⽚⼭享監督『いっちょらい』が本年6⽉17⽇から池袋シネマ・ロサにて劇場公開が決定した。その後、順次公開予定。本作は同監督が2017年に制作した短編映画『いっちょらい』のセルフリメイク⻑編作品。短編版は第24回ながおか映画祭準グランプリ・はままつ映画祭2018⼊選し、話題を呼んだ。⽚⼭は初⻑編作品『轟⾳』でスペイン・シッチェス映画祭を筆頭に国際的に⾼い評価を受け脚光を浴びている。
昨年は『わかりません』『道草』ほか5作品もの作品が公開された。最新作である本作は故郷・福井を舞台に、これまでの監督作品で⼀貫してきた「幸せとは何か」を考えさせる作品となっている。俳優出⾝の出⾃を活かした演出に定評があり、今後さらなる活躍を期待され注⽬を集める存在だ。またテツヤ役には『GOLDFISH』『RUN! 3films』に出演する実⼒派俳優、松林慎司が⻑編映画初の主演をつとめる。ままならない⼈⽣に訪れる変化を繊細に映し出し、豊かな映画表現で観る者の⼼を揺さぶる作品が完成した。そして劇場公開に伴い『ONODA ⼀万夜を越えて』主演の津⽥寛治⽒からコメントが届いた。⼼震わせるラスト30分は⾒逃せない。
また『いっちょらい』劇場公開を記念し、6⽉10⽇(⼟)から1週間限定で池袋シネマ・ロサにて⽚⼭享監督特集の上映も決定した。特集では昨年公開された『わかりません』『とどのつまり』『道草』の3作品が上映される。監督特集で作家性を楽しみながら『いっちょらい』の公開を⼼待ちにしたい。
応援コメント
津⽥寛治(俳優)
福井⽣まれの⽚⼭監督が作った福井駅前シャッター商店街の物語。彼は⾃分の腹にある鉛⾊の原⾵景から⽬を背けず、それを吐き出し、この映画に染み込ませたんだと思います。遠きにありて思うものばかりが故郷ではないという彼のメッセージは、同郷である僕には殊更⼼に刺さりました。出演者たちのリアルな演技も必⾒です。
⽚⼭ 享監督 ステートメント
映画『いっちょらい』は僕の⽣まれ故郷である福井県で撮影させていただきました。⽣きていればそれぞれいろいろありますが、なんというんでしょうか、⾟いことがあった時、僕はそれを乗り越えるという⾔葉があまり好きではなくて、やっぱり出来事を忘れることなんてできないと思うんです。だから、そんな⾟いことがあったけど、それをちゃんと背負って、それでもなんとか1歩でも前に進むことを⼤事にしたいと思っていて、それをこの映画を通して伝わったら嬉しいなと思っています。「いっちょらい節」が皆さんの応援歌になることを願っています。
幸せってなんやろね。
<いっちょらい>とは?
ホンニ イッチョ イッチョ イッチョライだねぇ
「いっちょらい」とは福井の方言である。「一張羅(いっちょうら)」のことで「(自分にとって)一番いいもの」を意味する。福井県の民謡「いっちょらい節」(福井音頭)」のなかで歌われる掛け声でもあり、福井県民にとって誰もが郷愁を覚えるフレーズだ。
6/10~片山 享監督特集も上映決定!
⽚⼭ 享監督特集上映作品
『轟⾳』作品情報
○あらすじ
ある⽇、誠(安楽 涼)の兄が犯罪を犯した。それを苦にした⽗は⾃殺し、誠は⺟親に助けを求めたが、⺟は助けてはくれなかった。誠は家を⾶び出し、⾃分を傷つけてくれるものを探した。そして、⼀⼈の浮浪者に出会う――。彼との出会いをきっかけに、誠の⽣と向き合う⾳が静かに響き始める。
○出演
安楽 涼、太⽥美恵、⼤宮将司、岸 茉莉、中⼭卓也、柳⾕⼀成、あまつりか、⽥中陽介、天津 弥、岡⽥ 広、松林慎司、⽚⼭ 享、宮⽥和夫
(2019年、⽇本、上映時間:99分)
『わかりません』作品情報
○あらすじ
俳優であるボブ鈴⽊と⽊原勝利。2⼈は事務所の先輩後輩である。ボブ鈴⽊は出演作も数知れずとベテランの域にはあるが、昔、苦労を共有した俳優仲間たちは売れていき、ふと50歳も越えた⾃分の現在地に疑問を感じる。そして、どうにか⾃分を変えようと思い⽴つが、今更何をどう変えていいのかも分からない。
⼀⽅、⽊原は芝居が評価されているが、⼤きな役で呼ばれるのは⼩規模予算の現場だけ。妻に「いつ売れるの」と⾔われても、⾔い返す⾔葉もなく現状を飲み込みながら時間は過ぎていく。⼀回りも年は違うが、同じような境遇にある⼆⼈は肩を並べてもがき始める。しかしうまくいかない。どうしようもなく、⽣活は続いていってしまう。
○出演
ボブ鈴⽊、⽊原勝利、詩野朱布、瑛蓮、⼤宮将司、⻫藤マッチュ、安楽 涼、DEG、柳⾕⼀成、江藤純平、⼭本晃⼤、⽚⼭ 享、⽵下かおり、カトウシンスケ
(2022年、⽇本、上映時間:90分)
『道草』作品情報
○あらすじ
画家の榎本道雄(⻘野⻯平)は、⽇の⽬を浴びたキャリアもなく、ごみ収集のバイトで⽣計を⽴てている。しかし、そんな⽣活にも満⾜していた。ひょんなことから出会った富⽥サチ(⽥中真琴)はそんな道雄の絵が好きだと⾔い、⼆⼈は付き合い始める。幸せな⽇々がきっかけとなり、それまで思い描いたこともなかった画家としての成功を意識するようになっていくが、道雄の絵は売れない。焦燥感に駆られていたある⽇、道雄がごみ収集に向かうと⾃分の作⾵とは全く異なる激しいタッチの抽象画が捨てられていた…。
○出演
⻘野⻯平、⽥中真琴、Tao、⾕仲恵輔、⼭本晃⼤、⼤宮将司、⼊江崇史ほか
(2022年、⽇本、上映時間:122分)
公開表記
配給:夢何生
6月17日(土) 池袋シネマ・ロサにて公開
(オフィシャル素材提供)