7月31日(月)、公開に先駆けて『禁じられた遊び』の完成披露イベントが実施された。最凶蘇り怨霊モンスター“美雪”の悍ましい巨大パネルをバックにした撮影と舞台挨拶の2部制でイベントが行われ、主演の橋本環奈と重岡大毅、そして、堀田真由、倉 悠貴、正垣湊都、猪塚健太、長谷川忍(舞台挨拶のみ参加)、中田秀夫監督が登壇した。
会場内に突如、正垣演じる息子・春翔のナレーションが響き渡り、不穏な雰囲気が漂うと、本作のストーリーの始まりである伊原家の庭をイメージした土山色のカーペットがひかれた階段より、堀田、倉、猪塚、正垣、監督が登場。続いて、主演の橋本と重岡が登場し、劇中のシーンをそのまま再現した土山に向かって、“エロイムエッサイム”と呪文を唱えた。登壇キャストが順に一言ずつ挨拶し、その中で正垣が「このようなイベントは初めてで緊張しています」とコメントすると、重岡がその初々しい可愛さにメロメロ。「今日は頑張ろうな」と声掛けし、その親子さながらの仲睦まじい様子に温かい目線が集まった。
初めに唱えていた呪文について、橋本は「“エロイムエッサイム”は愛する人を蘇らせたいという想いからきた呪文」と明かし、重岡は「本当に大事な言葉なので“エロイムエッサイム”を推していきたい!」と特別な意味が込められた呪文について熱弁。マイクを向けられたものの緊張した様子の正垣に、声変した重岡が代わりにしゃべるなどの一幕もあり、会場からは笑いが起こった。
一足先に作品を鑑賞した橋本は「面白かったです! 巨匠のホラーは怖いのは分かっていたけれど、笑ってしまうシーンもありました。笑いと怖さは紙一重なのかもしれない……怖面白い部分がたくさんありました」と話すと、重岡も「それを僕らの中では“おも怖”って言ってます。僕が初めに言い始めました(笑)!」と宣言。すると、重岡に続き、堀田は「実は本当はホラーが苦手なんです。でも、観ると“おも怖”でした!」、倉も「誰と観ても楽しめる作品です。まさに“おも怖”でした」、猪塚は「今まで怖くて映画館でホラー作品を観たことがなかったんですが、怖いより面白さのほうが勝りました。おも怖でしたね!」と生みの親に続いて“おも怖”をフル活用。正垣は「美雪の特殊メイクが気持ち悪くて怖かったです」と重岡が見守る中答えると、橋本は「ホラーは叫んだりするので体力が必要なんですが、私たちでもキツイのに、正垣くんが同じテンションでずっといたのが凄かったです」と大絶賛。重岡も「正垣くんの芝居が凄かった。親子愛も描かれているんですが、そのシーンでは正垣君に助けられました」と感謝し、監督は「僕は小さいお子さんを出ているホラー作品をずっと撮っていますが、正垣くんも凄かった」と褒め称えた。
ホラー映画での初共演となった橋本と重岡。イメージそのままだったとお互い話しつつも、橋本は「明るいイメージが現場でも変わらずだったので、重岡さん演じる直人の闇落ちした瞬間のギャップが凄かった」と振り返り、重岡は「裏表がない。立ち振る舞いがカッコよかったです!」とお互いに称賛を送った。
また、強烈なインパクトを残す、ファーストサマーウイカ演じる“美雪”について、実際に現場で演技した橋本は「誰よりも入りが早くて4時間かけて準備して、誰よりも大変だったと思います。間近で見ててすごく怖かったです。ウイカさん自身のみなぎるパワー、根本の力強さが美雪とリンクしているなと感じました」、重岡は「ウイカさんの力はすごかった。何度でも蘇り追いかけてくる美雪は、令和の新しいホラー・アイコンになるのではと思っています!」、正垣は「メイクとか動きが本物のモンスターに見えて凄かった」とそれぞれウイカの狂演を絶賛。一方、現場での共演はなかったものの、堀田は「私の演じる麻耶が豹変するシーンがあって、その場面では(自分は)ウイカさんだと思って演じたら汗びっしょりになりました」と明かすと、襲われる側だった倉は「そのシーンは迫力がすごかったです!」と振り返った。劇中で襲い掛かる“美雪”を観て、猪塚は「完成した映画を観て初めてウイカさんのシーンを観たので、こんなに体をはってたんだとビックリしました」と驚きをみせた。“美雪”という令和のホラー・アイコンを作り上げた監督自身も、「一粒で二度おいしい作品」と自信をみせ、「前半は生霊で幽霊的に出てきて、後半はモンスターとして蘇る。美雪目線で楽しんでもらえるよう、アメリカンなテイストを意識して作りました」と明かした。
そして、これから映画をご覧になる方に向けて注目ポイントを尋ねられると、橋本は「怖さの種類がたくさんあって、ワクワク感を感じる作品です。霊と接触して肉弾戦で戦うのは、新しくて新鮮でした」と撮影シーンを振り返り、重岡は「監督の演出ですね。撮り方や音の入り方だったり、美術やセットだったり、すべてが絶妙でした。全体通して飽きない作品になっています!」とアピール。堀田は「それぞれ濃いキャラクターですが、猪塚さんが刀に日本酒を吹きかけるシーンがあって、印象に残ってます」と明かすと、猪塚は「そのシーンは僕の唯一のト書きだったので、シャワーの時にめちゃくちゃ練習しました(笑)」と裏話も。続けて猪塚は、「美雪の恐怖を味わうのは、特に橋本さんと重岡さんなので、いろいろな怖顔パターンを見てほしいです」とコメントし、倉は「美雪含めて描かれる家族愛。ちょっと切ない家族愛にも注目してほしいです。2、3回観ると見え方が変わってきます」と語った。正垣は「美雪を生き返らせようとする春翔の想いに注目してほしいです!」と話すと、咄嗟に重岡は「僕だけ(正垣)を観てください、でいいんだよ!」と父親心を垣間見せ、会場は笑いに包まれた。
そして場所が変わり、キャストの一人である長谷川が加わり舞台挨拶へ。ついに映画を鑑賞する観客を前にし、「実感が湧いてきました!」と今の気持ちを明かす重岡。橋本は「すごく楽しみです! 実は今日ホラー初めてって方いますか?」と尋ねると、かなりの観客が手を挙げ、驚くキャスト一同。合流した長谷川に、“美雪”のような怨霊モンスターがもし現実に現れたらと尋ねると、「まず落ち着こうってリビングに通して温かい飲み物を出す。そして、美雪ちゃんどうした?って問いかけます……すみません、やり直します!!」と切れ味の悪い長谷川に、橋本からは「全然面白くなかった(笑)!!!」と厳しい洗礼を受けた。
また、大切な人を蘇らせる魔法の呪文“エロイムエッサイム”にちなみ、各々の“蘇らせたいもの”を書いたフリップを披露。橋本は「環境」、重岡は「まぼろしのCM」、堀田は「愛用していたふとん」、倉は「夏休み」、正垣は「好きなアイスのチョコチップ味(期間限定味)」、猪塚は「そんなに暑くなかった夏」、長谷川は「出身高校」、監督は「愛する人たち」と回答を見せ合った。
橋本は真面目に暑さについて語るものの、「特に蘇らせたいものはなかったです。過去に囚われないので!」とカッコよく言い切ると、猪塚も同様に暑さに対してのフリップで、「昔の、あの頃の夏もう一回って思います」とコメントすると、重岡は「皆さん安心してください! 今日は涼めますんで!」と、怖さで涼めるホラー作品ならではのアピールを挟んだ。そして、重岡自身は「マネージャーに歯のホワイトニングしてますか?って聞かれてたので、お仕事かなって思って、その後進捗聞いたら、もう終わりましたって言われました……」と切ないエピソードを披露。堀田は「すごく気に入っていたガーゼのふとんで……“ふとんちゃん”って名付けていました」と珍エピソードに触れ、「本当に気に入っていたので、切れ端をとっておいているくらい。その切れ端を土の中に入れて呪文を唱えたら……」と映画さながらの恋しい想いを明かした。倉は「夏を満喫したいなって。大人になると夏休みがないので……」との回答に一同共感し、監督は「映画の内容に直結していて、この映画は深く共感していただけると思う。身近な人や親しい人にもう一度会えたらって願ってしまう」と語った。そして、正垣の答えに「可愛すぎ」と即反応する重岡。「僕たち大人が責任をもってなんとかしましょう!!」と息子愛が強すぎる一面も垣間見せた。最後には、長谷川のフリップに触れ、「出身高校がなくなって……」と話し出すが、「こんな話しいいから、早く映画観ましょう!!!」とやけくそに泣き叫び、大爆笑の会場に「こんな明るい舞台挨拶ない!」と重岡。ホラー作品とは裏腹に、楽しそうなキャストたちの様子が全面に伝わるイベントとなった。
最後、重岡は「美雪は令和の新しいホラーアイコンになると思うので、皆さんにとって忘れられない作品になる。今日は全身で映画を楽しんでいただきたい」、橋本は「先程“おも怖”と言ったように、ゾッとする感情と面白い感情が共存するのはすごいことだと。愛する人を蘇らせたいという純粋な願いも感動する部分でもあります。気に入っていただけたら、ぜひいろいろな方へ勧めていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、観客と一緒に“エロイムエッサイム”と呪文を唱えて、イベントは幕を閉じた。
マスコミ向け絵作りイベント登壇者:橋本環奈、重岡大毅、堀田真由、倉 悠貴、正垣湊都、猪塚健太、中田秀夫
完成披露舞台挨拶登壇者:橋本環奈、重岡大毅、堀田真由、倉 悠貴、正垣湊都、猪塚健太、長谷川忍、中田秀夫
公開表記
配給:東映
2023年9月8日(金) 全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)