イントロダクション
この光溢れる場所に子供たちがいる――
黒沢 清監督のカメラマンが捉え続けたフィリピンの子どもたちの眼差し
第2のスモーキー・マウンテンと呼ばれるゴミ集積所パヤタス地区。8年以上の歳月をかけて撮影された本作は、急斜面の岩山でハンマーを振りかざして岩を砕く少年の姿から始まり、ダイオキシンの影響で水頭症になった少年と少女、過酷な荷物運びで背骨が曲がってしまう少年など……子どもたちの生活に密着して様々なエピソードが静かに祈るように展開する。
監督はフィリピンに在住して約40年の瓜生敏彦と撮影監督のビクター・タガロ。共に初監督作。黒沢 清監督作品などの撮影監督で知られる瓜生敏彦は、実家が三里塚闘争の拠点となったことから、小川プロに所属してドキュメンタリー映画を学ぶ。以降は多くの映画・TVに参加、次第に生活の拠点をマニラに移し撮影活動を行っている。撮影に協力してくれたスラム街・スモーキー・マウンテンの子どもたちにお礼をしたいと思い、何か欲しいものは?と聞くと、「学校が欲しい」と答えた。その答えをきっかけに、子どもたちの無限な可能性を信じて、2001年に自費で無償の学校を設立。現在はNPO法人クリエイティブ・イメージ・ファウンデーションとして、教育による生活向上や演劇、音楽などを通して才能の開花を支援し約5000人以上が卒業している。本作は瓜生敏彦が見つめ続けた子どもたちの世界の集大成であり、新たな第一歩となる。
(英題:YIELD Final Version、2022年、フィリピン、上映時間:93分)
スタッフ&キャスト
監督:瓜生敏彦、ビクター・タガロ
プロデューサー:井上和子
統括プロデューサー:山口千恵子
撮影・編集:ビクター・タガロ
録音:シーザー・ウサナ
音楽:ダイワ・デ・レオン
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公開表記
配給:アウトサイド
4月29日(土・祝)~新宿 K’s cinemaにてロードショー
(オフィシャル素材提供)