磯山さやか、吉橋航也W主演の映画『愛のこむらがえり』が、2月9日「映画のまち調布シネマフェスティバル2023」にて、劇場公開に先駆け初披露され、上映後には磯山さやか、吉橋航也、髙橋正弥監督登壇のトークショーも行われた。
一昨年に撮影され、6月に公開が決まり初お披露目となった観客を前に、高橋監督は「メインに撮影地でもある調布の皆さんに観てもらうことができて感慨深いです。僕にとっては映画業界に入ったばかりの頃から、撮影所などがあり通った身近な場所。調布市の皆さんもとても協力的で、映画のまち調布で撮影したいと思いました」と、ロケ地を選んだ理由を明かし、また主演二人のキャスティングについては「脚本を読んだイメージで、ヒロインの香織は太陽のように明るい人ということで磯山さんがパッと浮かびました。磯山さんが、亡くなられた志村けんさんをはじめ、三谷幸喜さんや、爆笑問題の太田光さんなどにも俊敏に返しているのを見て、俳優としてのスキルがあると感じてオファーしました。また吉橋さんはイケメンじゃないのがよかった」と語った。
主演の香織を演じた磯山は「最初に主演でとオファーがあった時は、バラエティのドッキリかと思って、撮影に入るまで疑っていたのですが(笑)、吉橋さんが共演で、緊張しすぎなくてよかったです」と笑顔で話し「(志村けんさんなど)たくさんの方々にお世話になっていたのが無駄じゃなかった」と17年ぶりの主演作に照れながらも自信を見せた。
映画を作ることに憧れ続ける浩平役の吉橋は「実は(上映会場の)くすのきホールは、幼い頃から演劇鑑賞で通って、小沢昭一さんの一人芝居や東京ヴォードヴィルショーなどの舞台を観た場所。そのステージに立てていることが感慨深いです」と、感極まった様子。また共演の磯山については「太陽のようにいてくれたから、照らされる月のようにいられた」と話し、初主演で当初は緊張していたというが、東京乾電池に入りたての頃に師匠の柄本 明さんの妻でもある故・角替和枝さんから「おまえがもし映画で主演するようなことがあったら、何が大事だと思う? それは頑張らないことだよ」と言われたというエピソードを披露。しかし撮影初日の朝に柄本さんからメールで「がんばれ」と、メールが届き「言葉は違えど、同じことを言っているのだなと思い、そのメールのおかげでのびのびできました」と明かし、また撮影最終日に泣くシーンがあったのに対し「泣けないぞー、でも泣くんだぞ」と今度は電話でアドバイスがあったことも話した。そのシーンは、磯山をおぶるシーンで「よろめいちゃいけないと思った」という吉橋に、高橋監督も「体重のせいではありません」とすがさずフォローが。磯山からは「足がプルプルしてましたけどね」との声に、会場も笑いで包まれた。
登壇者:磯山さやか、吉橋航也、髙橋正弥監督
公開表記
配給:プラントフィルムズエンタテインメント
6月23日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開
(オフィシャル素材提供)