もピンと伸びる思いでございます。本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いいたします。I “well” be back!(←井戸にかけた)
敬具
貞⼦より
手紙の内容を聞いた小芝は「YouTubeでもそうなんですが、(公式チャンネル“貞子の井戸暮らし”)貞ちゃんは普段はとってもキュートなんです。宣伝活動で一緒に大阪に行ったり、女子会したり、いろんなことを一緒にしたんですが、美容にもこだわっているし、同じ女子(おなご)として尊敬する部分がたくさんある中で、劇中ではガラッと変わって女優魂を見せつけてくださって。歴代の貞子シリーズがたくさんあるなかで、こんなに真摯に向き合って見ていただけたということで嬉しいです。貞ちゃんありがとうございます!」と感動と喜びが爆発! 川村は「僕にも!?」と驚きつつも、「成仏なんて……ちょっと寂しいから成仏しないでよ」と甘い声でささやき、嬉しさのあまりにフラッとしてしまう貞子の姿も。黒羽は「現場ではそんなに一緒のシーンがなかったんですよね。なのでこの前のイベントで仲良くなって。もっと早くから知り合いたかったなって思いがありますね……もう少し出会いが早ければな……」と惜しむ様子も。池内は「貞子さんには首を掴まれて痛かったんですが、楽しかったです!」と貞子の名演を思い出しながらコメントした。『貞子DX』共演者・スタッフ、そして貞子を愛する世界中の観客に対する愛と感謝を込めて貞子がしたためた約3メートルにものぼる手紙に客席からも大きな拍手が送られた。
最後に小芝が「今日は本当に足を運んでくださってありがとうございます。劇中でも貞子ウィルスが広まっていったように、面白かったよ!と、SNSで拡散してくれると嬉しいです。ホラーなんですが、掛け合いがポップだったりして、ホラーが苦手な方も見やすい作品なので、ぜひ劇場で観てくださればと思います!」と締めくくり、ホラー映画の舞台挨拶でありながら、まさかの手紙サプライズで笑いや感動まで拡散させるという、今作であらゆる進化を遂げた『貞子DX』らしい大賑わいの舞台挨拶は幕を閉じた。
登壇者:小芝風花、川村壱馬(THE RAMPAGE)、黒羽麻璃央、池内博之、木村ひさし監督、貞子
(オフィシャル素材提供)
公開表記
配給:KADOKAWA
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