『春画先生』に出演している俳優・北 香那が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に初登場。文筆家の折田侑駿が番組MCを担当し、自身が演じたキャラクターや本作にかけた想いについて語っている。
本作は、『月光の囁き』(1999)や『害虫』(2002)、『麻希のいる世界』(2022)などの塩田明彦監督の最新作。江戸文化の裏の華である“笑い絵”とも言われた「春画」をモチーフに、最初から最後まで驚きの展開が続く異色の恋愛コメディ映画だ。主人公である変わり者の春画研究者を内野聖陽が、その弟子にして春画と師匠を愛するヒロインを北 香那が演じ、コミカルな恋愛喜劇を展開。柄本 佑、白川和子、安達祐実ら手練れの面々が脇を固め、全国公開される商業映画としては日本映画史上初の、無修正での浮世絵春画の描写が実現しているのも注目ポイントだ。
「畳み掛けるように予想を裏切る展開が続くので、映画体験として心地良い疲労感があった」と折田が感想を語るところからトークはスタート。「映画ファンからすると塩田監督の新作というとただならぬものがくることは予想していましたが、それをさらに裏切るような映画だと思います。北さんが演じた春野弓子というヒロインは非常に挑戦的な役どころで、新境地を切り拓いたのではないかと思いますし、間違いなく代表作になるでしょうね」と、本作から得た感触をさらに語る。
片山慎三監督による『ガンニバル』(2022年/Disney+)や、放送中の大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合)でも存在感が際立っている北。本作への出演はオーディションにより決まったのだという。「オーディション前に脚本を読ませていただいて、その時点で絶対に弓子を演じたいと思っていました。しかもこの役どころを塩田監督に演出してもらえるなんて、どんな形のものになるのだろうと。チャンスを逃してはいけないと思い、意気込んでオーディションに臨みました」と彼女は語る。脚本に関しては「超変化球純愛」という印象を抱いたのだという。
自身の演じた春野弓子というキャラクターについては、「欲しいものは何が何でも手に入れたいと考えている人です。そこが自分とリンクして。彼女が好きなものに夢中になってのめり込んでいく痛々しさみたいなものが、私はすごく美しいと思いました。強さを持っていて、消費されるのではなく、食らいついていく。女性としてすごく魅力的だと感じたんです」と語る。これに折田は、「生き生きと情熱的に演じられていて、すごく魅了されました」と返答。弓子に対して近いものを感じた北は、演じるうえではあまり役を作り込まずに現場に臨んだのだという。
さらにこの収録では、北が体験した塩田監督の演出術や現場で印象に残っていること、本作を経て演技の幅が広がったことなどについても、語っている。
活弁シネマ倶楽部
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公開表記
配給:ハピネットファントム・スタジオ
10月13日(金) 全国ロードショー
(オフィシャル素材提供)