劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』(2月16日公開)の公開記念舞台挨拶が2月18日(日)、大阪・T・ジョイ梅田で行われ、出演した高橋克典、八嶋智人の実力派の二人とメガホンをとった光岡 麦監督が登壇した。
推理小説の登場人物となり、参加者が話し合いながら事件の解決を目指す体験型ゲーム『マーダーミステリー』。同ゲームシステムをベースに朝日放送テレビにて2021年3月に、ストーリー・テラーに劇団ひとりを迎え『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿』としてドラマ化。今までにない俳優による緊張感のある即興劇(アドリブ)と先の読めない展開が話題となり、2021年12月には舞台化、さらに2022年3月にはシリーズ第2弾ドラマが放送された。
劇場版の舞台は“一夜のうちに3人の生贄の血を滴らせると死者が蘇生する”という不気味な伝承が残る鬼灯村。その伝承をもとに“三つ首祭り”という奇妙な鬼祭が行われていた夜、村の長を務める一乗寺家当主の遺体が発見される。屋敷にいた8人はそれぞれ人には言えない秘密を抱えており、殺害の動機を持っていた。事件の真相に迫るべく、登場人物を演じるキャストによるアドリブ推理が予測不能な結末へと導かれていく。
大阪の観客席を前に八嶋は「舞台挨拶が上映前の場合、登壇者が何もしゃべれなくて内輪でごにょごにょして終わることが多いのですが、今回は上映後なので思う存分、しゃべります!」と観客の期待を煽って観客を沸かせた。
まずは高橋から八嶋に対して撮影中に感じた疑問を投げかけた。全編ほぼアドリブで演技をしなければならないのに八嶋が最初からかなりペースで話し始めたのは最初から自分が途中退場(その理由は本編でご確認ください)することを知っていたからなのか?と質問した。その疑問に対して八嶋は実は衣装合わせの時、スタッフの手違いで本来、出演者には隠しておくべき資料を八嶋に渡してしまい、その中で自分が途中退場することが書いてあり、かなり事前にそのことを知っていたと答える。八嶋の話を聞いて、光岡監督がもともとは八嶋に対して途中退場することを撮影の直前に知らせる予定だったが、予想外に先に伝えてしまい、かなり焦ったことを告白した。八嶋はその時のスタッフの間に流れていた微妙な空気を忘れられないと伝える。八嶋の状況に納得した高橋はもともと八嶋が前半、かなりのハイペースで引っ張ってくれたことで自分はかなり楽できたと語り、続けて八嶋が劇団ひとりの仕掛けたバナナの皮に応えて転ぶシーンを取り上げて、アドリブの巧みさをほめちぎった。
撮影で思い出に残ったことを聞かれた八嶋は自身が途中退場することになるシーンで他出演者の反応について語った。他の出演者は予想外の展開に動揺して何も言えない人もいれば、驚きながらも芝居を続けようとする人もいて、それぞれの素の性格が見えておもしろかったと伝えるともとに、芝居を続けようとしている人は役者としては優れているが人としては信用できないと会場を笑わせる。八嶋の話を聞いた高橋もこの作品は予想外のことが起きる時に思わず役の顔からそれぞれの素顔を見えてしまうことがあり、それがこの作品の見どころだと伝える。
さらに八嶋は他の出演者に比べると早めに撮影が終わり、ホテルに戻り富士山の見える温泉でゆっくりした後に最後のシーンに参加するために、再び撮影現場に戻ると高橋をはじめ他の出演者たちが撮影を重ねたことによる一体感を感じて、まるで別の現場に来たような疎外感を感じたと話した。
上映後の舞台挨拶ということもあり、終始リラックスして話した二人は最後の挨拶では高橋がこの映画は出演の生の表情が見えるところがたくさんちりばめており、何度観ても新しい発見があるので、ぜひまた劇場観てほしいと話し、八嶋はネタバレがかなりあって関西の方はおしゃべりが過ぎるので(笑)、そこだけお気をつけいただいて、おもしろかったと宣伝していただければと話し、終了となった。
登壇者:高橋克典、八嶋智人、光岡 麦監督
公開表記
配給:アイエス・フィールド
全国公開中
(オフィシャル素材提供)