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『若者は山里をめざす』いよいよ1/14より公開!山里で生きる若者たちを追った本作へ有識者15名がコメント

©2022映画「若者は山里をめざす」製作委員会

 『若者は山里をめざす』は「埼玉県の消滅可能性都市No.1」に指定された東秩父村に移り住む若者たちの姿を追ったドキュメンタリー。
 Uターンしてきた村出身の女性や、地域起こし協力隊に応募して採用された東京の元銀行員の男性、和紙職人を目指す青年ら、移住を決意した若者たちが、村に住む戦前・戦後を生きた先輩たちと交流しながら生きる知恵を身につけていくさまを映し出す。
 『無音の叫び声』をはじめ『武蔵野 ~ 江戸の循環農業が息づく』『お百姓さんになりたい』など農業をテーマにドキュメンタリー映画を撮り続ける原村政樹が監督を務めた。

 この度、総勢15人の著名人・識者からの推薦コメントが到着した。
 辻 信一(アクティビスト・文化人類学者)は「これは、「消滅可能」を宣告された山村の、再生(リジェネレーション)への道を照らし出す希望の映画だ」と絶賛。
 ほか、「丁寧に生きることの尊さを教えられる。農を見つめてきた原村監督ならではの静謐な作品」(永田浩三[ジャーナリスト・武蔵大学教授)、「かつての若者をも山里へ繋いでくれる優しいシナプスだ」(大宮浩一[映画監督])、「天の恵みと人の知恵と技とが織りなす、村と人間の再生を描く希望のドラマである」(原子栄一郎[東京学芸大学 環境教育研究センター 教授])等、自然を慈しみ、助け合いながら生きる山里の暮らしの素晴らしさを描き出した本作の魅力をそれぞれの視点から語るコメントが到着している。

『若者は山里をめざす』は1月14日(土)より新宿K’s cinema、1月21日(土)より川越スカラ座にて公開、ほか全国順次公開予定。

コメント全文

 「古い家のない町は思い出のない人と同じだ」
 日本人画家・東山魁夷の残した言葉です。
 昭和の文化が見直されている昨今都会から移住し、自然を愛し地方に残された古民家を再生・活用する若者が増えています。
 都会では必死にしなきゃならいSDGs=サステナブル=持続可能が地方では日々の生活で当たり前におこなわれている『若者は山里をめざす』変わらないことの素晴らしさ、当たり前の「ひととして大切なコト」を気づかせてくれます。
井上幸一(一般社団法人全国古民家再生協会創設者)
 
 これは、「消滅可能」を宣告された山村の、再生(リジェネレーション)への道を照らし出す希望の映画だ。20代半ばで故郷の村に帰った主人公のさやかさんは、豊かな自然と頼もしい老人たちに囲まれて深い安心感を覚える。望ましい変化はたしかに必要だ。でも、「その中に変わらなくていい部分があるって思えただけで生きやすくなった」、と。「村」は生き延びていた。そして、そこに集まってくる若者たちを得て、蘇りつつある。
辻 信一(アクティビスト・文化人類学者)

 私のゼミでは、毎年、長野県や新潟県の農山村を訪れ調査実習をしています。出演者の高野晃一さんも在学中に参加してくれました。この映画では、地域の宝さがしや、地域住民と外から来た若者の協働、若者による新規事業の立ち上げなど、多くの農山村で試みられていることが、実に丁寧に記録されています。農山村の実態を知りたい方や地域づくりに興味がある方にぜひ観ていただきたいです。
高橋健太郎(駒澤大学 文学部 地理学科教授)

 いま山里をめざす若者たちは幸いだ。外からのエネルギーや食糧が途絶えても生きぬくことのできる人生の先輩たちに囲まれ、惜しみなく教えを受けられる。こんな幸福な形で新たな人生をスタートできるのは先輩たちが健在の「今」しかないだろう。よちよち歩きでも、数年をかけ自らの足で歩く入り口に立つ。
 山里への入り方は多様であっていいのだと思える映画だ。
柴田昌平(映画監督)

 村の自然は、村人たちの様子をいつもみている。新しい人が移住してくると、そのまなざしは興味深げだ。そして自然がここで暮らすようにと後押しした人だけが、村に住むことができる。東秩父村にも近い私の村、群馬県上野村の古老たちは、そんなふうに言う。それが真実かどうかは知らない。
 だが、こんな物語とともにある世界に、いま若者たちは惹きつけられている。
内山 節(哲学者)

 山里の風景が実に美しい。東秩父の江戸時代からの暮らしを錦絵、写真などで紹介し、現在若者たちがそれに挑んでいる姿が実にほほえましく、私たちの心を和ませてくれる。
 農業、林業の従事者は70歳以上の高齢者ばかりで、いずれ消えていくから輸入に頼らざるを得ないということは間違いであることがよく分かる。EUでは農林業で働く人の収入は環境を保全してくれているとして8割は国からの所得補償である。以前私も行ったスイスの山奥では110%だった。保障なしでは所得はマイナスになる。
山田正彦(元農水大臣・弁護士)

 若者の生き生きとした姿が眩しい。
 多くの人々は、このまま都会の生活を続けていたら自分は雑巾のように使い捨てられる、都会を離れて土と密着した生産に携わりたい、そう願いつつも現状を変えることができないでいる。しかし、未来の時間をたっぷり持つ若者は苦労をものともせず、米を作り、野菜を育て、果物を実らせる生活に飛び込み、山里に息づく伝統を引き継いでいる。そんな生き生きとした姿が眩しい。未来を拓く若者たちにエールを送ろうではないか!
池内 了(宇宙物理学者)

 若者たちを応援する村のひとたちのまなざしが優しい。
 東秩父特産のノゴンボウ、竹の縄、こうぞを漉いた和紙。里山の恵みをいただくために、ひたすら手を動かし、工夫を凝らす。村はこうしたひとたちの営みによって脈々と続いてきたのだ。滔々と流れる時間。丁寧に生きることの尊さを教えられる。農を見つめてきた原村監督ならではの静謐な作品。
永田浩三(ジャーナリスト・武蔵大学教授)

 本作はシナプスだ。知っているような、懐かしいような、近くて遠い山里へのシナプスだ。居場所としての山里にたどり着いた若者、その暮らしに伴走しながら丁寧に描いている本作は穏やかな心持ちにさせてくれる。同時にほろ苦さも。私はなぜ山里的なモノを捨て去ってきたのか。かつての若者をも山里へ繋いでくれる優しいシナプスだ。
大宮浩一(映画監督)
 
 生産性、即時性、効率性――。嫌な言葉である。しかし現代社会は「より多く、より速く」を求め、我々を急き立てる。この映画の中の若者たちは、そんな社会に疑問を持ち、山里をめざした。東秩父の山里で先達から伝統や知恵を受け継ごうとする姿に、わが身を振り返る。消費者運動の中で経済最優先の風潮に抗っているが、そこから抜け出せないのには何が足りないのかと――。観終わった後の深い余韻から抜け出せないでいる。
纐纈美千世(日本消費者連盟事務局長)

 故郷の衰退。都会を目指した若者たちにとって、嘆かわしい現実だ。戻りたくても戻る勇気と覚悟がない。しかし、このコロナ禍で一極集中が多少なりとも崩れだした。地域の宝を再発見し、若者の手で再生する。「おらの田舎には、他に無いものがある」太古から受け継いだ田舎の自慢は、滅びることはない。映画「若者は山里をめざす」は故郷再生の希望である。
安孫子亘(映画監督)

 「若者は山里をめざす」のは懐古主義ではなく、都会での暮らしや働き方がもはや古びれていることの現れのように感じる。私たちが生きる社会は、若者にとって実りある場所になっているだろうか。特別ではない普通の若者が優しく励まされ、そっと背中を押される、そんな場所に山里はなり得ると思う。山里で新しいことにチャレンジする、自分と同世代の若者たちの姿を見て勇気が湧いてきた。
小坂 誠(第七藝術劇場支配人)

 あらゆるものが揃っていて便利で豊かなはずの都会に暮らしながら、常に正体の部mからない何かに追われる、
 時々、そんな不安感に包まれることがある。
  豊かさとは?
 生きるために本当に必要なものとは何だろう?
 この映画にはそのヒントがつまっている。
 余計なものを脱ぎ捨てて、決して若くはない私も、「さあ山里をめざそう!」
 そんな気分にさせられた。
金 聖雄(映画監督)

東秩父村(埼玉県秩父郡)について
 埼玉県西部に位置する県内唯一の村。人口2623人、1053世帯が暮らす(2022年3月現在)。総面積の8割が山林の山村。細川紙(手すき和紙)の産地として知られ、また村内の山々は、首都圏に暮らす人たちにとって手ごろなハイキング・コースとなっている。

公開表記

 配給:ムービー・アクト・プロジェクト
 配給宣伝:MAP
 配給協力:ミカタ・エンタテインメント
 1月14日~新宿K’s cinema、1月21日~川越スカラ座ほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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