『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』スペシャル上映会＆トークショー

劇場アニメ『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』スペシャル上映会レポート
『おでかけシスター』は周囲の人を大事にすることの大切さに気づけるような作品

　鴨志田一先生の小説を原作に、2018年から展開されたアニメ『青春ブタ野郎』シリーズ。その最新作となる劇場アニメ『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』が、いよいよ2023年６月23日(金)より公開となる。
　公開の迫るなか、５月28日(日)にユナイテッド・シネマ豊洲にて、2019年に劇場上映された前作『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』のスペシャル上映会が実施された。

　出演声優陣から梓川咲太役の石川界人、桜島麻衣役の瀬戸麻沙美、梓川花楓役・久保ユリカが登壇し、約４年ぶりに劇場での上映が行われた『ゆめみる少女』についてトークが繰り広げられたほか、『おでかけシスター』の新情報で盛り上がった。

念願の『ゆめみる少女』劇場再上映は声優陣も待ち望んでいた!?

　早速声優陣が会場入りすると、客席から拍手で迎えられた。最初のトーク・テーマは「４年ぶりにスクリーンで上映となった『ゆめみる少女』」について。

　瀬戸は上映期間終了後に大きなスクリーンで鑑賞できる機会がほとんどないため、ファンの皆さんを羨ましく思ったとコメント。今回のイベントの話を聞いて自身も鑑賞したいと要望したものの、会場入りの時間があまりにも早くなることから断念していたと話す。

　石川によると『ゆめみる少女』劇場再上映を求める声は以前からあったそうで、現地となったユナイテッド・シネマ豊洲はもちろん、その他の会場となった109シネマズ湘南、109シネマズ名古屋、Ｔ・ジョイ梅田も満員だったと語った。

　久保からは、最近『青ブタ』シリーズを知ったファンが多いという話題が。久保と瀬戸がパーソナリティを務める「青春ブタ野郎はバニーガール先輩とおでかけシスターのラジオを聴きたい」にも、再放送を楽しんでいる方や配信で一気に視聴したファンからのお便りが届いていると嬉しげな表情を見せる。

　そして、声優陣が「『ゆめみる少女』の好きなシーン」を語る一幕も。久保は、ある場面で麻衣を前にした咲太がウサギの被り物を取ったシーンをピックアップ。泣いている男の子が個人的に好きなことや、「私、守れたんだ」と言った麻衣の言葉にグッと来たことから印象に残った様子。

　瀬戸はたくさんある中から、翔子の未来へのスケジュールに花丸をつけるシーンを挙げていた。このシーンのように胸が締め付けられるような感覚が好きそうで、「なんでこんなに良い子が……どうしてだよ!?」といった心境になるとのこと。

　石川は公開当時から言い続けているという、翔子が「私だって生きたいんです！」と感情を露わにするシーンについて、あの台詞にはやはり泣かされてしまうとコメント。そしてラスト・シーンとなった翔子のセリフについて、ファンの皆さんにも同意を求めると温かな拍手に包まれていた。

　トークが盛り上がるなか、６月23日(金)に公開の迫る『おでかけシスター』について、公開の迫る今の心境を伺う場面も。久保は楽しみな気持ちとドキドキするような緊張のふたつが同居していると語った。

　主題歌の「不可思議のカルテ」花楓バージョンについても言及しており、TVシリーズで流れたかえでバージョンと同様に不安な気持ちや憂鬱感などを意識して歌ったとコメント。

　また、石川は『おでかけシスター』は『ゆめみる少女』からのリスタートであると語った。だからこそ『おでかけシスター』や『ランドセルガール』をアニメで演じられる喜びと、その収録でキャラクターたちと苦しい思いを共有しなければならない辛さとの板挟みになっていると明かした。

完成披露上映会は女子会の様相……女性陣の咲太への評価が聞けるかも!?

　トークがひと段落したところで、『おでかけシスター』の新情報が。まずは６月11日(日)に新宿バルト9で完成披露上映会の開催が決定。

　石川はかねてからの発表通り休養に入られるとのことだが、さん＆さんに加え、古賀朋絵役の東山奈んと広川卯月役の雨宮天が登壇する。

　他にもA3ポスター付き記念前売券の発売などが発表されるなか、特に盛り上がったのが『ゆめみる少女』の地上波初放送＆各プラットフォームでの配信開始の情報。会場から熱い拍手が巻き起こったほか、「何年この時を待ったか……!!」と語った石川ら声優陣も大きな喜びを見せていました。

　イベント終了の時間が迫ったところで、声優陣からファンの皆さんへのご挨拶。

　久保は『おでかけシスター』では花楓が『ゆめみる少女』からさらにいろいろな人との関係を築き、そのうえで受験などに挑戦していくとコメント。最後にそんな花楓の成長する姿や頑張る姿を応援して欲しいとお願いした。

　瀬戸はこれまでに登場して来たキャラクターたちが変わらず登場し、花楓に影響を与えていくと一言。少し胸が苦しくなる場面があるそうだが、きっと心に残ると作品への自信を露わに。

　最後に石川さ、今回上映された『ゆめみる少女』で描かれた「過去は変えられなくとも、頑張ることに意味がある」という物語を踏まえ、『おでかけシスター』では「頑張ることの意味」や「何のために、誰のために頑張るのか」に焦点が当たると語った。そして鑑賞することでその部分を見つめ直せたり、自分の周囲の人を大事にすることの大切さに気づけるような作品でもあると話し本イベントは幕を閉じた。

　いよいよ公開の迫る劇場アニメ『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』。TVシリーズ放送当時からのファンの皆さんはもちろんだが、再放送や配信で新たに『青ブタ』を知ったという方もぜひ劇場に足を運んでみては？

　登壇者：石川界人、瀬戸麻沙美、久保ユリカ