人類未踏の惑星体験にダイブせよ! 現在大ヒット上映中の『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』で世界中を虜にしたティモシー・シャラメ主演。運命の恋と復讐、そして全宇宙の命運を賭けた最終決戦が始まる。ゼンデイヤ、フローレンス・ピュー、オースティン・バトラー他、夢のオールスター・キャストが集結。全てがスケールアップ! 壮大な物語はクライマックスへ――。監督は、『メッセージ』『ブレードランナー2049』の不可能を映像化する男ドゥニ・ヴィルヌーヴ。音楽には映画音楽の巨匠ハンス・ジマーが顔を揃え、脅威のスケールで放つ、SFアクション超大作『デューン 砂の惑星PART2』が、3月15日(金)に全国公開となる。
日本での上映が迫る中、この度3月4日(月)に、日本を代表する宇宙飛行士の野口聡一氏を招いたトーク付き試写会イベントを実施。宇宙を実際に体感した野口氏ならではの目線で、『デューン』の壮大な惑星体験の魅力が語られた!
「人類未踏の惑星体験」で、すでに世界中を魅了している本作。野口氏は、2005年、2009年、2020年と3度の宇宙飛行に成功し、世界で初めて3種類の宇宙帰還を達成した宇宙飛行士としてギネス世界記録2部門を達成。宇宙でのショパン生演奏動画などでYouTube Creator Awardを受賞、宇宙帰還後の燃え尽き体験を掘り下げた宇宙の当事者研究により日本質的心理学会論文賞などを受賞している。宇宙滞在期間はなんと344日間にものぼり、まさに惑星体験を語るにふさわしいスペシャルゲストとなった。
「砂の惑星からやってまいりました!」と笑顔で登場した野口。日本に先駆けすでに世界で記録的大ヒットを飛ばしている最新作『デューン 砂の惑星PART2』について、ひと足早く鑑賞した野口氏は、「本当に素晴らしい映画です」と大絶賛! 前作『DUNE/デューン 砂の惑星』はもちろんのこと、1965年に発表された原作小説「デューン 砂の惑星」(フランク・ハーバート著/早川書房)も愛読していたと言い、「この作品は『2001年宇宙の旅』や『スター・ウォーズ』など、名だたるSF超大作に影響を与えた革新的な存在なんです!」と熱弁を振るった。
すばり『デューン』の魅力を問われた野口は、「現代にも通ずる普遍的なテーマが描かれていること」とコメント。「映画で描かれる、惑星デューンの“スパイス”という重要な地下資源をめぐる大国の争いは、石油をめぐる大国間の争いにもつながっているなと思います。ほかにも『ベネ・ゲセリット』という宗教集団が裏で大きな力を持っていたり。資源をめぐる争い、経済安全保障の問題、宗教と権力の癒着など、とても普遍的な題材が描かれていて興味深いですね」と、世界中の映画ファンたちに支持される理由の一つとしてテーマの普遍性を挙げた。一方で、王家の後継者である主人公ポールの復讐と成長が描かれる「ヒーローものの王道の面白さ」についても言及。「古くはギリシャ神話、近年だとドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の世界観や、アニメ化もされている漫画『王様ランキング』にも近しいものがある。ヒーローものの系譜を大事にしつつ、現代社会が持つ問題もしっかりおさえた、素晴らしい作品だと思います」とあらためて絶賛した。
「砂の惑星デューンのような星はこの世界に存在するのか、または近い星はあるのか?」というMCからの質問については、映画好きな野口氏が、「SF的な観点からいうと、『スター・ウォーズ』の惑星タトゥイーンが近いかなと。砂漠の民のような“サンドピープル”が出てきたり、サンドワームに相当するような危険生物も出てきますよね。でも、あくまで原作『デューン』が先ですよ! 『デューン』にインスパイアされたのが『スター・ウォーズ』なので、そういう意味では近い星といえるのかなと思いますね」と語る一幕も。
続いては、話題は劇中に登場する印象的な装置について。過酷な砂の惑星デューンを生きるために、主人公ポールたちは自分の身体から出る水分を鼻から取り入れる装置を搭載した「保水スーツ」を使用しているが、野口氏いわく、これは宇宙活動についても活躍しそうなアイテムなのだという。「保水スーツは、SFのSFたる一番いい例。体内の水分を回収できるという技術がある前提で描かれていて、とてもかっこいいボディスーツで。僕の船外活動の時に欲しかったです!」と宇宙飛行士として大プッシュ! 「実際に宇宙ステーションでの生活では、水はほぼ100%リサイクルして使っているのですが、それに近いことを一人の人間の体で、スタイリッシュにやってみせる。保水スーツがあれば、真夏の東京も怖くないですよね。すごく面白い空想だと思います」と、『デューン』のユニークなガジェットに太鼓判を押していた。
また、劇中に登場する「ルーティン」について。砂の惑星デューンに住まう巨大生物サンドワームを避けるために、ポールや砂漠の民チャニたちが独特な「砂歩き」をするシーンが登場するが、野口氏の宇宙生活でも、「何かを回避するためのルーティン」はあったのか? 野口氏は「『砂歩き』は、SF映画なのにアナログな手法で面白いですよね。我々宇宙飛行士が宇宙での活動で危険なことといえば、宇宙ゴミとの衝突、スペース・デブリの問題。それを事前に察知して回避行動を取ります。宇宙ステーションでは、SF映画と違って、何かがすごい速さでひゅんひゅん飛んできたりはしないんです。ちょっとずつ近づいてくるから、数時間前に察知して避けることができる。ゆっくりいろいろなことが起こるのが宇宙です」とコメントした。
驚異のSFアクション超大作として作られた映画『デューン』だが、実際に宇宙に行った張本人は、宇宙のどんなところに魅力を感じたのか? それについて野口氏は、 「本作のように、宇宙を題材にしたSF映画はいろいろありますが、人間の非常に豊かな想像力を自由にはばたかせる舞台装置としての宇宙には、すごく意味があると思うんです。それを仕事にしている我々は、そこをしっかり守っていかないといけない。宇宙活動もどんどん進化していくと思うので、遠くの宇宙に夢を馳せていけるように、いろいろな科学に対する興味や夢が広がるようにしていきたいですね。引き続き皆さんにそうした宇宙の魅力もお伝えしていきたいです」と、宇宙に関わる者として熱い思いを語っていた。
最後の野口氏から、映画の公開を楽しみに待つファンたちへメッセージが贈られた。
「ガジェットの数々なども魅力的ですが、僕は全編通して、砂漠の美しさが強烈に印象に残りました。映画好きとして言わせていだたくと、この作品はいろいろな宇宙ものの映画よりも、広大な砂漠が登場する『アラビアのロレンス』に近いような気がしました。『デューン』の科学技術もとても面白いのですが、非常に厳しい環境でありつつ美しい砂漠を舞台に、そしてそこに生きるサンドワームとの冒険も必見ですし、個人的にはぜひ、砂漠の美しさをぜひ大スクリーンでご堪能いただければと思います!」
なお『デューン 砂の惑星PART2』は、3月15日(金)日本公開に先駆け、3月8日(金)、9日(土)、10(日)の3日間限定で先行上映を実施。IMAX®、Dolby Cinema®(ドルビーシネマ)の合計60館にて上映される。早くも話題沸騰の最新作、最高の“惑星体験”をいち早く堪能できるチャンスをお見逃しなく!
登壇者:野口聡一(宇宙飛行士・東京大学および立命館大学特任教授)
MC:黒田有彩(宇宙タレント)
公開表記
配給:ワーナー・ブラザース映画
3月15日(金) 全国公開
IMAX®/4D/ドルビーシネマ/ScreenX
(オフィシャル素材提供)