イベント・舞台挨拶

北欧サイキック・スリラー『イノセンツ』ジャパンプレミア

©2021 MER FILM, ZENTROPA SWEDEN, SNOWGLOBE, BUFO, LOGICAL PICTURES

 アカデミー賞®ノミネート(脚本賞)監督、北欧の新たなる鬼才エスキル・フォクトの最新作にして、世界の映画賞を総なめにしたサイキック・スリラー『イノセンツ』が7月28日(金)、新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。

 7/10(金)、テラシマユウカ(GANG PARADE)、森 直人(映画評論家)が出席するトークショーが実施され、本作の魅力についてたっぷり語った。

 ジャパンプレミアのトークゲストとして登壇したテラシマユウカは「めちゃくちゃ食らいました! やばいです」と興奮さめやらぬ様子。「劇場で観ると音が素晴らしくて、耳から心まで震える感覚でした」と心境を述べた。映画評論家の森も「これは本当に傑作と言えますね」と太鼓判を押す。
 近年『ミッドサマー』や『ラム/LAMB』、『ハッチング -孵化-』など、数々の北欧のホラーが話題になっているが、それらの名作に続く新たな傑作として注目を集める、ノルウェー生まれのサイキック・スリラーである本作。これまでの北欧スリラーと『イノセンツ』の違いについて、テラシマは「北欧スリラーは昼間の明るい時間帯が舞台になっているイメージだったんですが、『イノセンツ』は珍しく夜が怖かった。昼に積み重なったものが夜に一気に溢れ出る、そんな怖さがありました」と振り返った。
 続いて話題は、物語の中心となる子どもたちについて。4人の子どもたちが超能力バトルを繰り広げていく本作。主人公のイーダと姉のアナ、不思議な能力を操るベンと、アナと心を通わせるアイシャの4人の子どもたち、それぞれのキャラクターにも注目だ。推しのキャラクターを聞かれると、テラシマは「私はベンをすごく見ちゃいました。子どもの“無垢ゆえの怖さ”がいちばん表れている」と話し、森も「4人の中で唯一の男の子で、“イノセント(無垢)”ゆえの残虐性が最も出ているキャラクターですよね」と共感の様子。続けてテラシマは「大人の目線で映画を観てみると、大人の“怖い”と子どもの“怖い”って全然感覚が違うんだなってことに気がつきました。子どもの未知なものに対する好奇心は恐怖につながらない。大人に“怖いもの”と教えられる前の感覚ですよね」と語り、森も「善悪やモラルを擦り込まれる前、良いことと悪いことの判断がつく前の原理的な行動を“イノセンツ”と言っているのがすごい」と続く。一方で、テラシマは女の子たちの行動に共感を覚えたそう。「自分が子どもの頃にやっていたような行動を彼女たちもしていて、まるで子どもの頃の感覚が蘇ってきたよう。スリラーなのに童心に帰れる、自分も超能力を持っていると思っている時期がありました!」と笑いながらコメントをした。

 さらに、そんな子どもたち4人が中心となって繰り広げられる『イノセンツ』の物語について、テラシマは「超能力系のスリラーは、背景に親の抑圧が描かれることが多い印象ですが、『イノセンツ』では、大人が知らないうちに起きていることが描かれていて、それが珍しいと思いました。子どもが子どものまま描かれている感じが凄かったです!」と語った。
 大友克洋さんの「童夢」にインスピレーションを受けて作成された本作だが、テラシマ、森の手元にはそれぞれ私物の漫画「童夢」が。テラシマは『イノセンツ』を観てから「童夢」を読んだそう。驚きの表情で「答え合わせをしている感覚になった!」と話し、森も「大友先生やデヴィット・リンチでさえも映画化が叶わなかった作品が、まさかこういう形で実現するとは」と興奮の様子で続いた。


 そして最後に会場の観客へ向けて、テラシマは「今日映画を観て、食らっている方も多いと思うんですが、いろいろな人に見てもらいたい作品なのでぜひ、広めていただけたら嬉しいです!」と笑顔で語り、大きな拍手に包まれながらトークイベントは終了した。

 登壇者:テラシマユウカ(GANG PARADE)、森 直人(映画評論家)

テラシマユウカ(GANG PARADE)

 「みんなの遊び場」をコンセプトに活動するアイドル・グループ、GANG PARADEのメンバー。StoryWriterにて映画コラム「今日はさぼって映画をみにいく」を現在連載中。TikTokでもさまざまな映画紹介を行っている。

公開表記

 配給:ロングライド
 7月28日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開

(オフィシャル素材提供)

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