イベント・舞台挨拶

『別れる決心』トークイベント

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 公開を間近に控えた『別れる決心』特別試写会にて、本作の大ファンを公言する映画ライターのSYOと映画感想TikTokクリエイターのしんのすけが登壇しトークイベントを開催。本作を観終えたばかりの観客へ向け、しんのすけは「僕たちの話なんて聞きたくないってくらい物凄い余韻ですよね?」としながら、「僕も(パク・チャヌク監督作品なので)分かってはいたけれど、ここまでか……!と呆然と、打ちのめされました」と鑑賞時を振り返った。SYOも「映画を観るときに冒頭がどうかということを気にするのですが、本作は銃声から始まり、まず耳から持っていかれる感覚でした。パク・チャヌク監督はバイオレンスというイメージがすごく強いので、銃声から始まるオープニングを見て『あれ!? 今回はバイオレンスはあまりないと聞いていたけれど……!』と思ったのですが、手玉に取るのが上手いなぁ……!と」と、冒頭からパク・チャヌク演出に引きずり込まれたことを明かした。
 そして、しんのすけが「パク・チャヌク監督は映像演出がとんでもないことで有名だと思うのですが、今回も光りまくってましたよね!」と切り出すと、SYOも「前作の『お嬢さん』で言えば“ものすごいズーム”だったり、『オールドボーイ』で言えば“冒頭一番に映し出されるネクタイを握る手”だったり、すごくカッコいい映像があるんですけれど、『別れる決心』は“スマホ演出”がすごい」と語った。「冒頭の現場検証から早速スマホが出てきていましたよね。監督にも直接『今回はすごくスマホがたくさん出てきますね』とも尋ねたんですが、元々はそうではなかったのだけれど、スマホを意図的に排除していくとリアリティがなくなってしまうので、それであれば徹底的に使用しようと思ったと言っていました」と監督来日時のインタビューを振り返った。それに対し、しんのすけも「あれは素晴らしかったですよね。ヒロインのソレが感情的なトーンで放ったセリフも、翻訳アプリが丁寧に普通のトーンで翻訳して……。会話のテンポをスマホひとつで乱してしまうというのがすごいですよね」と感動しきりの様子だった。
 スマホを用いたシーンで、「写真をアップにして相手に見せるときに、(二人の)距離が近すぎて……というシーンはベタだけれどキュンとしましたよね」とSYOがラブ・ストーリーとしての見どころを語ると、しんのすけは「僕はリップ・クリームのシーンがめちゃくちゃキュンとしました」と挙げ、SYOも「サスペンスとして上質なのに、キラキラとしたラブ・ストーリーの要素もありますよね」と語った。
 昨年末のパク・チャヌク監督来日時にはそれぞれインタビューの機会があったという二人だが、その際に、しんのすけは『別れる決心』のタイトルの意味を改めて聞いてみたという。“禁断の愛”についてなのか、“運命”についてなのか……?対象は何なのか?と考えを巡らせていたというが、監督の口からでたのは“タイミング”だったという。“人が別れる決心をするタイミング”を描いたという監督の答えに、二人は感嘆の様子で、「タイトルもそうだけれど、この作品にはたくさんの伏線が張られているので、2回目に観るときには、ぜひ注目してほしいと」アピールした。
 更に、監督の特徴として、しんのすけは『シーン代わり』を挙げ、本作での多数の特徴的な演出を紹介。そして、来日時にシーン代わりについても監督に直接聞くことができたというが、監督からは「あのシーン代わりは、登場人物の心情を表すのに最適だと思っただけなんです。そして、映画全体のリズムをコントロールするのに役立ちます」と答えがあったのが印象的だったと語り、シーン代わりが挟まる度にガッツポーズをしてしまうほどだと偏愛ぷりを語った。


 大ファンであるパク・チャヌク監督と対面した印象については、しんのすけは大学生のときに『オールドボーイ』に夢中だったとしながら「緊張したけれど、低姿勢で優しい笑顔で、滑らかな言葉で語りかけていただいて非常に素敵な方でした」と明かすと、SYOも「すごく丁寧にインタビューに応えてくださって、“プロフェッサー”と呼びたい気持ちでした……!」と、終始パク・チャヌク愛が止まらず興奮しきりの様子だった。

登壇者:SYO(映画ライター)、しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)

(オフィシャル素材提供)

公開表記

 配給:ハピネットファントム・スタジオ
 2023年2月17日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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