イベント・舞台挨拶

『GONZA』公開記念舞台挨拶

©2023「GONZA」製作委員会

 映画『GONZA』(6月30日より全国順次公開)の公開記念舞台挨拶が7月1日(土)、東京の池袋シネマ・ロサで行われ、主演の上村 侑、共演の坂巻有紗、久住小春、篠田 諒、鈴原ゆりあ、メガホンをとった千村利光監督が登壇した。

 本作は、新人研修で奈良を訪れたゲーム以外は取り柄がない鹿島拓海が、神様のお供物・権座(GONZA)を口にした後、「人間が食べると罰が当たる」とされる鹿せんべいをつまみ食いしてしまったせいで、同じチームの新入社員5人の身体が入れ替わってしまうさまを描く新感覚ラブコメディ。

 初めて会った際のそれぞれの印象や、撮影エピソードを聞かれると、上村は「このあと他のメンバーから僕の印象を聞くのがちょっと怖いので、言葉を選んで回答したいと思うんですけど(笑)、本読みのときに初めて5人でお会いしたときは割とピリついた雰囲気だったんですよ」と回顧し、「やっぱり入れ替わりがあるということで、お互いの仕草だったり、表情みたいなものを観察していたのかなという雰囲気で、みんな真剣な眼差しで探っている感じだったので、ここには真面目じゃない人は絶対にいないだろうなっていう印象をみなさんに持ちました。」とコメント。
 そんな上村と入れ替わる役を演じた坂巻は「私はメインで上村さんをしっかり見ていたつもりだったんですけど、本読みのときにドアを開けたら上村さんが(先に)いらっしゃって、“待ち構えていたぞ”みたいな目で……すごく愛情のこもった目で!?見られたのを覚えています」と打ち明け、「……でもすごくお優しい方です」と後付けでフォローをして笑わせた。久住は「皆さんフレッシュだったので、ここに混ざって大丈夫かなって不安もあったんですけど、皆さんすごく優しくて、撮影期間も4日半くらいだったんですけど、同じ施設でずっと一緒のメンバーで撮っていたので、合宿みたいな気分で“こういうの初めてだな”って楽しみながら撮影できました」と声を弾ませた。
 そして、篠田は「監督が『4日、5日しかないから、俺は芝居だけに集中できる環境を作るから、お前らはとことん芝居に集中しろ』って言ってくださって、みんな自分のシーンが終わっても台本と睨めっこしたりして結構考えていましたね」と語り、そんな篠田と入れ替わる役を演じた鈴原は、篠田とたくさん話をしたそうで「私が思いを伝えるシーンがあって、責任としても重要な言葉が入ったりもしていたので緊張していて、テストで空回りしてうまくできなかったんですけど、時間をいただいて出来上がったので、そのシーンは私にとっては変わるきっかけになったので印象に残っています」としみじみ語った。
 また、本読み時に現場がピリついていた理由について篠田は「監督が本読みの段階で『この台本は、役柄とか番手を変更できるから。それくらい芝居をガチンコでやれよ』みたいなことを言っていて、上村くんにも『主演だと思うなよ。もしかしたら映画ができたら主演じゃないかもしれないぞ』って言っていて、それを聞いた瞬間に周りにいたマネージャーさんたちが“マジですか!?”みたいな雰囲気になっていました」と明かし、「監督はSっ気がすごくあるんですけど、監督自身も『俺は監督じゃなくて演出家だ』って言っていて、すごく演出をしてくださるので、それは現場に入ってから救われましたね」と感謝。これに千村監督は「(言うことは)決めていました。みんな苦しめと(笑)。ただ、この若い役者さんたちが1ヵ所に集まって本気で芝居のことを考える機会があってもいいんじゃないかなと思いました」と厳しい言葉をかけた理由を明かした。
 続けて、本作を企画した理由を問われた千村監督は「奈良にある大きな会社さんの施設で映画を撮らないかというお話をいただいて、LGBTQだったりダイバーシティーを取り扱ってほしいということで、最初は教育映画みたいになっちゃうのかなと思ったんですけど、『強制的に入れ替わっちゃったら、その人の気持ち分かるんじゃない』というアドバイスを原案の佐藤マコトさんからいただいて、それは面白いな思いました。LGBTQとかダイバーシティーって単なる標語であって、みんな普通なんだということを表現できたらいいなと思って企画を進めました」と説明した。
 さらに、大黒摩季が歌う本作の主題歌『リアル』に上村と坂巻がコーラス参加しているそうで、レコーディングに参加した感想を求められると、坂巻は「すごく楽しかったですね。私自身、今後歌手としても活動していきたいと思っている身なので、そういったときに大黒さんとご一緒して、直接ご指導していただいて、『今のじゃ弱いからここがZeppだと思って歌ってみて』って言われて歌ったら、『ちょっと強すぎた。今ドームだったね』っていう会話もあったりして、すごく優しくて面白い方でした」と目を輝かせた。一方、歌に関しては素人だという上村は「お父さん、お母さん世代から大黒摩季さんは大活躍で、第一線でやられている方のコーラスに参加することなんてあるのか……って思いがずっとあったんですけど、大黒摩季さんが直接ご指導してくださって、あの経験は後にも先にもない貴重なものでした」と振り返り、大黒がコーラスにかける思いを感じたそうで「そういう意味でも大黒さんのコーラスをやってとお願いされたことは、自分にとってすごく光栄なことでした」と感慨深げに語った。 
 そして、本作の内容にちなみ、もし自分じゃない何かに入れ替わることができるとしたら、何と入れ替わってみたいか質問されると、上村は「今日も袴を穿いていたり、前回も長襦袢を着させていただいたんですけど、僕は昔の日本や日本の文化が好きなので、戦国武将になれたらいいなって思いますね。僕が好きなのは武田信玄です」と答え、坂巻は「埼玉の実家で鶏を庭で飼っているんですけど、鳥だが大好きということと、空を飛んでみたくてパラグライダーもやってみたいので、鳥になりたいです」と力強くコメント。久住は「パッと思いついたんですけど、木村拓哉さんになりたいです(笑)。イケメンで、イクメンで、完璧でモテまくるというのを、性別を変えて味わってみたいですね」と笑顔で語った。続けて、篠田は「尾崎 豊さんが大好きで、尾崎 豊さん(本人)じゃなくて、尾崎 豊さんが生きていたときに、ライブに行っていた人の1人になって、そのライブを見たかったです。YouTubeとかに上がっているライブ映像があるんですけど熱量がすごくて、今の僕以上に汗をかきながら歌っていて、それを生で見たかったですね」と興奮気味に語り、鈴原は「アムラー時代のギャルに生まれ変わりたいです(笑)。日焼けはしないほうがいいって親にも美容関係の方にも言われるじゃないですか。昔のギャルって黒ければ黒いだけよくて、ギャルのテンションも楽しそうだなって思うので、数時間だけでいいのでなりたいですね」と願望を吐露した。
 最後に、PRコメントを求められた上村は、観客に感謝を述べ「どんな映画でも皆さんの元に届いて、それぞれの感想をお持ちになって初めて完成するもので、これからどんどん劇場が拡大していく予定なので、皆さんの声が力になります。ぜひとも拡散だったりして感想を共有していただけたらなと思います」とお願いし、「重い感じの言葉を言っていますが、ラブコメで楽しい作品で、気楽に(LGBTQやダイバーシティーなどの)社会テーマに触れられる作品になればいいなと思っているので、皆さんにとってそういうきっかけになれば嬉しいです」と呼びかけた。

 登壇者:上村 侑、坂巻有紗、久住小春、篠田 諒、鈴原ゆりあ、千村利光監督

公開表記

 配給:ベストブレーン
 池袋シネマ・ロサほか全国順次公開中

(オフィシャル素材提供)

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