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『彼方のうた』予告編解禁&著名人コメント到着

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 2021年に『春原さんのうた』が第32回マルセイユ国際映画祭でグランプリを含む3冠を獲得し、その後もサン・セバスチャン国際映画祭、ニューヨーク映画祭、釜⼭国際映画祭など世界各地の主要な映画祭を巡り、国内外で評価の⾼まりを⾒せた杉田協士による待望の⻑編4作⽬にして12年ぶりのオリジナル作品『彼⽅のうた』(英題:Following the Sound)。2024年1⽉5⽇(⾦)よりポレポレ東中野、渋⾕シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開が決定している。

 今作『彼⽅のうた』は、短歌を原作として製作された『ひかりの歌』『春原さんのうた』を監督してきた杉⽥協⼠にとって、デビュー作『ひとつの歌』以来の12年ぶりのオリジナル作品となる。助けを必要としている⾒知らない⼈のことを思い、⼿を差し伸べ、丁寧に関係を築いていこうとする書店員の主⼈公・春を演じるのは⼩川あん。そして、春が⾃分⾃⾝と向き合うきっかけとなる雪⼦役に中村優⼦、剛役に眞島秀和。そして、飯岡幸⼦(撮影)、⼤川景⼦(編集)、⻩永昌(⾳響)、スカンク/SKANK(⾳楽)と、これまでの杉⽥作品を⽀え続けるスタッフが集った。

 この度、予告編が解禁された。春が剛に対し、ある秘密を打ち明けるシーンや、春と雪⼦がキッチンに並んで料理をするシーンなどが収められている。

 そして、本作を鑑賞した著名⼈7名からのコメントも到着した。
 映画監督の⼤九明⼦は「どうやら杉⽥監督は、⾃分の映画の中の美味しそうなお店に朝だろうが深夜だろうがしょっちゅういるらしい。ずるい。スクリーンの向こうとこちらを⾏ったり来たり。その感覚だけは私たち観客にも許されているからありがたい。だから何度も観たくなるんだと思います」、作家の原⽥マハは「何も語らないことが、すべてを語ることにつながるのだと、本作に教えられた」、歌⼈の穂村弘は「異様なほど静かな画⾯から、溢れ出した命の輝きが、こちらに向かって流れてくるのを感じていた」とそれぞれコメントを寄せた。

コメント

⼤九明⼦(映画監督)
 どうやら杉⽥監督は、⾃分の映画の中の美味しそうなお店に朝だろうが深夜だろうがしょっちゅういるらしい。ずるい。
 スクリーンの向こうとこちらを⾏ったり来たり。その感覚だけは私たち観客にも許されているからありがたい。だから何度も観たくなるんだと思います。そうやって酔わせてもらっていたけれど。ラスト、雪⼦さんが春さんに向けて⾔うセリフにはっとさせられます。春さん、あなたって⼈はもうホントに。

丘⽥ミイ⼦(⽂筆家)
 雪⼦の存在を掬い上げるようにオムレツを頬張る春、春が⾷べ始めるのを⾒届けてから箸を進める雪⼦。重ねられていく⾷事のシーンに、いくつもの優しく寂しい横顔をみた。笑ったらいいのか、泣いたらいいのか分からない顔をしながら⼈が⼈に⼿を差し伸べるとき、差し伸べられるそのとき、はじめて「独り」は「⼀⼈」になるのかもしれない。画⾯の向こうで、街や家や店の中で、互いを縁取り合うように⽣きる⼈々を⾒てそんなことを思っていた。さみしくて、やさしくて、泣きそうになって、笑いそうになって、⾃分も時々こんな横顔をしているのかもしれない、と思った。

⽻佐⽥瑶⼦(ライター、編集者)
 春さんの⾜取りや感覚が、ときどき⾃分と重なった。⼈に作ってもらったものを⾷べると、⾃分の存在がたしかめられたような気がした⽇のことを。映画を観終えた帰り道、ふと思い出して窪 美澄さんの『夜に星を放つ』を読み返した。
 やるせなさみたいなものは拭えないけれど、それでも、友⼈と話したりごはんを⾷べたりしながら、⽣きていくことを私が選ぶ。杉⽥監督の作品を観るとそうしたことをしばらく考えてしまう。

原⽥マハ(作家)
 何も語らないことが、すべてを語ることにつながるのだと、本作に教えられた。
 書くことで語り尽くすさだめの私には、新鮮な体験だった。

東 直⼦(歌⼈)
 ⼩川あんさんの⼤きく⾒開いた⽬は、こちらをまっすぐに向いているけれど、決してこちらを⾒ていないようで、怖かった。だから、彼⼥が発する優しい声に少し震えた。この⼈の胸の裡(うち)が知りたい。でも⾒えない。周りにいる⼈も震えているのが分かる。
 映画の中で主⼈公が朗読する私の絵本『キャベツちゃんのワンピース』は、娘の理解できない⾏動を、あるとき深く受け⼊れる⺟の物語なのだが、これを使っていただいた杉⽥監督の意図が、ラストに来てぐっと迫ってきて胸が強く締めつけられた。
 それぞれの孤独な後ろ姿が美しい。

穂村 弘(歌⼈)
 異様なほど静かな画⾯から、溢れ出した命の輝きが、こちらに向かって流れてくるのを感じていた。

森井勇佑(映画監督)
 すごく⾯⽩かったです。映画が始まってから終わるまでずっと⾯⽩かった。張りつめた感覚がずっと持続しているように思いました。これほど持続している映画は稀だと思います。もう2回観ましたけど、何度でも観たいです。⼈が⼈を気にかけるというシンプルなことが、これほど映画を豊かにさせるのかと、とても驚きました。素晴らしい映画です。

 また、公開初⽇の翌⽇1⽉6⽇には、池袋シネマ・ロサ、ポレポレ東中野、渋⾕シネクイントの3劇場にて公開記念舞台挨拶を⾏う運びとなり、杉⽥協⼠監督、⼩川あん、中村優⼦、眞島秀和が登壇する。

公開表記

 制作プロダクション・配給:イハフィルムズ
 2024年1⽉5⽇(⾦)より ポレポレ東中野、渋⾕シネクイント、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開

(オフィシャル素材提供)

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