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『スイート・マイホーム』齊藤 工監督、6年振りに上海国際映画祭に凱旋!

©2023『スイート・マイホーム』製作委員会
©神津凛子/講談社

 映画やドラマで俳優として活躍する一方、監督やプロデュース業でも多彩な才能を発揮している齊藤 工が監督を務める、映画『スイート・マイホーム』が、上海国際映画祭で絶大な人気を集めて上映され、6年ぶりに華やかに登壇した齊藤 工監督の姿に、会場は拍手喝采となり、熱狂的に迎えられた!

 6月9日より18日まで、中国国内で唯一の国際映画製作者連盟(FIAPF)公認長編映画祭である第25回上海国際映画祭が開催され、日本映画も多く出品された。

 長編コンペティション部門では、見事、最優秀作品賞、最優秀女優賞、最優秀脚本賞の3冠に輝いた熊切和嘉監督の『658km、陽子の旅』や、山田洋次監督の『こんにちは、母さん』に加え、GALA部門では山下敦弘監督の『1秒先の彼』と共に出品された『スイート・マイホーム』では、齊藤 工監督が2018年に『blank13』で同映画祭アジア新人賞部門で新人監督賞を受賞して以来、6年振りに上海に凱旋した。

 齊藤監督の舞台挨拶付き上映チケットは予約の開始からわずか1分足らずで1,200の客席が完売し、上映会場との往来ではあっという間にファンに囲まれて写真撮影とサインを求められるなど、齊藤監督の中国での絶大な人気を改めて証明する状況が続いた。

 17日に満席の観客の中で上映された本作。上映後の舞台挨拶では、本作の中村陽介プロデューサーとともに登壇した齊藤監督は大歓声で迎えられ、質疑応答では作品のテーマに深く踏み込んだファンとの意見交換が活発に行われた。

 「原作に沿った描き方をした」という齊藤監督だが、「キャストの皆さんにアイデアを出していただいて、キャラクターに向き合っていただき、一体化させる努力をたくさんしていただきました。主役の窪田正孝さんはもちろん、奈緒さんや蓮佛美沙子さん、そして窪塚洋介さんからも事前に演技アプローチのアイデアをいただきました。皆さんがこの作品と向き合ってくださってとても感動的でした」と俳優との交流ぶりを語った。

 また、上海国際映画祭で前回受賞した『blank13』も家族についての話で、『スイート・マイホーム』も家族がテーマであることについて問われると、「自分が描けるものというのは、どこか自分が体験したこと、強く色濃く想像できうるものは自分の実体験に基づくものなのだと思っています。だから、自然と“家族”というテーマが描かれているのかと思います。今作は、原作の神津凛子先生がご結婚されていて、お子さんもいらっしゃって、ご自宅の間取りを参考にこの物語を書いたという、幸せな中にいるであろう方の想像というものに、この作品の本質があるのかなと思っています。一見幸せに見えるような中にも、そこに世界と繋がるストーリー・ラインがあるんじゃないかなと。この作品を皆さんと一緒に観て、“家族”という共通言語が、皆さんと僕らの間で繋がれるひとつの糸みたいなものがあると思いました」と語った。

 また、ラスト・シーンについて聞かれると、「全てはラスト・シーンに向かって作られた映画で、小説だから描ける描写を実際に僕らが映画としてどう映すべきなのかということは、とても強く考えました。直接的な表現に迫りながらも、そこから反射される主人公・賢二の瞳に何が映ったのか。賢二の目に映ったものや、観客である皆さんの目に映ったもの。人それぞれ違っていいと思うんですけれども、自分の中にももしかしたら、ある悪魔が少しのきっかけからどんどん大きくなっていくような、遠い話ではなく自分の中にももしかしたらあるんじゃないかという思いを持ちながら描きました」と答えた。

 また授賞式では、最優秀アニメーション部門のプレゼンターとして、多くのアニメーション作品を手掛けてきた真木太郎氏とともに齊藤監督が登壇。流暢な中国語で挨拶し、会場から大きな歓声が起こった。クレイアニメの企画制作に携わった経験を持つ齊藤監督は「アニメーションは、窓のようなものだと思っています。世界中の子どもたちに、その窓を通して、たくさんのアニメーションでいろいろな世界を感じてほしいと思っています。私たち大人も、子どもに帰れるそんなスペシャルなジャンルがアニメーションだと思っています」と締めくくった。

 映画『スイート・マイホーム』は、日本国内では9月1日より全国公開される。

公開表記

 配給:日活・東京テアトル
 9月1日(金) 全国公開

(オフィシャル素材提供)

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