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映画『火の鳥 エデンの花』公開記念舞台挨拶

©Beyond C.

 映画『火の鳥 エデンの花』公開記念舞台挨拶が都内で行なわれ、声優キャストの宮沢りえ、窪塚洋介、イッセー尾形、吉田帆乃華が登壇して作品についてクロストークを繰り広げた。

 本作は、“漫画の神様”と謳われ、今も世界中で敬愛される巨匠・手塚治虫による不朽の名作「火の鳥」全12編のうち、地球と宇宙の未来を描いた「望郷編」が、STUDIO4℃により初のアニメーション映画化。製作期間に7年をかけた。監督は『ムタフカズ』などの見祥示郎が務めた。
 地球から遠く離れた辺境の惑星・エデン17に降り立った主人公ロミ(宮沢)の人生を描く、壮大な愛と冒険の物語。エン配信版『火の鳥 エデンの宙』は、現在ディズニープラスで独占配信中。
 オフホワイトの衣装で登壇した宮沢は「観に来てくださってありがとうございます。ご覧になった方たちかどんな感想をお持ちなのか気になります……」と公開初日を迎え、にこやかに挨拶。

 ロミの恋人・ジョージ役を演じた窪塚は、声優に初挑戦。「初めての声の仕事で、少ない出番。短い時間の収録で、力を出し切れなかった窪塚洋介です」とユーモアもまじえて挨拶し、会場に笑いを誘う。

 映画の公開初日の11月3日が「手塚治虫氏の誕生日」という偶然に、宮沢は「偶然なのか、必然なのかは分からないのですが、すごく嬉しいです」と微笑み、「私は映画の中の火の鳥が手塚さんに思えて、この初日をどこかで見守ってくれているんじゃないかなと思っています」と会場を見渡すと、窪塚が「僕には(手塚さんの姿が)見えます」とあおった。

 思い入れのあるシーンついて聞かれてた宮沢は、1300年の時を生きるという数奇な運命をたどるロミについて、「なにもない惑星に行って生活するエネルギーはすごいと思います。ゼロからスタートさせる生命力に溢れている女性だと思いました」と語った。

 窪塚はジョージについて「原作ではロケットを奪って、ロミを連れて行くんです。映画でも脇の甘さが目立つような気もして。あのような人生に(ロミを)巻き込んでしまって。無計画のようなところはちょっと自分と似ているかも」と話していた。

 ロミが出会う心優しい少年コム役を演じた吉田は「声優も舞台挨拶も初めてで緊張しています」と可愛さ爆発。アフレコは個々に行われたという。吉田は「最初はドキドキしていました。ちゃんとできるかどうか分からなかったけれど、みんなが優しく教えてくれたので楽しかったです。でも、出来上がりを観るのは恥ずかしかったです」とはにかみながら話した。窪塚は吉田も初めての声の仕事だったということを聞き、「衝撃を受け、若干テンパっています」と話し、吉田さんの初声優ぶりを褒め称えた。

 怪しげな宇宙のよろず屋ズダーバン役を演じたイッセー尾形は、役作りについて「周りの人たちはまっすぐに生きているので、私は人間臭く、いかがわしく、小狡く、曲がって生きようかなと――。そんな声が出ればいいかなと思って演じました」とニヤリ。

 火の鳥の生き血を飲むと不老不死になることについて話が進むと、イッセー尾形は「私は飲みたくないな」とキッパリ。「不老は欲しいけれど、飲んだら何か副反応が起こりそうで怖い。老いるということを受け入れるのも人間の力だと思う」と語っていた。

 宮沢も「私も飲みたくないです」と応え、「10代、20代の時間も楽しかったし、挫折も乗り越えてきて今は50歳になりました。私に命の豊かさをもたらしてくれています。この宝物のような経験を楽しみたい。イッセーさんのような素敵な先輩を見ていると、歳を重ねることがもっと楽しくなる気がしています!」と声を弾ませた。

 最後に宮沢は「手塚治虫さんが込められた大きなメッセージが時を超えて皆さまの心に響くことを心から願っています。素晴らしい映像を大画面で楽しんでください」と観客に向かって心からのメッセージを伝えた。

 登壇者:宮沢りえ、窪塚洋介、イッセー尾形、吉田帆乃華

 (取材・文・写真:福住佐知子)

公開表記

 配給:ハピネットファントム・スタジオ
 新宿バルト9他 全国公開中

(オフィシャル素材提供)

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