イベント・舞台挨拶

『春に散る』公開後舞台挨拶

©2023映画『春に散る』製作委員会

 ボクシングに再起をかける男たちの熱い姿を描いた映画『春に散る』の公開後舞台挨拶が9月5日(火)に都内映画館で実施され、主演の佐藤浩市と横浜流星、共演の片岡鶴太郎、坂東龍汰、松浦慎一郎が参加した。

 満員御礼で迎えたこの日、映画公開後の反響を聞かれた元ボクサー・広岡仁一役の佐藤は「普段あまり連絡をくれないような監督から『観たよ』『良かったよ』という連絡を頂いてそれが嬉しかった」と業界関係者からの好評価に一安心。

 一方、ボクサーとして再起をかける黒木翔吾役の横浜と、翔吾と拳を交えるボクサー・大塚を演じた坂東は撮影前から2人して顔を合わせてボクシング練習に汗を流したという。坂東はリングで向き合った横浜について「目が怖い。肉体もそうだけれど流星君の目にキラッと光が入る瞬間があって怖かった」と回想すると、横浜は実際にパンチを当て合った試合場面を振り返り「坂東君がボクシング経験者だからこそできたもの。ボクシングは信頼関係で成り立つものだと思った」と実感。リングサイドから2人の試合を見守っていた佐藤は「ヘッドギアをつけているとは言うものの、ちょっとヤバいね……という感じもあった」と本物の迫力に舌を巻いていた。

 仁一のボクシング仲間・佐瀬健三役の片岡は「ボクサーはみんな世界を目指してやるけれど、チャンピオンになるのは一握り。ボクシングを引退した後のボクサーたちがボクシング以外で魂をたぎらせることが出来るかと言うとなかなか難しい。その意味ではサセケンは翔吾というキラッと光る原石を見つけた。ある種、幸せな男」と役柄を分析。坂東は自身の役柄について「東洋チャンピオンのベルトを持つ役柄で、体も全部見えるし流星君とも戦わないといけないし」と苦笑いも「撮影前からボクシングにとことん向き合ってウソのないように練習するところから入った」と熱演を報告した。

 ボクシングの練習中は横浜とお互いの体の変化を褒め合ったというが、坂東は「でも流星君は初めて出会った時からバッキバキで驚いた。流星君って日常からバッキバキなんだ……と思った」と鋼の肉体を常にキープする横浜のストイックさに怯えていた。

 出演者でもあり、ボクシング監修も務めた松浦は「ハリウッドのボクシング映画ではスタントマンがいたり、時間や予算も余裕がありますが、本作はそういうわけにはいかないので、限られた環境の中で本人たちが身を削って練習し、パンチを当てていました。それによってボクシング・シーンに生々しさや熱量が出たと思います。」と評した。

 本作の試合場面はボクシング関係者からも好評を得ており、東洋太平洋チャンピオンもリング上での横浜のフットワークを絶賛しているらしい。この評価に横浜は「認めてもらえたような気分」と満面の笑み。極真空手歴が長いだけに「スタンスも足の運びも空手経験が足を引っ張ったので、それを埋めるためにはボクシングの練習しかなかった。極真空手ではフットワークを使わないので、最初のボクシング練習では足が筋肉痛になった。こんなに下半身を使うのかと驚いた」と空手とボクシングの違いを痛感していた。

 また横浜は、翔吾との激闘を終えた大塚が「ありがとう」と告げる場面に触れて「格闘技とはどんなに憎み合っていても、その相手がいないと成り立たないもので、リスペクトが絶対にある。試合後に相手を称え合う瞬間が自分は好き」と格闘家のスポーツマンシップに感動していた。

 一方、トレーナー役の佐藤に対しては、実際のトップ・トレーナーからの質問で、1分間のインターバルで試合中はいろいろな意思決定をしてボクサーに伝えなきゃいけない中で、一言だけ「行ってこい」というセリフ。どんな想いを込めたのかという質問に対して佐藤は「翔吾と中西の世界戦で、二人にしか見えない高みのなかで、もう一つこの世界を広げてこいという意味合いでした」と話し、MCも鳥肌ものと歓喜した。

 最後に主演の横浜は「今日の話を頭に入れてこの作品を観ると作品の見方も変わると思います。細かい部分までこだわった作品です。まだまだたくさんの方に届けたいので、SNS等で引き続き口コミをよろしくお願いいたします」とさらなる大ヒット祈願。佐藤も「どの作品も高みに押し上げたいとみんなで頑張っているけれど、今回の作品はメンタリティとフィジカルの両方ギリギリのところまでみんなで頑張った。この作品を観ていい思いがあれば、それをそのまま素直な気持ちで伝えてください」と観客に呼び掛けていた。

 登壇者:佐藤浩市、横浜流星、片岡鶴太郎、坂東龍汰、松浦慎一郎

公開表記

 配給:ギャガ
 大ヒット上映中!

 (オフィシャル素材提供)

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