イベント・舞台挨拶

『水は海に向かって流れる』完成披露試写会

©2023映画「水は海に向かって流れる」製作委員会 ©田島列島/講談社

 映画『水は海に向かって流れる』の完成披露試写会が都内で行われ、舞台挨拶に広瀬すず、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、生瀬勝久、前田 哲監督が登壇して作品について語った。

 本作は、田島列島による同名マンガが原作。ある過去の出来事から心を閉ざしてしまったOL・榊 千紗(広瀬)と、彼女が暮らすシェアハウスに入居してきた高校生・熊沢直達(大西)の物語。曲者揃いのシェアハウスの面々の想定外の日々がユーモラスに綴られる。『そして、バトンは渡された』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』などの前田 哲監督がメガホンを取った。

 主人公の榊 千紗役に挑戦した広瀬は「年上のお姉さん役? 何で私にオファーが来たんだろうって―って」と今まで末っ子や妹役が多く、初めてのOL役に戸惑いを見せるも「あたらしい挑戦でしたが、かまえずに演じることができました。大西さんとのリアリティな距離感は、苦労せずに楽しく演じさせていただきました」と撮影を振り返った。26歳のクールで感情を表に出さない大人の女性榊 千紗役を繊細に演じた。

 広瀬に恋する高校生の熊澤直達役をオーディションで手にした大西は「すごくうれしくて……」と喜びを爆発。しかし、「大きい役だなぁ~。僕に務まるかなぁーって」と不安も吐露したが、「周りのキャストの方たちが、皆さん気さくでいい人ばかりでやりやすい現場でした」と撮影現場の空気感の良さを笑顔で話した。

 直達の叔父でマンガ家の歌川茂道役の高良は、作品を観た感想を聞かれると「面白かったです」と応え、群像劇で人と人との向き合う過程を優しく描き、心の揺れや動きや溢れ出る感情を丁寧に映し出す前田 哲監督の手腕を称賛した。広瀬については撮影現場で「かっこいい人だなぁ~って」と見ていたことを明かしていた。

 大学教授の成瀬賢三役の生瀬は、劇中に登場する猫のムーさんに夢中。「実際に猫を飼っているので扱いには慣れています」とうれしそうに話した。また、広瀬とは広瀬のデビュー作のドラマで共演したそうで、「彼女の成長をず~っと見ています。可愛くて元気がありました」とすずの女優としての成長に目を細めた。すずは「人と会話するときどうしたらいいか何日も何日も話してくれました。今回共演できて光栄です」と生瀬との共演に大喜びだった。

 女装した占い師・泉谷 颯役を演じた戸塚は「洗濯物を運ぶシーンがあったのですが、はみ出している女性物の下着などうまく扱えませんでした」と苦労を吐露。作品については「内容はハードなんですが、出てくるものはすべてきれいで、ギャップが素敵でした」と語った。

 今作が長編映画初出演の當真は、直達にひそかに思いを寄せる同級生・泉谷 楓役。「現場に入った時は緊張していて、目に見えて震えが分かるくらいでした」と明かし、「皆さんが話しかけてくださったのでリラックスして出来ました」と撮影時を振り返った。そんな初々しい當真に広瀬は「かわいいねぇ~。かわいすぎて話が入ってこない(笑)」と妹を見るような優しい眼差しを向け、頬をゆるませた。


 劇中の“一生恋愛しない”という榊にちなんで、“一生○○しない”について聞かれるコーナーがあり、広瀬は「気を強くいすぎない」。人から「気が強そう」と言われることが多いようで、「そんなに気を強く生きてるつもりはないのですが、今回榊さんを演じて、原作よりだいぶ気の強い榊さんになっちゃった(笑)。こういうところに気の強さが出るんですね。重い話なんですが、マイルドに生きる榊さんにあこがれます」と話した。


 高良は「一生しないと思ったことをほとんどしちゃってるなと。やっちゃうんですよね」と打ち明け、会場に笑いを誘った。
 戸塚は「忘れ物をしない」と答え、「パーキングによって財布を忘れて、出先でカギを忘れて家に入れなくなった時にはいよいよだなと思いました(泣)」と自身の忘れ物の多さにへこんでいた。
 “最近ときめいたこと”をフリップで披露するコーナーも。前田監督は広瀬に目をやり、「こんなに美しい人だったんだなとときめいています」と言って広瀬を照れさせていた。「ネコ」と書いた當真は「最近友達とネコカフェに行ったのですが、気づいたら3時間経っていて。本当にかわいくて、3時間って意外とお金がかかるんですが、気づいたら2回目行っていました(苦笑)」と明かした。

 最後に広瀬は「愉快な仲間たちとシェアハウスを舞台に、穏やかな時間が流れているのですが、どこか一人ひとり繊細な感情がぐるぐる回っていて、最後に皆さんに寄り添ってくれる作品になっています」とメッセージを送った。

 主題歌はスピッツの「ときめきpart1」。

 登壇者:広瀬すず、大西利空、高良健吾、戸塚純貴、當真あみ、生瀬勝久、前田 哲監督

(取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

配給:ハピネットファントム・スタジオ
6月9日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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