イベント・舞台挨拶

映画小品集『無情の世界』初日舞台挨拶

©2023「無情の世界」G-STAR.PRO

 3つの短編をおさめたオムニバス映画『無情の世界』の舞台挨拶が6月24日(土)、新宿シネマカリテで行われ、各主演の唐田えりか、渡部龍平、白石優愛、監督を務めた佐向 大、山岸謙太郎、小村昌士の6名が登壇した。

 唐田えりかが開口一番「楽しんでいただけましたでしょうか……?」と不安そうに観客に尋ねると、観客からの大きな拍手と歓声で迎えられた。

 本作は、俳優の小林且弥が立ち上げた新プロジェクトSTUDIO NAYURAの第一回製作作品となり、小林がその才能に惚れ込んだ3人の映画監督たちが、実力派の俳優たちとタッグを組んだ短編作品集。
 『教誨師』『夜を走る』の佐向 大監督、唐田えりか主演による「真夜中のキッス」は、取り返しのつかない罪をおかした女性の一夜の逃避行をサスペンスフルかつロマンティックに描いたネオ・フィムノワール。『東京無国籍少女』の山岸謙太郎監督、渡部龍平主演による「イミテーション・ヤクザ」は、エキストラ専門の俳優がオーディション会場で遭遇する大ピンチをユーモラスに描いたメタヤクザ映画。『POP!』の小村昌士監督、白石優愛主演の「あなたと私の二人だけの世界」は、なぜか同じビルの一室で開かれている「恋愛塾」と「護身術」という正反対の二つの塾から始まる奇想天外な運命を描いたブラック・コメディ。

 第一話「真夜中のキッス」で、犯した罪から逃走する過程で、元カレ、元カレの彼女、元カレの先輩、謎のストーカーなどさまざま人物と対峙しながら一夜を駆け抜けるファム・ファタールを演じた唐田は、「現場はすごく楽しかったです。佐向監督と話しあいながら、一緒になって役を作っていけたと思います。遊び心を持って、今までやったことないいろいろなことに挑戦してできたのが嬉しかったです」と胸を張る。いちばん遊び心を出せたシーンについて聞かれると、悩みながら「アイリ役の小野莉奈ちゃんと深夜のファミレスで対峙するシーンですかね。プライベートでも仲が良いので、いい意味でふざけながらできました」と楽しそうに語った。

 佐向監督は、「とにかく唐田さんのすごい魅力を引き出せたらと、撮影の渡邊寿岳さんと相談を重ねました。まあ、悪女といいますか、かなりヒドい役と思う人もいるかもしれないけど……でも唐田さんの素晴らしい演技のおかげで魅力的で素敵なキャラクターになったんんじゃないかなと思います」と唐田の演技を絶賛。唐田は佐向のコメントを受け、「私も、ユイはひどいな、って思います」と苦笑いしながら答え、会場はあたたかな笑いで包まれた。

 第二話「イミテーション・ヤクザ」で売れない俳優を演じた主演の渡部は、自ら原案も担当。まず「渡部龍平役の渡部龍平です」と挨拶をすると会場は笑いに包まれた。自分で自分の役を考案し、演じた作品が公開されたことに「本当に胸がいっぱいです」と顔をほころばせた。ただ、ヤクザ映画ということで撮影がたいへんなことは分かっていただけに監督探しには苦労したようで、以前一緒に仕事ある山岸監督にダメもとでオファー。「映画界の便利屋と呼ばれておりますので! 困ったら山岸に相談するとなんとかしてくれると思われているので、やらないわけにはいかなかった」と答え、再び会場を沸かせた。

 第三話「あなたと私だけの二人の世界」で、痴漢の男性から身を守るための護身術スクールに通う役を演じた主演の白石優愛は、「主演したの数年ぶりで、今回は20歳を超えて初めてだったので、精一杯やらなきゃと思っていました。あの頃より大人になったので」と気合を入れて撮影に臨んだことを振り返った。小村監督は、そんな白石について「実は、編集して初めて白石さんの素晴らしさに気づいたんです」と語り、会場には戸惑い混じりの笑いが走った。

 最後に「こうやって映画館で映画を観ていただけるのは本当に嬉しいことです」と噛みしめながら語った唐田は、「3作品とも大好きな映画なので、たくさんの人に観ていただけたら嬉しいなと思ってます。非日常のなかに素敵なユーモアが詰まってます」と映画の魅力をアピールした。

 登壇者:唐田えりか、渡部龍平、白石優愛、佐向 大監督、山岸謙太郎監督、小村昌士監督

公開表記

 製作・配給:G-STAR.PRO
 6月23日(金)より 新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー

(オフィシャル素材提供)

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