作品紹介

『ippo』

©がらにぽん

イントロダクション

 近年、映画にドラマに、ますます活躍の幅を広げる俳優の柄本 佑。2021年「アクターズ・ショート・フィルム」(WOWOW)に監督として参加し、短編『夜明け』(主演:森山直太朗)も監督した彼だが、実はそれ以前からすでに何本もの短編を自主製作で監督していた。
 『ippo』は、そんな柄本 佑が2017年から2022年のあいだに撮った3本の短編をまとめた短編集。そして3本すべてが、ひとりの作家による演劇戯曲を原作としている。劇団東京乾電池に所属し、柄本の旧知の仲であり、ユニット「曖昧なカンパニー」も主宰する劇作家・演出家の加藤一浩。ゆえに今作はふたりによる連作集的な意味合いもある。
 ユーモアと知性に溢れた加藤の戯曲に、柄本 佑が「映画」という新たな息吹を与えた。
 そしてこの短編3本すべてが、男ふたりの物語となっている。演じるのは、これまた素敵な俳優たち。
 『ムーンライト下落合』で久々に再会する友人ふたりに加瀬 亮と宇野祥平。『約束』の兄弟に渋川清彦と柄本時生。『フランスにいる』の画家とそのモデルに加藤一浩と高良健吾。また柄本 佑が主演も務めた『きみの鳥はうたえる』(18)の四宮秀俊が全編撮影を担当。ほかにも映画監督の三宅 唱や俳優・映画監督の森岡 龍らが助監督で参加している作品も。
 俳優もスタッフも、柄本が一緒に映画を作りたい人々に声をかけ、小さなチームで丁寧に撮りあげた3本の短編たち。真面目で不思議、ユーモラスでセンチメンタル、そしてときに楽しくも不条理なその世界を、ぜひ味わってみては?

各作品紹介

『ムーンライト下落合』

 (2017年/30分)
 肌寒さを感じる、ある春の深夜。東京・下落合にある長田(加瀬 亮)のアパートに、友人の三上(宇野祥平)が泊まりにきている。久しぶりの再会だ。眠れぬ夜を過ごすふたりは、互いのいまを探り合うように会話を続ける。

 撮影:四宮秀俊|照明応援:竹本勝幸 蟻正恭子|録音:魚野智生|整音・効果:黄永昌|助監督:三宅 唱 森岡 龍|製作:柄本 佑、松井 宏|制作主任:佛木雅彦|タイトルデザイン:可児優
 出演:加瀬 亮、宇野祥平

『約束』

 (2022年/27分)
 梅雨どきのある日。昔ながらの団地の一角の広場に、ふたりの兄弟がいる。スーツ姿の兄(渋川清彦)と作業着姿の弟(柄本時生)。ふたりはどうやらお金に困っている様子なのだが……。
 撮影:四宮秀俊|音響:黄永昌|助監督:滝野弘仁|制作主任:飯塚香織|撮影助手:村上拓也|制作助手:前田 明|制作応援:鈴木徳至、橋本大駕|製作:柄本 佑、松井 宏|タイトルデザイン:可児優
 出演:渋川清彦、柄本時生、西村順乃介、西村廉乃介

『フランスにいる』

 フランスの、ある田舎町。一人旅をする日本人の男(高良健吾)と、同じく日本人の画家(加藤一浩)。画家はいままさに、自分のアトリエで男の肖像画を描こうとしている。全編iPhoneで撮影された1本。
 撮影:四宮秀俊|音響:黄永昌|助監督:登り山智志|監督助手:小林瑛美|制作主任:鈴村 悠|制作応援:細野牧郎、宮﨑 輝|車両:岩井克人、吉田大樹|製作:柄本 佑、松井 宏
 出演:高良健吾、加藤一浩

スタッフ

監督・脚色・編集:柄本 佑
脚本:加藤一浩
エンディング曲:山口ともこ「知らない人の足音だ」
製作:がらにぽん Pigdom

オフィシャル・サイト

https://ippo.brighthorse-film.com/ (外部サイト)

予告編

公開表記

配給・宣伝:ブライトホース・フィルム
2023年1月7日(土) 渋谷ユーロスペースにて公開 以降全国順次

(オフィシャル素材提供)

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