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『子宮に沈める』水石亜飛夢らのトークイベント付きで1週間限定のリバイバル上映!コメントも到着

©paranoidkitchen

 「大阪2児放置死事件」を基にした社会派フィクション映画『子宮に沈める』。児童虐待のない社会を目指す「オレンジリボン運動」推薦映画の本作は、2013年に劇場公開され、全国30ヵ所で上映された。公開から10年経った今も、児童虐待は後を立たず、また、人々の意識が高まり通報も増えていることもあり、2022年度中に、全国232ヵ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は219,170件(速報値)で、過去最多。本作は、3ヵ月で約7万人が視聴するなど、配信サービスでも関心を集め続けており、この度、オレンジリボン運動の企画の一環として、「児童虐待防止推進月間」である11月に、新宿K’s cinemaにて1週間限定のリバイバル上映が決定した。

 緒方貴臣監督は、『子宮に沈める』では、部屋を子宮に見立て、その部屋に母子が社会的に閉じ込められたことを表現するために、全シーンを室内で描くという実験的な試みをしている。映画館という閉じられた空間で本作を鑑賞することを前提に、逆算して作られている作品である。

 今年2月には本作を取り上げたトークとワークショップのイベントが開催され、現役区議会議員もゲストとして登壇し、「どうしたら子どもを、そして母親を救えたか?」というテーマで、映画を通じて社会問題に取り組む場が提供された。

 この度、本作が11月4日(土)~10日(金)に連日20:50~上映される新宿K’s cinemaでの、上映後の舞台挨拶とトークイベントのゲストが決定。映画の内容と合わせ、さらに児童虐待について考える機会となっている。

登壇者(予定)

 11月4日(土) 伊澤恵美子(主演)、緒方貴臣(本作監督)
 11月5日(日) 高橋まきこ(中央区議会議員)、たぞえ麻友(目黒区議会議員)、緒方貴臣(本作監督)
 11月6日(月) 河西景翔(育児アドバイザー)、伊澤恵美子(主演)、緒方貴臣(本作監督)
 11月7日(火) 橋本ゆき(渋谷区議会議員)、緒方貴臣(本作監督)
 11月8日(水) 緒方貴臣(本作監督)
 11月9日(木) 中山美里(ノンフィクション作家、siente代表)、緒方貴臣(本作監督)
 11月10日(金) 水石亜飛夢(俳優)、緒方貴臣(本作監督)

 キャストの伊澤恵美子、辰巳蒼生、田中稔彦及び緒方貴臣監督、また、「こうのとりのゆりかご」も運営する慈恵病院の蓮田健院長とオレンジリボンの吉田恒雄理事長からコメントが到着している。

コメント

主演 由希子役:伊澤恵美子
 人生をも変えてしまうような映画に出合い、演じさせてもらえた経験に感謝しています。公開から10年経ち、今もたくさんの方からこの映画を観たという感想が届くというのはすごいことだなと思います。感想も、公開前、タイトルだけで否定的な意見が出ていたような公開当初に比べ、応援が増えてきたのも印象的です。
 映画も社会も次のフェーズに進むタイミングなのかもしれません。ぜひこの機会に映画館でこの作品と向き合っていただければ幸いです。

俊也役:辰巳蒼生
 当時、完成した作品を観させていただいた時に、私の心の中に得体の知れないモノが、深く沈んでいったのを覚えています。
 「私の得体の知れないモノはなんだったのか……」
 この忙しい国の狭間で生きる一人の人間として、情報化社会だけでは答えが出ないことは分かったような気がします。
 今もなお、私の心にある得体の知れないモノは、大きくなったり、小さくなったりしています……。

要役:田中稔彦
 『子宮に沈める』リバイバル上映おめでとうございます。
 劇場で観て、自宅で観て。最後に観た日からかなりの月日が経っていると思います。この作品が全国を周り、DVDレンタルの時代を経て、今なおネット配信でも視聴上位ランキングに入るという広がり方と、時を経て生き続ける『映画』という媒体の力に驚きと喜びがあります。
 初めて脚本を読ませていただいたとき、あまりの衝撃に「うわっ」と呟いてしまったことを覚えています。どうする?とマネージャーから聞かれた時、即答で「やりたいです」と応えました。その後緒方監督がうちの事務所に足を運んで作品のことを説明して下さいました。その日のことや撮影の日々は今でも忘れられません。
 僕も29歳から39歳になりました。いつの間にか僕も映画を撮るようになりました。緒方監督には今もお付き合いを続けていただいており、さまざまなアドバイスも頂きました。僕の尊敬する監督の一人です。
 『子宮に沈める』、既にご覧になられた方にも、そしてまだ観ていない方にも、劇場という特別な空間で観ていただければと願っております。

監督:緒方貴臣
 この映画の基となった大阪の事件から13年、映画の公開から10年が経ちました。
 その間、国の施策としてさまざまな虐待防止対策、子育て支援が行われ、この4月には子ども家庭庁も発足しました。
 子どもや育児を取り巻く環境はまだ十分とは言えませんが、児童虐待が家族間だけの問題ではなく、社会の問題という認識はかなり広がってきたように感じています。
 しかし今もなお1週間に1人のペースで、虐待によって子どもが命を落としています。
 コロナ禍では虐待が増えたとも言われています。
 それは危機下では社会的立場の弱い者へ皺寄せがいくためです。
 私たちのすぐ近くに映画の「親子」がいるかもしれない。
 またその「親子」に自分たちがなる(なった)かもしれない。
 この映画には、解決策は描かれていません。
 そもそもこれらの問題に模範解答のような解決策はありませんが、どうしたら「親子」が、助けられたのか映画を通じて、考えていただけたら嬉しいです。

慈恵病院院長 蓮田 健
 子どもは慈しまれて育つのが当たり前と思っている人には残酷な映画です。
 私の胸にはグサリと突き刺さりましたが、同時に子どものために何をなすべきかを考えさせてくれました。
 見放され虐げられている子どもはたくさんいます。
 見えていないだけです。
 この映画を通じて子ども、そして親を助ける人が一人でも増えることを願っています。

認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク(オレンジリボン運動)理事長 吉田恒雄
 私たち一人ひとりができることをして、子ども虐待のない社会を目指しましょう。
 親の貧困やパートナー、近隣・親族からの孤立、メンタル問題などさまざまな原因が重なったとき、子ども虐待につながるといわれています。こうした家族のなかには、不安や遠慮などにより支援から遠ざかってしまう家族もあります。現在の虐待問題に対しては、課題を抱えた家族が安心してSOSを出せるような社会になることが必要です。ちょっとした声掛けや小さなお手伝いなど、私たち一人ひとりが、子どもと子育てを優しく見守り、ちょっとした声掛けや小さなお手伝いなどをして、親が安心して楽しく子育てできる社会=子ども虐待のない社会をめざしましょう。

公開表記

 配給:paranoidkitchen
 11月4日(土)~11月10日(金) 新宿K’s cinemaにて1週間限定公開

(オフィシャル素材提供)

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