スペインの名匠・ビクトル・エリセ監督の最新作『瞳をとじて』が2024年2月9日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開となる。
名作『ミツバチのささやき』、『エル・スール』で知られるスペインの巨匠ビクトル・エリセ監督、31年ぶりの新作がついに公開
1985年、伝説のミニシアター“シネ・ヴィヴァン・六本木”で記録的な動員を打ち立て社会現象を巻き起こし、今もなおタイムレスな名作として多くの映画ファンの「人生ベスト」に選ばれる『ミツバチのささやき』のビクトル・エリセ監督が、第76回カンヌ国際映画祭で31年ぶりの長編新作をカンヌプレミア部門にて発表。御年83歳、スペインが誇る伝説の巨匠復活のニュースに世界が騒然、待望の新作に歓喜する声が溢れた。カンヌで公開されると、「エリセの切実で完璧な帰還」(VARAETY)、「30年以上待つだけの価値ある傑作」(eCartelera)と評されるなど、絶賛を集めた。長らくの不在を経て語られるのは、元・映画監督と謎の失踪を遂げたかつての人気俳優、ふたりの記憶をめぐる【人生】と【映画】の物語。
監督のデビュー作『ミツバチのささやき』撮影当時5歳で見出され主演に抜擢されたアナ・トレントが50年ぶりに同じく“アナ”の名前を持つ女性を演じることも話題となりファンを再び沸かせている。彼女はかつて失踪した元人気俳優の娘役という重要な役どころを演じる。31年ぶりにビクトル・エリセ監督が描き出す記憶を巡る壮大な叙事詩。ラストがもたらす圧倒的映画体験はスクリーンで必見。
縦型動画の自撮りビクトル・エリセが新鮮……!日本配給チームも感涙のビデオメッセージが到着
1985年に日本で公開された『ミツバチのささやき』(73)、『エル・スール』(83)は、日本の映画ファンに大きな衝撃をもたらし、一躍その名を日本に轟かせたビクトル・エリセ。彼の作品に影響を受けたと語る日本映画人は多数存在しているが、ビクトル・エリセもまた日本映画に深く影響された人物である。特に溝口健二監督においては、スペイン初の溝口に関する長文論考を執筆・出版するほど。そして2011年には東日本大震災を受け制作されたオムニバス作品『3.11 A SENSE OF HOME FILMS』に参加し1編を担当した。そんな監督がこのたび自撮りによる超貴重なビデオメッセージを日本のために送ってくれたのは、これまでに5度の来日実績があるほどに、エリセと日本が深い関係性を築いているからこそ。
映像の中でエリセ監督は「日本は、いつも私の作品に最も愛と理解を示してくれる国で、私は心から感謝しています」と日本の観客へ感謝を述べ、続けて「生涯を通して、私は過去の偉大な映画監督たちの教えを追い続けてきました。中でも日本映画の巨匠たちは、常に私の中で重要で不可欠な存在でした。謹んで言えば、私は彼らとおなじものを自分の映画に求めてきたのです」と日本映画界の巨匠監督たちに敬意を示している。映像の冒頭では「おはようございます」、結びには「元気でな!」と粋な日本語も披露し、エリセ監督の、日本の観客への愛と温かな人柄が映像から滲み出ている。
この度のメッセージは本作の日本配給を担当するギャガが、監督とご子息に直接依頼したことで実現。『瞳をとじて』の公開を心待ちにする日本のファンの期待の声やエリセ作品への熱い想いと共に依頼をしたところ、すぐにビクトル・エリセ監督から縦型動画という形で御礼が届いた。配給チームは「招待していた来日は叶いませんでしたが、こんなにも愛のあるビデオメッセージをいただき、思わず涙が出た」と感極まっている。
「私の一番の喜びは、皆さんがこの映画を観て、自分の物にして下さることです」とエリセが口にする最新作は2月9日(金)より公開。
公開表記
配給:ギャガ
2月9日(金) TOHO シネマズ シャンテ 他 全国順次ロードショー
(オフィシャル素材提供)