『東京遭難』

イントロダクション

　映画『おんなのこきらい』やドラマ『オールドファッションカップケーキ』を筆頭に、ヒット・メーカーとして知られる監督・加藤綾佳が長きに渡り構想していたという本作。
　主演は2022年に初主演映画『わかりません』が公開され、以降も続々と出演作が公開される実力派俳優・木原勝利。
　ヒロインをつとめるのは映画『ベイビーわるきゅーれ』で主人公の敵役を演じ、スクリーンに爪痕を残すと共に、以降も多くの作品に出演し続ける秋谷百音。
　さらに共演には、今里真、占部房子、永井秀樹、大沢真一郎、増澤璃凜子など個性豊かな演技派俳優たちが揃い、世界観をより色濃いものにしている。
　予測不能にも関わらず、登場人物たちの繊細な表情の変化から始終目が離せない、新たなロードムービーがここに誕生した。

ストーリー

　ある夜、サラリーマンの柳進一は相当な量の酒を飲まされ、最終電車の終着駅で目を覚ます。手元に財布や携帯電話はなく、ポケットの中に入っていたのは僅かな小銭と顔も覚えていないホステス“えりな”の名刺だけだった。
　翌朝、ホテルで目を覚ます進一。目の前にはえりなと思われる女性の姿があった。
　助けてもらえたと安堵する進一だが、えりなは進一を助けた代わりに今度は３日間、自身の人探しを手伝えと言いだす。半ば脅されるような形でえりなに従う進一。
　どこに向かうのかも知らされぬまま、二人の旅が始まる――。

　（2023年、日本、上映時間：92分）