ジョージア映画祭2022で日本プレミア上映し、東京ドキュメンタリー映画祭2022の長編部門グランプリを受賞したドキュメンタリー映画『アダミアニ 祈りの谷』。
この度、2023年12月1日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショーに決定した。
昏い霧が立ち込め、蒼い山々の連なるジョージア《パンキシ渓谷》
ロシアとの戦争を生き延び、遺された人間たちが生きる“未来”
本作はチェチェン紛争で「テロリストの巣窟」と汚名を着せられた東ジョージアの山岳地帯、パンキシ渓谷で暮らす、キスト(チェチェン系ジョージア人)と呼ばれるイスラム教徒の人々を3年間に渡り記録している。
主人公のレイラは、戦争で二人の息子を失った過去を抱えながら、娘のマリアムと美しい庭が自慢のゲストハウスを経営している。レイラのいとこのアボは、旅行者をコーカサスの山々へ案内するガイド。戦士の一族に生まれたアボもまた、ロシアとの戦争で重いトラウマに苛まれている。心に傷を抱えながらも、故郷を復興させようと懸命に生きる人々の姿を描く。“アダミアニ”とは、神が最初に創造したアダムを語源とするジョージア語で“人間”を意味する。
本作が初の長編映画化となる竹岡寛俊監督は、2010年にジョージア(旧グルジア)のパンキシ渓谷に住むキストの人々と出会い、ドキュメンタリー制作を始めた。
2014年、キストの暮らしを追ったドキュメンタリー番組でATP賞新人賞受賞、また2019年にシリア内戦で息子を失った母をテーマにしたNHKの番組でATP賞ドキュメンタリー部門最優秀賞を受賞。
本作では、東京ドキュメンタリー映画祭長編部門グランプリ受賞のほか、クラクフ映画祭国際映画批評家連盟賞、South East European Film Festival最優秀撮影賞を受賞。国内外での評価が高く、今後を期待されているドキュメンタリー映画監督のひとりである。
このたび、ポスタービジュアルが解禁となった。あわせて、竹岡寛俊監督よりコメントが届いた。
竹岡寛俊監督からのコメント
この映画が完成してすぐ、ロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。本作に登場するキストやジョージアの人たちも、同じ凄惨な過去を持っています。彼らは戦争がどれほど人間を破壊するかを知っています。家族は離散し、故郷は分断されました。ですが、彼らは戦争の記憶を乗り越え、新たな人生を切り開くため力強く生き続けています。ウクライナでの戦争が起きてしまった今こそ、日本の皆さんにこの映画を観て欲しいと思います。
キャスト&スタッフ
監督・撮影:竹岡寛俊
撮影:山内 泰
編集:Herbert Hunger
音楽:Julian Marshal
共同プロデューサー:Jia Zhao
製作:クロスメディア・テムジン・アダミアニフィルム
共同製作:MUYI FILM
(英題:Adamiani、2021年、日本・オランダ、上映時間:120分)
ギャラリー
オフィシャル・サイト(外部サイト)
twitter:@adamianifilm ハシュタグ:#アダミアニ
公開表記
配給:アークエンタテインメント
12月1日(金)より YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国ロードショー