イベント・舞台挨拶

劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』《後編》公開記念舞台挨拶

©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会

 1991年から1997年にわたり、少女漫画雑誌「なかよし」(講談社)で連載された武内直子作の『美少女戦士セーラームーン』。単行本の世界累計発行部数は4600万部(紙、電子合計)にのぼり、1992年からはTVアニメ・シリーズの放送もスタート。1997年に放送が終了した後も、日本のみならず40ヵ国以上の国で放送され、今なお世界中で愛されるコンテンツとなっている。そして、昨年2022年に連載開始30周年を迎えた『美少女戦士セーラームーン』は、劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」として、6月9日(金)に前編、6月30日(金)に後編と二部作連続で劇場公開した。

 《後編》がついに公開を迎えた翌日、7月1日(土)に《後編》公開記念舞台挨拶が実施された!

 「みんな!いくわよ!シルバー・ムーン・クリスタルパワー!」「マーキュリー・クリスタル・パワー!」
 「マーズ・クリスタル・パワー!」「ジュピター・クリスタル・パワー!」「ヴィーナス・クリスタル・パワー!」
 「メイクアップ!!」
 本作でのラストイベントとなるこの日、セーラー戦士5戦士による生変身口上が披露され、作品を観終えたセーラームーン・ファンたちの涙がこぼれながらイベントがスタートした。エターナルセーラームーン/月野うさぎ役の三石琴乃をはじめ、エターナルセーラーマーキュリー/水野亜美役の金元寿子、エターナルセーラーマーズ/火野レイ役の佐藤利奈、エターナルセーラージュピター/木野まこと役の小清水亜美、エターナルセーラーヴィーナス/愛野美奈子役の伊藤 静。そして、本作で初めて長編作品を担当した髙橋知也監督が登壇。登壇した三石は「今日はなんと5戦士みんなでここに立てたことにとても感激しつつも、普段のような空気感もあってとっても安心しています。今日は楽しみましょう!」と満面の笑顔で挨拶を伝えた。

 6月30日(金)についに最終章の後編が幕を開き、今の気持ちを聞かれると、金元は「本作でセーラー戦士の物語を全うすることができたと思うと感慨深いです。『Crystal』シリーズから始まって10年近くたっていることにも驚愕します。作品が始まってから、世の中もいろいろな変化を乗り越えてきているので、そんな自分たちと照らし合わせたときに、こんな力強い味方(セーラー戦士たち)がいるんだなと視聴者目線でも見てしまっています」と感慨。佐藤は「うさぎちゃんの苦しいシーンに自分も涙して、セーラーマーズとしては傍にいられない悔しさと収録もまだ分散だったので一緒にいられない悔しさもありました。でも出来上がったものを観た時、すべてを乗り越えて、琴乃さんが演じているうさぎちゃんがみんなを導いてくれていると感じて、みんなが見たかったセーラームーンだ!と感じました」と作品を観終えた気持ちを語った。続く伊藤は「10年近くやってきて、こんなに素晴らしい絆も作ることができ感慨深い気持ちです。佐藤さんもおっしゃっていましたけど、今作のアフレコは分散収録で、皆さんと収録をご一緒にできなかったことが私もすごく悔しかったんです。10年一緒に過ごしてきた作品が終わっちゃうと思うと寂しくて……。最後まで完走できた喜びの気持ちと、まだ終わりたくないという両方の気持ちでいっぱいです!」と涙ながらに語った。

 今作を作る上で大切にしたポイントを聞かれた髙橋監督は「エンディング後のシーンは外せないだろうと思い、できるだけ美しく、ラストに相応しいものを描きたい思っていました。本作のスタッフには旧シリーズや『Crystal』シリーズ1話から参加している方などにも参加していただいて。まさしく『美少女戦士セーラームーン』の集大成となっています」と作成当時の熱意を明かした。

 そして、たくさんの人に勇気と希望を与えてきた「美少女戦士セーラームーン」シリーズの魅力について、三石は「月野うさぎを演じていると、(自分の中の)サビが落ちるというか。心が研ぎ澄まされるような気持ちになって、改めてお芝居に向き合うような気持ちがあるんです。お仕事をする上でもセーラームーンのパワーをもらっている気がします。私自身も銀水晶のパワーで浄化されるような気持ちを持つことで他の作品にもいい影響があると思います。作品とキャラクターに関わったことで私自身も救われている大事な大事な作品です」とシリーズへの想いを語った。

 トークパートが終わると、突然「よくやった、セーラームーン」とタキシード仮面の声が! その声に会場が大きく湧くと、なんとタキシード仮面/地場 衛役の野島健児が99本の赤いバラの花束を手にサプライズ登場!
 これまでたくさんの人たちに勇気や感動を届けてきた三石にキャスト・スタッフからの感謝の想いを伝えるため、野島から「本当にお疲れ様でした! 永遠の愛を受け取ってください!」と99本の赤いバラの花言葉である“永遠の愛”とともに三石へ花束を贈呈。三石は驚きながらも「愛が重いんですけど、それが心地いい」と実際のバラの重さもイジりながらお茶目なコメントを返した。

 92年にスタートした「美少女戦士セーラームーン」シリーズからずっと携わり、新シリーズでは「美少女戦士セーラームーン」の遺伝子としてセーラームーン/月野うさぎを演じ、スタッフ・キャストを引っ張ってきた三石に共演キャストからのメッセージとして、野島は「地場 衛を演じるのに緊張する暇もないくらいに現場がスタートし、“タキシード仮面”というみんなから愛されているキャラクターをどのようにして自分の中で育てればいいか悩んでいました。けど三石さんのマイクの前での凛とした姿、そして時にはお茶目な姿で和ませたり、作品に対する真摯な姿でみんなを引っ張ってくれていたりと、作品への熱意に私も救われて、感謝の気持ちを表しきれないです。10年間、本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えた。
 金元は「オーディションのとき、三石さんに一緒に掛け合いをしてもらえて、その時から作品への愛情をとっても感じました。役が決まったとき私自身が『美少女戦士セーラームーン』が好きすぎて、シリーズを背負っていくことがとっても怖かったんです。楽しさといっしょに緊張とプレッシャーもあったのですが、それらも全部温かい言葉と未熟な部分も最後まで見守ってくださっていただいたことが、本当に嬉しかったです。最初は夢見心地な気持ちもあったんですが、“自分がセーラーマーキュリーなんだ”と“皆でセーラームーンを支えるんだ“という気持ちになっていきました。終わるのは寂しいんです。これからも私たちの関係は続いていくと嬉しいです。よろしくお願いします」と涙ぐみながら当時から受けた三石からの愛情に感謝を伝えた。
 佐藤は、「私たちはうさぎちゃん/琴乃さんに導かれて集って、10年一緒に作品を作らせていただきました。女性としても先輩としても、うさぎちゃんのように希望をキラキラいつも与えてくれて、背筋をのばして生きていきたい、きらめきを振りまいてくれる琴乃さんが大好きです!」と想いを伝えた。
 小清水は「皆さんの話を聞きながら今までのことが走馬灯のように感じらレます。アフレコ以外にも皆でご飯食べたり、遊びに行ったり10年でいっぱい思い出があります。子どものころから見ていたセーラームーンから勇気と希望をもらって、私がこんな人間性になったのはセーラームーンがあるからです! 琴乃さんと共演して、生まれて来てよかったな~と深く感じながら、こんなに優しくしてくれて温かく見守ってくれて……。もうなんなのー!! 大好き! 大好き!!」と昔ながらの想いが爆発した様子に三石も「可愛い!!」とリアクションした。
 続く、伊藤は「シリーズが始まる前に琴乃さんから“自分なりのヴィーナスを作って、一緒に頑張っていきましょう”とお手紙をもらって、“もうついていきます!!“と気持ちと勇気をもらいました。私たちキャストだけじゃなくて、スタッフ全員にもすごく愛情をもって、1つのチームを作ってくださる琴乃さんのパワーに尊敬しました。10年培ってきた絆でこれからも新しいグッズやコラボがあれば一緒に行きましょう! これからもよろしくお願いします!」と当時のエピソードを振り返りながら語った。
 最後に三石は「みんなにこんなに好きって言われちゃって、一生分の好きをもらって幸せな気持ちでいっぱいです。旧作のリスペクトが大きければ大きい分、プレッシャーもあるだろうな。上手く回らなくなってしまったら可哀想という気持ちがありましたが、今では逆に私が頼りにしています。キャピルーンと飛び上がるパワーとか私も忘れていたこと思い出させてくれたり、私の気がつかなかったキャラクターのいいところを改めて気づかせてくれたり。今回集まっていただいたキャストの皆さんとスタッフさんがいてくれたおかげで、この日を迎えられたと思います。皆さんの愛に感謝しかありません。どうもありがとうございました」と涙をうかべながら最後のコメントを語ると、会場の大きな拍手に包まれながらイベントは幕を閉じた。

 登壇者:三石琴乃(エターナルセーラームーン/月野うさぎ)、金元寿子(エターナルセーラーマーキュリー/水野亜美)、佐藤利奈(エターナルセーラーマーズ/火野レイ)、小清水亜美(エターナルセーラージュピター/木野まこと)、伊藤静(エターナルセーラーヴィーナス/愛野美奈子)、野島健児(タキシード仮面/地場衛)、髙橋知也監督

公開表記

 配給:東映
 《前後編》 絶賛上映中!

(オフィシャル素材提供)

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