日本映画界を牽引するキャストとスタッフが贈る予測不可能なクライム・サスペンス・エンタテインメント映画『BAD LANDS バッド・ランズ』は9月29日(金)に公開を迎えると話題が話題を呼び、現在も大ヒット公開中!
そして、公開から時間が経過したこともあり、観客と“話したいことを話し尽くす”をテーマに主演の安藤サクラ、共演の吉原光夫、原田眞人監督を迎えて≪ティーチイン付き・舞台挨拶≫を開催した。本編上映後ということもあり、この日を待ちわびた観客の前に安藤、吉原、原田監督が劇場後方の通路から登場すると一段と熱を帯びた拍手がキャストと監督に送られた。
壮絶な過去を持つ特殊詐欺の受け子のリーダー・ネリ役の安藤は「山田くんがいないから空席があるかも?とドキドキしていました(笑)。でもこうしてぎっしりといてくれて嬉しい! たくさん話せると嬉しいです」とネリの弟・ジョーを演じた山田に触れて笑いを誘った。
そして、大阪府警で特殊詐欺の捜査をする捜査一課の刑事・佐竹役の吉原は「私も映画3回観まして、今日を楽しみにしていました一緒に楽しみましょう!」と挨拶、原田監督も安藤に続いて「涼介のいない分も頑張ります(笑)」と意気込みを語ると客席から更なる笑いを誘い、ティーチイン・イベントがスタートした。
まず、【番宣で安藤さんの撮影の合間と撮影中の役への切り替えのスピードが早くてすごいと言われているのを拝見しました。それはどうやって切り替えてるんですか?】という質問に、安藤は「カチンコですね。『よーいはい、カチン!』で切り替えてます」と即答すると、吉原が「カチンですぐに切り替えれる人はなかなかいないですよ。安藤さんは早いと思います」と現場での安藤の切り替えの早さに驚いた様子。
次に、【一緒に鑑賞した友達の感想で気になったのですが、最後のシーンで(ネリが林田にお金を振り込むシーンについて)暗号資産でお金騙し取られてないですよね?】とティーチインならではの本編に踏み込んだ内容の質問。これには安藤も「林田さん(サリngROCK)はキッチリ?一切騙さず?」と気になっていたようで原田監督に視線を送ると、原田監督は「僕の中ではネリはちゃんと海外に飛んでます。そして海外でお金をおろして、大金持ちになってます。今日は会場に編集を担当した遊人(プロデューサー)も来ていますけど、二人で『ネリが林田にお金をあげてるけど、そこからネリが500万をお小遣い用にお金持っていくシーンを本編にも入れておいたほうが良かったよな』って話したんです」と本編には収録されていないシーンについての話が飛び出す一幕も。すると安藤は「そういったシーンがあったんですか?」とすかさず聞き返し、原田監督が「DVDの特典映像で付けます」とコメントし会場からは大きな拍手が沸き起こった。
そして、本編ラストのネリが西成から天王寺に坂を駆け上がっていくシーンについて【西成から天王寺は坂ひとつで街がガラッと変わると思うんですけど、あのシーンはネリがしがらみから解放されるという意図があったのでしょうか? 安藤さんはどういう気持ちであのシーンに臨まれたのでしょうか?】という質問。
原田監督は「映画はネリが西成にいてそこから脱出する話なので、西成からあべのハルカスに向かうっていうのが象徴的で分かりやすかったんです。最終的には彼女(安藤)のアップで終わるようにして、そしてあのままどこかに飛び立っていったんだろうなっていう終わり方にしてますね」と演出意図を答えると、吉原が「あのシーン結構泣けたんですよね。こけそうになったのはわざと?」と安藤に聞くと、安藤は「ラスト・シーンは“走る”ということに重きを置きました。走る時ってこけないように少し制御して走るんですけど、その制御を外した走りをする。理屈で目的地に向かって走るというより、とにかく走るということに重きを置いた。でもその前に実はジョーから手紙をもらったシーンでもっとジョーに対する気持ちを表現してネリの涙が流れるシーンがあったんですよ。言ってもいいんでんすか?」と監督にお伺いをたてると原田監督も頷き「それもDVDの特典映像に(笑)」とユーモアたっぷりに回答し会場をさらに盛り上げた。
最後に【安藤さんは今回の映画で衣装へのこだわりはありましたでしょうか?】という質問がされると安藤は満面の笑みを見せ「こだわりいっぱいあるから嬉しい、めっちゃあります! 原田監督は役者が身につける衣装とか小物を私たちの意見を尊重してくれるんです。今回は直前まで他の作品をやっていて、撮影に入るまでに時間がなかったんですよ。でも私が主演する映画でご一緒している宮本まさ江さんが衣装をやられていて、だからまさ江ちゃんの時は一緒に買い物に行って2人ですり合わせすることが多いんです。なので今回も個人的に衣装合わせをしてから衣装合わせに向かいました。でも監督がト書にネリの衣装についてすごい詳しく書いていて、イメージ湧きやすかったです」と笑顔で回答。すると吉原も「監督から『衣装どれにする?』っていうのが引っかけ問題みたいで怖いんですよね」と振り返りつつ「監督からはキラキラした時計をお薦めされたけど演じた役に合うようにGショックにしたり、セットアップをやめて動きやすい格好にしたりと意識しましたね。頭には寝癖があったりと。これは監督からの指示ではなかったですね」とこだわった部分をコメントした。すると安藤は共演した江口のりこの衣装が気になったようで、「江口さんの眼鏡は?」と原田監督に質問すると「素顔のままだと割と江口さんと(安藤)似てるでしょ?」とまさかの理由も飛び出し、安藤も「すごい間違われる(笑)」と笑顔を見せ、最後に「またこういう機会があれば嬉しいですありがとうございました!」と挨拶をしてティーチイン付き・舞台挨拶は大盛況のうちに終了した。
登壇者:安藤サクラ、吉原光夫、原田眞人監督
公開表記
配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
大ヒット公開中
(オフィシャル素材提供)