イベント・舞台挨拶

『炎上シンデレラ』公開記念舞台挨拶

©クエールフィルム

 映画『炎上シンデレラ』公開記念舞台挨拶が11月6日(日)、東京・池袋HUMAXシネマズで行われ、主演の田中芽衣、共演の飯島寛騎、結月 彩、中川可菜、メガホンをとった尾崎将也監督が登壇した。
 本作は、初主演映画を撮影中にスキャンダルを起こして大炎上し、芸能界を追放された女優・みつほ(田中)と、彼女を主役に映画を撮りたいという妄想を抱えた映画オタクの⻘年・田代(飯島)の2人を通して描かれるポップでシニカルな悲喜劇となっている。

 それぞれ、お気に入りのシーンを聞かれると、尾崎監督は“ラスト・シーン”と答え「ずっとスローモーションなんですけど、実際に撮っているときはもっと早くちょこまかと動いているわけで、どんな映像になるかできてみないと分からなかったんですけど、意図通りうまくいったなと思いました」と胸を張り、その話を受け、飯島はラスト・シーンでは演技の中で実際にビデオ撮影を行い、「3~4回、いろんな画角で撮影しましたよね。長く回して田代が撮りたいみつほの画を探したりして、“楽しいな”と思いながらやらせてもらいました」と回顧。

 新人女優・中町早苗役を演じた中川は「新人女優の4人が集まってトークをするシーンがあるんですけど、そこはアドリブでオーディションあるあるなどを話しました。10分くらい長回しで撮影したので、リアルでナチュラルな感じになったんじゃないかなと思います」と打ち明け、どこまで本音でしゃべったのかと追求されると「人から聞いた実話を入れたり、自分の経験談を入れたりしましたが、全部が本当の話ではないです。いろいろ重ねた感じでトークを考えました。すべて赤裸々に話すといろんな大人の事情が出てくるのかなと思ったので、(どこまで本音かは)みなさまのご想像にお任せします(笑)」と茶目っ気たっぷりに笑った。
 新人女優・結城あさみ役を演じた結月も、中川と同じシーンを挙げ「オーディションあるあるや、撮影あるあるとか、実際に起きた話をちょっと生意気な感じで言っているんですけど、長回しでどこが使われるかわからないし、カメラも近くになかったので、4人で普通に女子会みたいなテンションで話すことができて、“これ撮影だっけ?”って途中で思うくらいすごくナチュラルにできて、試写会で観たときもセリフを言っているわけではないので“日常を切り取ったようだな”って感じました」と笑顔で語った。
 そして、飯島は役柄の中で実際にビデオ撮影をしたことが楽しかったそうで「役者として初めてカメラマン・デビューじゃないですけど、普段、写真でも映像でも撮っていただいている身なので、僕が好きな画というのはどこなんだろうって探るのはすごく楽しくて、みつほの寄りを撮るときなんかは“田代ならどう撮りたいかな”、“変に撮りたくないな”と思って撮影の早坂(伸)さんにご指導いただいて、監督ともいろいろ話させてもらっていろんなシーンを撮ったので、すごく楽しかったですね」と声を弾ませると、尾崎監督は「田代を演じている飯島君に実際に撮ってもらったら田代の画になるだろうということでやってもらったら、とても上手なんです。それをそのまま使わせてもらったので、名前を出させてもらわないとダメだなと思って、『田代カメラ撮影』としてクレジットに名前を入れさせていただきました」と告白。これに飯島は「マジで感動しましたよ!光栄です」と目を輝かせた。
 田中は、田代と2人で夜景を見ながら話すシーンを挙げ「車とかバイクが通るので(音が入って撮影を)止めたりして大変だったんですけど、本当に夜景がきれいで、あのシーンのみつほって人間味があるなというか、あまりしゃべらないみつほが田代の前で見せる心の隙間みたいなものをうまく表現できていたんじゃないかなと思ってお気に入りです」と自信を覗かせた。
 また、本作はクランクイン前の綿密なリハーサル、俳優やスタッフの意見、アドリブを大胆に取り入れた脚本作り、カメラを2台同時に回す撮影手法などで新鮮な世界作りに成功しているが、それらについて飯島は「リハーサルも1ヵ月くらいやらせてもらって、そこから田代の距離感だったり、話が進むにつれて田代としてどうしていこうかというのも前々から話せたので、現場はすごくスムーズで、細かいところは監督に指導していただいたので、すごくやりやすかったですね」と吐露し、田中は「私もやりやすかったです。田代がいるとみつほの人間性が見えるというか、田代がいてのみつほという感じだったので、稽古とかで綿密に打ち合わせもできたおかげで、撮影自体はすごくスムーズにできたんじゃないかなと思います」とコメントした。
 加えて、田中と共演してみての感想を聞かれた飯島は「初見の印象ですけど、本当に不思議な子だなって思って、結果的にみつほの感じと似ていて、最後まで、天真爛漫ではあるんだけど、なんか不思議な子で、でも主演として堂々とされていたから、僕としてはすごくやりやすかったですね」と語ると、田中は「ありがとうございます……」と照れくさそうに感謝した。
 さらに、結月と中川は“新人女優”役という自分自身と近しい役だったこともあり、演じやすかったそうで、結月は「気持ちを作るとか、役を作るという面で、自分の状況と似ている部分があったので、その気持ちの部分はいま持っているもののまま挑むことができたので、すごくやりやすいなと思いました」といい、「事前に稽古をして、アドリブの稽古みたいなことも事前に行っていて、関係性ができてから撮影ができたので、すごくやりやすかったです」とにっこり。中川は「アドリブでもありつつ、自分にも近い役だったので、すごくやりやすかったです。(共演者とは)今回初めましてだったんですが、リハーサルもやって事前に会っていたので仲良く撮影することができました」と語った。
 最後に、田中は「この映画が無事、皆さまに公開できたことがとても嬉しく思います」と初主演映画の公開に感慨深げで、「SNSなどでも感想を書いていただけると、(キャスト)みんな見ているので、そちらもお願いします」とアピール。飯島も「よろしくお願いいたします」と念を押した。

登壇者:田中芽衣、飯島寛騎、結月 彩、中川可菜、尾崎将也監督

(オフィシャル素材提供)

公開表記

配給:キャンター
池袋HUMAXシネマズほか全国順次ロードショー中

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