ゲイでナルシストの老絵本作家と、美しいウリセン・ボーイの出会いと旅を通して描く、過去と未来の家族物語『老ナルキソス』初日舞台挨拶開催!
初日にサプライズ! 第39回ロサンゼルス・アジアンパシフィック映画祭 最優秀長編賞(Best narrative feature)、田村泰二郎も審査員特別賞受賞ニュースが飛び込む!
世界で注目を浴びる『片袖の魚』(2021)の東海林毅監督初のオリジナル長編となる『老ナルキソス』は、レインボー・リール東京グランプリをはじめ国内外の映画祭で10冠を獲得した自身の傑作短編の待望の長編化。本日5月20日(土)より新宿K’s cinemaにて公開初日を迎え、東海林毅監督、田村泰二郎、水石亜飛夢、田中理来、津田寛治による舞台挨拶が行われた。また、東海林毅監督作『老ナルキソス』は、5月4日から13日までロサンゼルスで開催された、第39回ロサンゼルス・アジアンパシフィック映画祭で、最優秀作品賞を獲得。またその卓越した演技に対し特別審査員賞が田村泰二郎に授与された。
審査員の、エステラ・オヲイマハ=チャーチ(教育者)、オヴァ・サオパン(俳優・劇作家・プロデユーサー)、マデレーヌ・ハカライア・ド・ヤング(マオリランド映画祭ディレクター)は、映画を以下のように評した。
「繊細で、深く心に響く。一人ひとりの心に共鳴する魅力的な自己実現の物語が展開する。この優しく切ない物語は、年配のゲイが経験するデートと親密さの複雑な関係という、ユニークでめったに描かれない視点を提供する。東海林毅監督は、74歳の山崎(田村泰二郎)の人生の糸を巧みに織り交ぜ、彼のキャリアから、同年代の友人グループ、そして個人的なロマンスの願望までを描く。結果、創造性と連携に基づいた、憧れと所属についての美しい映画が誕生した。最初から最後まで、これはすでに名作といえる。」
舞台挨拶では、司会役を兼ねた東海林毅監督がまず登場。「満員の皆さんに迎えらえて本当に幸せだと思います」と挨拶の後、各登壇者が呼び込まれ、一言ずつ挨拶をした。まずは石田役の津田寛治さんと紹介されると津田寛治は「初めて役に名前があるのを知りました(笑)。少しの出演だったんですが、心が震える映画ですので応援に駆けつけました」とコメント。次に田村泰二郎は、「長編初主演です。ちょっと頑張ってみました。なかなか面白い映画になっていると思います」。W主演を果たした水石亜飛夢は「土曜日に足を運んで下さりありがとうございます。この回も満席、次の回も満席ということで、キャスト、スタッフ一同喜んでいます。短い時間ですがどうぞよろしくお願いいたします」。田中理来は「初めまして。この場で初めて僕の声を聴く方がいらっしゃるんではないかと思います(笑)。ご来場ありがとうございます」と挨拶した。最後に東海林毅監督が「撮影以来、皆で揃ったのでうれしいです」とコメントした。
また、今日サプライズのように飛び込んだ映画祭の受賞は、田村からのLINEで監督が知ったことのこと。受賞に関して田村は「頂いたの。もらえるなんて、感謝します」と受賞の感想を語る。津田が「ロサンゼルスでの観客の評判はどうでした?」と聞くと、監督は「人間ドラマの部分は、手をたたいたり、笑ったりというリアクションが狙ったところで起きました。パートナーシップ制度等、日本の制度の部分はうまく伝わらなかったですね」と現地の様子を語る。また「観客には10代の娘さんと来ていた母娘や、おばあさんが来ていました。楽しかったと言って、一緒に写真を撮りました」と田村が観客とのふれあいの様子を語った。
撮影中の思い出として田中は「実は短編を知っていて、過去に共演したことのある佐野弘樹さんが演じた役だったので、受け継がせていただきますと伝えました。初めて男性と絡む等初めての経験が多く緊張しましたが、楽しみながらやっていました。いい機会をありがとうございました」語った。また水石は「とにかく暑かったです。コロナ禍でスタッフの方は炎天下マスクをつけていて、撮影後はマスク跡が変身した後みたいで、こんなに皆さんが頑張って下さるんだから僕らも頑張らねばと、パートナーの方とクーラーが死んだような部屋でプロレスのような絡みをやったり(笑)。非常に濃い2年前の夏でした」。田村は「2週間ぐらいだったんですが、ハードでした。台風の後の海辺の撮影で、大波に身体が持って行かれそうなところ耐えるのがしんどかったです」と思い出を話した。
満席の会場の中、監督の人柄か終始和やかに舞台挨拶が進行し、最後には客席から監督に花束がプレゼントされるなど、盛り上がって終了した。
登壇者:田村泰二郎、水石亜飛夢、田中理来、津田寛治、東海林毅監督
公開表記
配給:オンリー・ハーツ
5月20日(土)より新宿K’s cinema 他にて全国順次公開中
(オフィシャル素材提供)