監督:城定秀夫(『愛なのに』『ビリーバーズ』『夜、⿃たちが啼く』)、脚本:いまおかしんじ(『れいこいるか』『神⽥川のふたり』)、主演:⼩出恵介による群像悲喜劇『銀平町シネマブルース』。ミニシアターが舞台の本作にちなみ、全国のミニシアターから応援コメントが到着した! 合わせて予告編が完成&オリジナルTシャツの販売も決定した。
一瞬の夢と、祭りの終わり。この場所からもう一度―――。
『銀平町シネマブルース』は、新作が続々と公開されている映画界屈指の作り⼿・城定秀夫といまおかしんじが初タッグで描く、時代遅れの⼩さな名画座“銀平スカラ座”を舞台にした”グランドホテル⽅式”ならぬ”グランドミニシアター⽅式”のオリジナルの群像悲喜劇。くすぶる映画⻘年と映画好きの愛すべきバカ者たちが集まり奔⾛し、また否応なしに続く⽇々を⽣きていく――そんな祭りの終わりと新たな旅の始まりの物語。
本作の主⼈公となるさすらいの映画⻘年・近藤猛を演じるのは、本作で本格的な映画俳優復帰作となる⼩出恵介。銀平スカラ座の⽀配⼈・梶原役を吹越 満、同映画館に通うホームレスの佐藤役を宇野祥平、近藤のバイト仲間、⾜⽴・⼤崎役を藤原さくらと⽇⾼七海が演じる。
そして、銀平町で暗躍する謎の⼥性・⿊⽥役にドラマや映画に多数出演するベテラン・浅⽥美代⼦、⽼練な映写技師・⾕⼝役に2022年5⽉に急逝した名優・渡辺裕之をはじめ、⽚岡礼⼦・藤⽥朋⼦など豪華ベテラン俳優陣が勢ぞろい。その⼀⽅で、『愛なのに』の中島 歩・さとうほなみ、『アルプススタンドのはしの⽅』の⼩野莉奈・平井亜⾨からピンク映画・Vシネマの常連俳優まで、過去の城定作品でお馴染みの俳優も顔をそろえた。さらには、出演・劇伴を担当した世界的ジャズミュージシャン・⿊⽥卓也による、気⾼く哀愁を帯びたトランペットの⾳⾊が物語の余韻を深める。その他、関町知弘(ライス)、加治将樹、⽊⼝健太、⼩鷹狩⼋、⾕⽥ラナなど魅⼒的なキャストが多数出演している。
この度、ミニシアターが舞台の本作にちなみ、全国のミニシアター⽀配⼈および番組編成担当より応援コメントが続々到着した。コメントを寄せたのは、新宿武蔵野館(東京)、シネマ・チュプキ・タバタ(東京)、川越スカラ座(埼⽟)、シネマテークたかさき(群⾺)、新潟・市⺠映画館シネ・ウインド(新潟)、松本CINEMAセレクト(⻑野)、上⽥映劇(⻑野)、⻑野相⽣座・ロキシー(⻑野)、シネマスコーレ(愛知)、サロンシネマ(広島)、シネマ尾道(広島)、宮崎キネマ館(宮崎)の全12館。
ロケ地となった川越スカラ座の番組編成担当・飯島千鶴さんは「こんなにリアルな映画館映画、観たことない! 映画愛、⼈間愛に満ちた傑作が⾃分の劇場で撮られたというこの上ない喜び。個⼈的には、劇中映画のクオリティの⾼さもツボです」、新宿武蔵野館の番組編成担当・⻄島 新さんは「ミニシアターって、本当にいろいろなお客様が来て下さる場所だと思うんです。そんな正に“銀平スカラ座”のような劇場でありたいと想いながら、本⽇も劇場でお待ちしております」、上⽥映劇の番組編成・原悟さんは「愛すべき街のみんなと本作を⼼ゆくまで堪能したい。映画が、そして映画館という場所があって本当に良かった」、シネマテークたかさき⽀配⼈の⼩林栄⼦さんは「続けることは⼤変だ。だけど、続けていけば、“映画館”が誰かの特別な場所になっていく。だから余計やめるにやめられなくなるのだ。映画に絆されてしまったズブズブな愛すべき映画狂たちのブルースをぜひとも思い⼊れのある映画館でご覧いただきたい!」、シネマ尾道⽀配⼈の河本清順さんは「⾃分たちの物語を観ているようで、こそばゆくもあり、愉快でもあり、⼼にグサグサ突き刺さった」とそれぞれ感想を寄せた。
また、本作の予告編も完成した。⼩出扮する⼀⽂無しの近藤がミニシアター“銀平スカラ座”にたどり着くところから始まる本予告編。かつて⻘春時代に映画に夢中になった彼が、⼈情味あふれる⽀配⼈や⽼練な映写技師、そして個性豊かな常連客と出会い、もう⼀度映画と向き合い始めるまでが収められている。予告編には、借⾦を抱えながらもあの⼿この⼿で劇場を運営する梶原⽀配⼈(吹越満 )や、客席で涙するホームレスの佐藤(宇野祥平)、映写窓から客席の様⼦を覗く笑顔の映写技師(渡辺裕之)など、スカラ座に集う⼈たちの活き活きとした表情や、⾎⾶沫を浴びたさとうほなみの姿など“劇中劇”の⼀部も確認できる。
埼⽟県にある現役ミニシアター・川越スカラ座をロケセットとして撮影が敢⾏された本作。年齢も境遇も違う、多種多様な⼈間たちを受容する映画館という場所で、ひとときの⾼揚とそこはかとない物悲しさに満ちた⼈間模様がジンワリと胸を打つ快作が誕⽣した。そして、劇場公開を記念し、『銀平町シネマブルース』×川越スカラ座のコラボTシャツの販売も決定。Tシャツのフロントには、劇中に登場するミニシアター“銀平スカラ座”のロゴを、バックには「TWILIGHT CINEMA BLUES」とプリントしている。1⽉14⽇(⼟)新⽂芸坐での「城定秀夫シネ祭り」で先⾏販売された後、公開中は⼀部劇場で販売される(サイズはM・Lで展開/2500円)。
コメント
新宿武蔵野館 番組編成担当 西島 新さん
毎日のように来て下さる常連の方、ふらっと寄って下さる方、タイムテーブルに合わせて細かく日程を組んでハシゴして下さる方、監督や役者を目指しながら「いつかこの劇場で自分の作品を……」と想いながら通って下さる方……。ミニシアターって、本当にいろいろなお客様が来て下さる場所だと思うんです。そんな正に“銀平スカラ座”のような劇場でありたいと想いながら、本日も劇場でお待ちしております。
シネマ・チュプキ・タバタ 柴田 笙さん
日常の中、街の中にあり、全ての人をバラバラのまま包み込む映画館。同じ体験を味わう人同士の映画愛が、一つの空間を確かに作る時間。本当に素敵な、無くしてはならない場所です。鑑賞後は映画館の者としてぐるぐると、映画館のこれからについて考えてしまいました。
川越スカラ座 番組編成・イベント・SNS担当 飯島千鶴さん
こんなにリアルな映画館映画、観たことない! 映画に登場するほとんどの映画館は焼けるか潰れるかなのでどちらにもならないだけでもありがたいのに、映画愛、人間愛に満ちた傑作が自分の劇場で撮られたというこの上ない喜び。個人的には、劇中映画のクオリティの高さもツボです。
シネマテークたかさき 支配人 小林栄子さん
「こんなんでやっていけるんですか?」とスタッフに冷笑されても、借金返せなくても、すぐにでもやめたいと思ってても、映画館を続けていく支配人。続けることは大変だ。だけど、続けていけば、“映画館”が誰かの特別な場所になっていく。だから余計やめるにやめられなくなるのだ。映画に絆されてしまったズブズブな愛すべき映画狂たちのブルースをぜひとも思い入れのある映画館でご覧いただきたい!
松本CINEMA セレクト 代表 宮嵜善文さん
近藤や梶原支配人、足立さん&大崎さん、ホームレスの佐藤さんや常連さん、地元ファンたちが、大きさや距離は違えど銀平スカラ座を中心に回っている太陽系のような映画です。それぞれが引力を持ち、でも誰もが愛しい我が町の映画館のことを考えている。私たちはどうなのだろう。受付でお客様に聞いてみたくなりました。
新潟・市民映画館シネ・ウインド 支配人 井上経久さん
高校生の時、「行ってきます」と家を出て向かうは映画館。映画を観るわけでもなくロビーに出入りする一癖も二癖もある大人たちと一日中過ごしたリアル「銀平町シネマブルース」の日々。映画館が好きになればもっと映画が好きになる。
長野相生座・ロキシー 支配人 田上真里さん
そう! 「映画がないと死んでしまう!」という人種は本当にいるのだ。本作に登場するすべての人を知っているし、きっとここには私もいるのだろう。「この映画で入らないなんて世も末だね!」なーんてならぬよう、愛すべき街のみんなと本作を心ゆくまで堪能したい。映画が、そして映画館という場所があって本当に良かった。
上田映劇 番組編成 原悟さん
映画を観ながら、「当館も個性ゆたかな常連客の皆さんに支えられているなぁ。幸せだなぁ」と今ある現実を改めて、再確認させてくれる素晴らしい映画だと思いました。キャストも演出もすべてが哀愁溢れてますね。しみじみしました。ちなみに、梶原支配人(吹越さんが演じる)のような支配人は、確かに20年以上前はいたように思います。とても危なっかしい(笑)、だけど、自由さや寛大さ、見習いたいと思います。
サロンシネマ 支配人 蔵本健太郎さん
こんな映画が観たかった、こんな映画館の話が観たかった、こんなミニシアターの話が観たかった。城定さんがみんな叶えてくれた。いまおかさんの脚本、素晴らしかった。僕の心の親友・宇野くんのお芝居とっても素晴らしかった。最高最強のミニシアター讃歌です。
シネマスコーレ 坪井篤史さん
大切なこと思い出した。クスッと笑った。気持ちが前向きになった。それって、良い映画ってことだ。僕だって、映画と映画館に救われたんだ。こんな、みんなの映画館でありたい。
シネマ尾道 支配人 河本清順さん
自分たちの物語を観ているようで、こそばゆくもあり、愉快でもあり、心にグサグサ突き刺さった。これからどんな時代に変わっても、映画館という最後の砦は存在し続けてほしい。この映画がたくさんの人の心にも刺さってほしい。いや、絶対に刺さるはず。
宮崎キネマ館 支配人 喜田惇郎さん
映画の中のスカラ座のように、全国各地の名画座・ミニシアターがいつまでも在り続けますように。コロナの時に真っ先に連絡をくださった日高七海さん、劇場の支援のためにと、ごめんさんとの共作で作成いただいたイラストは日高七海さんが当館のカウンターに佇んでいるものでした。その節はありがとうございました。まさかの実写化に驚いています(笑)。
公開表記
配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS
2023年2月10日(金) 新宿武蔵野館ほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)