トム・ハンクスの最新作『オットーという男』が、3月10日(金)に全国の映画館で公開される。この度、トム・ハンクスのインタビューが到着した。
嫌われ者のオットーを演じるのは2度のアカデミー賞®に輝く名優トム・ハンクス。「America s Dad(アメリカのパパ)」と称され、世界中で愛されている俳優が、そのパブリック・イメージとは正反対の頑固で不機嫌なキャラクターを演じきった。
トム・ハンクスは「私ももう気難しい老人を演じてもいい頃だと思うんです。ここまできたらね。身体を鍛えなければならないとか、顔にどれだけ皺があるとか、もう心配しなくていいと思います。髪と服装さえきちんとしてさえいれば」と、俳優としてのキャリアの中での自分の在り方を話す。
気難しいオットーの人生が変わっていく、そのきっかけになったマリソル一家との出会い。マリソル(メキシコのスター、マリアナ・トレビーニョ)、その夫トミー(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)、そして二人の子どもたちアビーとルナ(さらに、もうすぐ生まれてくる子が一人)だ。
「通りの向かい側に越してきたマリソルとトミーと二人の子どもたちは、オットーのことを怖がらないんです。トラックの停め方が違うとか、駐車許可証が正しく掲示されていないとか、何かと口うるさいオットーのことを、彼らはちっとも怖がらないんです。何か問題でもある? なんでそんなに不機嫌なの? なぜ不愛想なの? 自分たちは越してきたばかりで、何も分かっていないんだよって。近所の人たちはオットーの家を訪ねようなんて思いもしなかったでしょうに。マリソルはしょっちゅうオットーのところへやってくるんです。普通だったら彼のことを避けるでしょうけど」と、マリソル一家が、ほかの近所の人々と違って、オットーに対して何の躊躇もなく自然に付き合いをしていく様子を語る。
そして、「それと同時にオットーが何をしているかというと、誰かがちゃんと捨てなかったゴミを分別したり。誰かが間違えて入ってこないように、入り口のゲートをきちんと閉めたり。駐車されている車が、住民の車か確認したり。オットーは、いつだって正しいことをしています。その正しいこととは、“自転車は自転車ラックに置くように。さもないと、遺失物保管所に移すぞ”といったことです。みんなに自分の役割をきちんと果たしなさいと言っているだけですから」と、オットーの極端にも見えるその行動はいつも町のために、そして正しいことをしていると話す。
本作は隣人との間にコミュニティを見い出すことを描いた映画。「オットーが特に映画の序盤でイライラして不機嫌なのは、彼が独りぼっちで、大きな仕組み、つまりコミュニティの一員になっていないからだと思います。自分の家の玄関から近所を見張って、家の前の道で起きることについて文句を言います。引っ越してきたマリソルとトミーは、“いやいや、あなたもコミュニティの一員だ”“いやいや、私たちはあなたの隣人だ”“いやいや、お互い同じブロックの住民だ“”いやいや、あなたは私たちに関わらないといけない。私たちはあなたに助けを求めに行くし、私たちもあなたが求めてきたらあなたを助ける。そうやって世の中は機能しているんだよ、オットー。だから文句を言うのはやめて、うちに来て。あ、それからこの猫の面倒を見られる人がいないから、あなたが世話しないといけない。なぜってコミュニティに属している人はそういうことをするものなんだ”って。それをオットーは嫌がるかって? もちろん! そのおかげでオットーの生活は素晴らしいものになるか? もちろん! すべてが同時に起きるんです」と、陽気で人懐こいマリソル一家たちとオットーがどんなふうに距離が近くなっていったかを笑顔で話す。
最後に、「この作品はドラマ作品で、ドラマ性もユーモアもふんだんにあります。そして真実味を追求しています。“ああ、僕らもああいうことやってる”“ああ、ああいう人知ってるよ”“ああいう人が近所にいたらいいな”と誰もが言えるような。私に言わせれば、映画を観に行く醍醐味は、自分自身、あるいは何事かがうまく行くといいなと思っているときに、自分もああいうふうになれるかもしれないという人の姿を見ることにあると思います」と、メッセージを送っている。
公開表記
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
3月10日(金) 全国の映画館で公開!
(オフィシャル素材提供)