イントロダクション
日本映画におけるCGの新たなる夜明け
『レ・ミゼラブル』、『ノートルダムの鐘』などで知られるフランスの文豪、ヴィクトル・ユーゴーのダーク・ファンタジー小説『美男ペコパンと悪魔』は幻想的かつ冒険的な内容のため「映像化は不可能」と言われ、これほどまでにCG技術が発達した現在においても全世界で一度も映画化されたことは無かった。
この不可能を可能にしたのがCMやテレビ番組のCGを数多く手掛けてきた松田圭太監督をはじめとした日本のCGアーティストたちだ。
婚約者の待つ城へ戻るために、異世界を冒険する主人公のペコパンの前に次々と現れるクリーチャーたち。現代の日本と中世のヨーロッパ大陸がシンクロしながら、倒すか、倒されるか、手に汗握る決死の闘いが最新技術を駆使した驚異のCGにより映像化される。
新進気鋭のフィギュア・アーティストによる異形のクリーチャーたち
ユーゴーがイメージした幻想の世界の住人たちである、青銅の巨人「ニムロデ」、カブトムシ人間の「タレブ」「アイサブ」、バッタ人間の「グオグオ」、森の番人「大鹿」などの異形のクリーチャーのデザインを担当したのは、中国を拠点に世界を股に掛け活躍中のサゼン・リー、オスカー監督のギレルモ・デル・トロから作品を絶賛された米山啓介、カプセルトイ「空想生物図鑑」が人気のムラマツアユミ。新進気鋭のフィギュア・アーティストが集結し、ダーク・ファンタジーの世界を見事に具現化している。
また、「ニムロデ」(米山啓介)、「タレブ」「アイサブ」(共にサゼン・リー)、「大鹿」(ムラマツアユミ)の各ガレージキットが公式サイトにて限定販売されている。
2.5次元のプリンスと演技派アイドルのプリンセスが夢の共演
ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンでは主人公・越前リョーマ役を演じ、以降舞台・ドラマで活躍中の阿久津仁愛がペコパン/青木隼人役で、AKB48の下尾みうがボールドゥール/太田亜美役で、それぞれ一人二役を務める。「劇団☆新感線」の吉田メタルが悪魔アスモデを強烈な個性で演じているほか、22年の初主演映画『リ、ライト』が記憶に新しい梅宮万紗子、往年のバイ・プレイヤーとして現在も活躍中の岡崎二朗、堀田眞三といった中堅、ベテランの共演陣が若い二人を盛り立てる。
物語は、中世ヨーロッパ大陸を舞台とした原作の世界のアクション/ダーク・ファンタジーと、今回新たに書きおろした現代日本を舞台とした高校生のラブ・ストーリーとが並行して進行。現代世界との二層構造となることで、現代の観客が、劇中で「美男ペコパンと悪魔」を読む亜美と一緒に中世ヨーロッパを舞台としたダーク・ファンタジーの世界に入っていける構成となっている。観る者にとって『自分にとってのボールドゥールは誰か』、『自分にとってのペコパンとは誰か』を見つめ直すきっかけとなるはず。
ストーリー
狩りの名手でもあるゾンネック城主のペコパンはファルケンブルグ城主の娘、ボールドゥールと婚約する。婚礼を3日後に控えた日、ペコパンは狩りに出るのだが、その狩りの腕前が宮中伯に認められ、どんどんと出世をしていつしか世界中を旅することに。婚礼のためボールドゥールの待つ城へ一刻も早く戻らねばならぬペコペンは、その意とは真逆にどんどんと城から遠ざかっていく。
襲いかかる異形のクリーチャーたちと対峙して途方に暮れている時、悪魔アスモデからある条件を飲むことですぐに城へ戻してやろうと持ち掛けられる。愛するボールドゥールとの再会のために条件を飲むペコパン。アスモデの申し出は天使の囁きなのか? それとも悪魔の囁き?
(2023年、日本、上映時間:99分)
ギャラリー
スタッフ&キャスト
出演:阿久津仁愛、下尾みう
梅宮万紗子、遠藤健慎、橘ふみ、梅村実礼、井阪郁巳、逢澤みちる、桝田幸希、希志真ロイ、佐藤考哲
岡崎二朗、堀田眞三/吉田メタル
企画・製作総指揮:堀江圭馬
監督・脚本・編集・VFX:松田圭太
原作:ヴィクトル=マリー・ユーゴー「美男ペコパンと悪魔」(翻訳:井上裕子)
撮影:今井哲郎
主題歌:けいちゃん「シンフォニア」(TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS)
プロデューサー:梅村 安、嶋田 豪
クリーチャーデザイン:SAZEN LEE、米山啓介、ムラマツアユミ
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式Twitter:@pecopin_movie
フィギュア特設WEBサイト
公開表記
配給・宣伝:アイエス・フィールド
6月2日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開
(オフィシャル素材提供)