少年たちの瑞々しい初恋を描いた実話ラブ・ストーリー『シチリア・サマー』(原題:Stranizza d’Amuri)が、全国公開中。
11月23日に公開を迎えた本作は、20代~60代の幅広い世代が劇場に訪れ、満足度調査では「満足度95%」(11/23~11/26実施、松竹調べ)という結果を打ち出し、さらに11月27日発表の「Filmarks映画初日満足度ランキング」でも1位を獲得! 「こんな鮮烈なラストは久しぶりに観た……!」、「映画館で観て本当によかった。美しく切ない秀作」といった絶賛コメントがSNSに寄せられている。
本作のエンディング曲を手掛けるのは、イタリア音楽界の鬼才フランコ・バッティアート。実験音楽や電子音楽からクラシック音楽の領域に渡る幅広いジャンルに作品群を残してきたことで知られ、2021年に亡くなるとイタリア中が涙したというほど多くのファンに愛されてきた。この半世紀で最も影響力のある音楽家の1人とされる彼が手掛けた「Stranizza d’Amuri(意:愛の奇跡)」は、原題のタイトルにもなっている。戦争中の叶わぬ恋を歌ったこの楽曲は、1979年に発売され、現在までカヴァー演奏も絶えることのない大ヒット作。ニーノとジャンニの思いを体現するかのような歌詞がラストの感動をより一層盛り立てている。さらに、主人公2人が花火の打ち上げに向かうドライブ・シーンで流れる「Cuccurucucù」も、バッティアートの代表曲の一つ。一度聴いたら耳から離れない軽快なメロディが印象的なこの楽曲は、ウォン・カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』や、第89回アカデミー賞®で作品賞を受賞した『ムーンライト』でもカヴァー作が起用されており、同性愛を描いた作品へのオマージュと捉えることができる。バッティアートと同郷のフィオレッロ監督は、楽曲の選定理由を「映画という大きなモザイク画を創作するにあたり、フランコ・バッティアートの音楽が最初の構成要素でした。私はバッティアートの音楽とともに育ち、いつか監督として映画を作るなら、必ず彼の曲を使うと心に誓っていました」と明かし、故郷への愛とこだわりに満ちた本作の制作にバッティアートの音楽は必要不可欠だったという。
また、劇中で重要なジャンニと母親が踊るシーンでは、ウンベルト・ビンディの「Il mio mondo(意:わたしの世界)」が使用されているが、彼もまたセクシュアリティによって長い間差別され、困難な人生を送っていたという。「彼が私たちに残してくれた美しいものと、素晴らしい音楽に敬意を表したいと思いました」と、フィオレッロ監督はコメントを寄せている。
2人の少年の誇り高い愛と自由の対価を唄った素晴らしい音楽の数々を、ぜひ劇場で堪能していただきたい。
公開表記
配給:松竹
大ヒット公開中!
(オフィシャル素材提供)