イベント・舞台挨拶

『ケイコ 目を澄ませて』公開記念舞台挨拶

©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS

 第72回ベルリン国際映画祭に出品された映画『ケイコ 目を澄ませて』がついに公開! 初日翌日となる12月17日(土)には、都内劇場で主演の岸井ゆきのをはじめ、共演の三浦友和、そして三宅 唱監督が公開記念舞台挨拶を行った。

 各国の海外映画祭を経て、ついに日本での凱旋公開! ケイコ役の岸井は「やっと公開ができて感激しています。もう嬉しい以外の言葉が浮かびません。とても嬉しいです」と気色満面。ケイコ(岸井)を見守るジムの会長を演じた三浦も「上映後の拍手が外にも漏れ聞こえてきたので皆さんが好意的に受け取ってくれたと思っています。きっと海外映画祭でも同じような反応だったのかな?」と嬉しそう。三宅監督は「照明がまぶしくて客席がよく見えない!」と会場を笑わせつつ「観客の皆さん全員の眼差しがスクリーンに向かっているなんて……やはり映画館って素晴らしい!」と劇場での封切りに感慨深そうだった。

 先んじて本作を鑑賞した観客からは「岸井が凄すぎる!」との絶賛が寄せられている。岸井は「手話やボクシング、フィルム撮影などいろいろな挑戦をさせてもらいました。最初はケイコを一人で背負わないといけないのかなと思って不安や恐怖があったけれど、撮影の前から三宅組が完成していて、みんなで一緒に映画を作っているのが感じらました」とワン・チームを実感。三浦は岸井について「クランクインの日からボクサーとして体も精神も仕上がっていた。3ヵ月のトレーニングでここまで出来るとは、女優としての凄さも垣間見られます。この映画は岸井さんにとって代表作だと思う」と太鼓判を押した。

 岸井演じるケイコを撮る上で意識した点について聞かれた三宅監督は「岸井さんの力!」と岸井の俳優魂を絶賛して「それを邪魔しないように撮ろうと思った。撮りこぼすことはできないぞ!と思っていました」と並々ならぬ気合で対峙した様子。そんな三宅監督について三浦は「任侠映画を撮りそうな見た目をしていますが、神経の細やかな優しい人です」と笑わせて、三宅監督の緊張をほぐしていた。

 ケイコと会長が鏡越しで行うシャドー・ボクシングは、見ている観客までも涙してしまう名シーン。岸井が「会長から差し出された手をケイコが打つところは、その場のアドリブが本編に採用されたもの。ケイコとして喜びを感じた瞬間でもあります」と舞台裏を明かすと、三浦も「目の前に仕上がっているケイコがいるので、何の苦労もなくシーンが成立した」と撮影時の手応えを語った。

 さらに三浦は岸井について「岸井さんは可愛らしいでしょう? 小柄だし、ケイコって感じがする。でも今日は底の高い靴を履いているよね? いつもはもっと小さいのに」とニヤリとすると、岸井も「普段から竹馬に乗っています!」と息の合ったジョークを披露。

 また三浦が岸井と松浦慎一郎の高速ミット打ちを見どころに挙げると、岸井は当該シーンについて「どう打つかは決まっておらず、体の動きに合わせて即興で打ち返しました。それもあって終わった後の私の表情は本物です。ヨッシャ、できたっ!……みたいな」と満面の笑みを見せた。

 最後に主演の岸井は「この映画は生き方のお話です。いろいろな方に伝わるものがあると思う。皆さんの感想をいくつか読ませていただき、とても感慨深い気持ちになっています。この作品がもっともっと羽ばたいて私たちから見えなくなるくらいまで行ってほしい。“映画”が皆さんにとって大事なものになる、そのきっかけとなるような作品になったら嬉しいです」と思いを込めて語った。

登壇者:岸井ゆきの、三浦友和、三宅 唱監督

(オフィシャル素材提供)

公開表記

配給:ハピネットファントム・スタジオ
2022年12月16日(金) テアトル新宿ほか全国公開

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