作品紹介

『おしょりん』

©「おしょりん」制作委員会

イントロダクション

 今では日本産メガネの95%を生産している福井県。藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)を元にした本作は、明治時代の福井を舞台に、豪雪地帯のため冬は農作業ができず収入の道がなくなる村を助けようと、メガネ工場をゼロから立ち上げた増永五左衛門と幸八の兄弟と、二人を信じて支え、見守り続けた妻・むめを描いた、挑戦と情熱、そして家族の愛の物語。史実をもとに、福井がメガネの聖地となった成り立ちを追いかけ、“ものづくり”の魅力と、実用品かつ装飾品でもあるメガネに渾身の技術と魂を吹き込む職人と彼らを支える家族を感動的に描きあげた。

 主人公・むめには、北乃きい。女性の自由が少なかった時代に、メガネづくりを成功させるという夢を見ることで、心の自由を手にした女性を生き生きと演じた。むめの夫である増永兄弟の兄・五左衛門には、小泉孝太郎。弟の幸八には、森崎ウィン。監督は『えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました。~』の児玉宜久。

ストーリー

 時は明治37年、福井県足羽郡(あすわぐん)麻生津村(アソウヅムラ、現・福井市麻生津)の庄屋の長男・増永五左衛門(小泉孝太郎)と結婚したむめ(北乃きい)は、育児と家事で忙しい日々を送っていた。
 ある日、五左衛門の弟の幸八(森崎ウィン)が勤め先の大阪から帰郷し、村をあげてメガネ作りに取り組まないかと持ち掛ける。今はほとんど知られていないメガネだが、活字文化の普及で必ずや必需品になるというのだ。成功すれば、冬は収穫のない農家の人々の暮らしを助けることができる。初めは反対していたが、視力の弱い子どもがメガネをかけて大喜びする姿を見て、挑戦を決めた五左衛門は、村の人々を集めて工場を開く。
 だが、苦労の末に仕上げたメガネが「売り物にならない」と卸問屋に突き返され、資金難から銀行の融資を受けるも厳しく返済を迫られ、兄弟は幾度となく挫折する。そんな二人を信じ、支え続けたのが、決して夢を諦めない強い心を持つむめだった。彼女に励まされた兄弟と職人たちは、“最後の賭け”に打って出る──。

 (2023年、日本)

キャスト&スタッフ

 出演:北乃きい、森崎ウィン
    駿河太郎、高橋 愛、秋田汐梨、磯野貴理子、津田寛治、榎木孝明、東てる美、佐野史郎
    かたせ梨乃、小泉孝太郎
 監督:児玉宜久
 原作:藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)
 脚本:関えり香、児玉宜久
 エンディング曲:MORISAKI WIN「Dear」(日本コロムビア)
 製作総指揮:新道忠志
 プロデューサー:河合広栄
 ラインプロデューサー:川口浩史
 撮影:岸本正人
 制作プロダクション:広栄、トロッコフィルム

ギャラリー

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 公式Twitter:@oshorin_movie

公開表記

 配給:KADOKAWA
 10月20日(金)、福井先行公開
 11月3日(金・祝)、角川シネマ有楽町ほか全国公開

(オフィシャル素材提供)

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