イベント・舞台挨拶

『1秒先の彼』公開記念舞台挨拶

©2023『1秒先の彼』製作委員会

 監督・山下敦弘と脚本・宮藤官九郎が初タッグを組み、岡田将生と清原果耶がW主演を務める『1秒先の彼』が全国公開中。
 昨日7月7日(金)より公開となった本作の公開記念舞台挨拶が本日実施され、キャストの岡田将生、清原果耶、荒川良々、羽野晶紀、山下敦弘監督、脚本の宮藤官九郎、そしてサプライズで子役の柊木陽太、加藤柚凪が登壇した。

 主人公のレイカが人よりワンテンポ遅いことにちなみ、昨日の7月7日から「1日遅い七夕」として、短冊と笹の葉が飾られた舞台に浴衣姿で登場したキャストたち。
 自己紹介とあわせて願い事を話すようにMCから要望があると、岡田は「先日人間ドッグにいったら身長が1cm伸びていたので、あともう1cm伸ばしたい」、清原は「いい音が鳴る風鈴が欲しい」とそれぞれ可愛らしい願い事を語った。
 続く荒川良々は「♪さ~さ~のはさ~らさら~」と突然「たなばたさま」の歌を歌い始め、意表をつかれた登壇者は思わず笑ってしまうが、観客はリズムにあわせて拍手をしはじめ会場の七夕ムードが一気にヒートアップ。歌い終えたあとに 「僕の願いは世界平和です」と大きな願い事を明かし、さらに会場を沸かせた。

 そんな空気の中で順番が回ってきた羽野は戸惑いつつも、同じように「♪さ~さ~のは」と歌い始め「七夕の願いは、こういうところに立つといつも思うんですけど『冴えたコメントができるようになりたい』です」と今の心境に近い願いを語る。さらに宮藤も「♪さ~さ~のは」と歌が続くかと思いきや「もういいですね、すみません」と中断。「願い事は、長生きしたいです」という切実な願いに会場からは笑いが起きた。

 そして最後に山下監督は「シンプルに、一人でも多くの人にこの映画を観てもらいたいです。これから注目の夏休み映画の公開もあるけど、数ある中から選んでもらえる作品になったらいいなと願っています」と映画監督らしく完璧にまとめていた。

 ひと盛り上がりしたオープニング・トークが終わり、それぞれが演じたキャラクターについて話が及ぶと、“人よりワンテンポ早い”主人公のハジメを演じた岡田将生は「ハジメくんはせっかちだし口も悪いし、思ったことをすべて言ってしまう正直者なので、映画を観て『ちょっとどうなの?』と思った方もいらっしゃると思うのですが……とても人間的だなぁと感じていて<ありのままの自分を愛そう>という映画のテーマを意識して、僕が一番愛してあげなきゃという思いで向き合っていました。今はハジメくんが大好きです」とキャラクターへの愛を堂々と語る。“ワンテンポ遅い”レイカを演じた清原も「レイカちゃんはおっとりしていて自分の世界がある子。衣装だったり、レイカの部屋に置かれている小物からレイカらしくチャーミングな女の子だなと感じていました」と役の魅力を語る。

 映画の後半ではレイカと、映画のキー・パーソンとなるバスの運転手・ミクルベ役を演じた荒川良々の共演シーンが多く描かれているが、撮影について聞かれると「荒川さんとの撮影はとても楽しかったです。毎テイク毎テイク何が飛び出てくるのか分からなくて。しっかり付いて行こうとがんばりました!」と清原。対して荒川は「もう本当に清原さんはすごいなと思いました。ずっと一本筋がとおっているんです。まだお若いのに。引っ張っていただいてありがとうございます」と尊敬の念を述べていた。

 ハジメの母親・清美役を演じた羽野晶紀は、「この映画の舞台は京都なんですけど、私も京都の宇治出身で、ロケも本当に実家の近くだったんですよ。だから驚きました。宮藤さん、私の実家なんで知ってんのん?」と宮藤に問いかけると、「いや、全然知らなくて。本当に偶然でした」とミラクルなキャスティングにみんなが感心していた。

 本作は台湾映画『1秒先の彼女』の日本版リメイク。日本版の脚本を執筆するにあたり、オリジナルで描かれていた男女の役を反転させてストーリーを描くことになったと明かす宮藤。制作発表時に「岡田くんには不思議なヒロイン感がある」とコメントを寄せていたが、映画ではしっかり岡田のヒロイン感を感じられたか?という質問に「もうしっかり輝いていましたよ。郵便局の窓口に座ってる姿なんかもう『私をここから連れ出して!』って言っているように見えました(笑)」と岡田のヒロイン然とした存在感を大絶賛。対して山下監督は「岡田くんがヒロインっぽいのに対して、レイカが男前なのが映画の面白いポイントです。レイカはおっとりしていますが演じた清原さんの元々の気質がリーダーのような存在だったので、作品を引っ張って行ってくれたと思います。対照的な2人の組み合わせが楽しい映画になったんじゃないかなと思います」と岡田と清原の相性の良さを称賛した。

 さらに、この日は特別ゲストとしてハジメとレイカの幼少期を演じた子役の柊木陽太と加藤柚凪も登場。岡田と清原に花束を贈った。

 そして、劇中でハジメとレイカを繋ぐキー・アイテムとして手紙が使われていることにちなみ、サプライズで岡田と清原へそれぞれが手紙を朗読。「大きくなったハジメくんとレイカちゃんへ」と題した手紙にはそれぞれ、幼い頃の2人から見たハジメとレイカの姿の感想が正直に綴られており、温かい内容に会場も和やかな雰囲気に包まれた。手紙の終わりには柊木と加藤から岡田と清原への質問も。加藤は「ゆずは、レイカとは違ってゆっくりはしてはいないけれど、レイカと同じように蚊をつかまえることが苦手です。清原さんはつかまえられますか?」と質問。可愛らしい内容に清原は笑顔を浮かべながら「ちゃんと捕まえられるようになりました」と返答。柊木が「ハジメの役を演じる時に変顔をしなければならないことが大変でした。岡田さんは変顔は得意ですか?」と問いかけると、岡田は「変顔できるよ。でもここではやらない! あとで(舞台)裏に戻ったらい~っぱい見せてあげる、ここではやらない!」と舞台上では披露しないことを繰り返し強調し観客を笑わせた。岡田も清原も「手紙ってやっぱりもらうと嬉しいですね」とサプライズに顔をほころばせ、子役の2人に感謝を伝えていた。

 最後の挨拶として、清原は「無事に公開を迎えることができて嬉しく思っています。私はこの映画を観て、人それぞれありのままの姿で、ちょうどよい距離感で生きていけることって幸せだなと感じました。時にはそれが難しく感じることもあると思いますが、そんな時にそっと寄り添ってくれる映画になっていると思うので、大切な方と観に行ってあたたかい気持ちで帰っていただけたら嬉しいです」、岡田は「この映画はとても思い入れのある作品です。素敵な方々と出会い、素敵な映画にしようにしようとみんなで一丸となって作ってきました。この映画に身を委ねれば委ねるほど、温かいものが帰ってくると思います。多くの人に広めていただけたら嬉しいです。本日はありがとうございました」と映画の魅力を語り、映画の和やかな雰囲気そのままにイベントは幕を閉じた。

 登壇者:岡田将生、清原果耶、荒川良々、羽野晶紀、山下敦弘監督、宮藤官九郎(脚本)
 特別ゲスト:柊木陽太、加藤柚凪
 MC:mic

公開表記

 製作幹事・配給:ビターズ・エンド
 全国公開中!

(オフィシャル素材提供)

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