イベント・舞台挨拶

『怪物の木こり』完成報告会

©2023「怪物の木こり」製作委員会

 映画『怪物の木こり』の完成報告会が都内で行われ、主要キャストの亀梨和也(KAT-TUN)、菜々緒、吉岡里帆、染谷将太とメガホンを取った三池崇史監督が登壇してクロストークを繰り広げた。

 本作は、2019年に「このミステリーがすごい!大賞」を受賞した同名小説「怪物の木こり」(倉井眉介/宝島社文庫)の実写映画化。
おぞましい怪物の仮面を被り、人間の脳を奪い去る連続猟奇殺人事件が発生。次のターゲットとして狙われた弁護士の二宮 彰(亀梨)が、怪物との対決に挑みながら驚愕の真相に辿り着くさまが描かれる。追う者と追われる者が入れ替わるという意表を突く展開が連続する、先読み不可能なストーリー。

 本作のメガホンを取った三池監督は「自分としてもやりがいのある作品で、好きな仕上がりで完成しました」と自信たっぷり。

 目的のためには手段を選ばず殺人すらいとわない狂気のサイコパス弁護士・二宮彰役を演じた亀梨は「公開に向けて、少しづつ時間を過ごしたい……」と前向きなコメント。

 捜査本部という男性社会で孤立しながらも連続殺人事件を追う警視庁のプロファイラー・戸城嵐子役を演じた菜々緒は「よろしくお願いします」と控えめのコメントで、頭を下げた。

 二宮の婚約者・荷見映美役を演じた吉岡は「スリリングで面白い作品が出来上がっています」と期待をあおった。

 二宮の協力者でサイコパスの外科医・杉谷九郎役を演じた染谷は「サイコパスの医師役を演じられて幸せでした。とても楽しかった」と自身の役に大満足の様子。

 三池監督は「登場人物がほぼサイコパス(苦笑)。原作の魅力を損なわず、映画的には加速させて描いて、バイオレンスで激しい映画だと思うかもしれませんが、観てみるとすごくいいヒューマン・ドラマ。そういった意外性も楽しんでいただければ……」と本作に込めた思いを語った。
 また、キャスティングについて三池監督は、「それぞれの活躍するフィールドで自分の生き方を貫いている」と説明した。

 亀梨は「一風変わった設定で、サイコパスというワードを受け取らせていただいて、やりようがありすぎて、しっかり定めて行きたいなと。クランクイン前にしっかり話し合って、みんなで一つの答えを持ちながら作品に挑めたの力強かったです」と役作りを振り返った。

 男性の中での女性・プロファイラー役を演じ、小さな仕草にもこだわったという菜々緒は「独特の世界観の中で、キャラクターがどのように立つかを考えさせて演じさせてもらいました。衣装も含めて監督もこだわってくれました。細かいところまで意識して作り上げたキャラクターは今まであまりなかった」と話す。

 三池監督は、作品との出合いについて「運命ですよね。自然の流れの中で出会う人たちを一番大事にしています」とコメント。亀梨の配役について「誰が見てもちょっとサイコパスっぽいですよ」と笑いながら、三池監督は「長く生きていくうちに虚像が生まれていく。亀梨和也というアイドルとして貫いてきた自分から生まれてきたものではあるけど作られた人格と同居している」とコメント。

 亀梨は、「この仕事を始めて、今年で25年。自分の年齢と、この世界に立たせてもらっている自分が同い年になった時に、すごく考えさせられたテーマです。下町のアパート育ちの男の子だった自分が、ちょっとオシャレな感じに生きさせてもらっている時間のほうが長くなっていく――。当時の自分の感覚みたいなものもあったりして、どっちが本当の自分なのかなと……。自然な感じで現場に立たせていただいていたんだと腑に落ちました」と笑顔で話した。

 また、ラジオで対談したことがきっかけで吉岡をキャスティングした三池監督。今回キャスティングされたことに吉岡自身は「三池さん、呼んでくださらなそうだなと感じていてたので、びっくりして嬉しかったです。(本作の役どころは)ちょっとほかのサイコパスとは違う」とにっこり。

 菜々緒は亀梨との共演について「サイコパス、亀梨さん以外に出来る人がいるのかなというくらいキャラクター像にピッタリだった」と大絶賛。また、亀梨も、菜々緒との共演で、「無駄がない時間を積み重ねていった。(初の三池組で)菜々緒さんのお名前があった時点で安心感があった。生の空気感もキャッチしながらできた」と菜々緒に助けられたことを明かした。

 初共演となった吉岡について、亀梨は「キャラクターや作品に向き合っていく熱量、プロ意識の高さがすごい。ご自身のなかにそういった強いものがありつつ、柔らかくて優しい空気がある。プロだなと思いました」と称賛した。

 また三池組の常連である染谷については、三池監督が「いい波を映画のなかに作ってくれる、自分にとって最強の武器」と話すと、亀梨は「風のようにふわっと現場にいるのに、めちゃくちゃ存在感がある。うらやましい」と染谷の存在感をべた褒め。亀梨は魅力的な共演者たちからたくさんの刺激を受けたようだ。

 “サイコパスは誰だ?”という質問が振られ、それぞれが思う人を指差すというひと幕もあった。

 最後に亀梨は「さまざまな角度でとらえ、さまざまな角度で楽しんでいただけたら嬉しい。多くの方々に届くように時間を過ごしたい」と本作をアピールした。

 登壇者:亀梨和也、菜々緒、吉岡里帆、染谷将太、三池崇史監督

(取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 製作・配給:ワーナー・ブラザース映画
 12月1日(金) 劇場公開

(オフィシャル素材提供)

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