1957年に始まったアメリカ最古の国際映画祭であり、新作のワールドプレミアや話題作が多く集まる重要な映画祭の１つとして知られる第67回サンフランシスコ国際映画祭（4/24～4/28）。本映画祭の受賞結果が日本時間5/1(水)に発表され、コンペティション部門に選出されていた近浦啓監督による森山未來主演作『大いなる不在』（英題：Great Absence）が、見事最高賞にあたるグローバル・ビジョンアワードを受賞した！ 本賞受賞に監督を務めた近浦 啓監督が「歴史あるサンフランシスコ国際映画祭のコンペティションでグランプリを受賞したこと、大変嬉しく思います。ひとえにこの作品を信じて旅路を共にしてくれたキャスト・スタッフ・関係者、皆の真心の賜物です。」とコメントを寄せている。
『大いなる不在』は2023年９月に開催された第48回トロント国際映画祭のプラットフォーム・コンペティション部門にてワールドプレミアを飾ったのち、スペインで開催された71回サン・セバスティアン国際映画祭では、コンペティション部門のオフィシャルセレクションに選出。同映画祭71年の歴史上日本人初となるシルバー・シェル賞（最優秀俳優賞）を藤 竜也が受賞するという快挙を成し遂げ、更にはサン・セバスティアンの文化財団「アテネオ・ギプスコアノ」が独自の視点で選ぶ、最も卓越した作品に与えられる賞であるアテネオ・ギプスコアノ賞も受賞するなど、長編監督２作目にして世界の映画祭で受賞、絶賛評を博しており、今回の受賞でさらなる快挙を果たした。
幼い頃に自分と母を捨てた父が警察に捕まった。報せを受け、卓（たかし）は久しぶりに父の元を訪ねるがそこには認知症で別人のように変わった父の姿があった。そして父の再婚相手の義母は行方不明になっていた。いったい何が起こったのか――。森山未來、藤竜也の圧倒的演技が際立つサスペンス・ヒューマン・ドラマ。
本作はギャガ配給にて、７月12日(金)よりテアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開が決定。
近浦 啓（監督）コメント
歴史あるサンフランシスコ国際映画祭のコンペティションでグランプリを受賞したこと、大変嬉しく思います。ひとえにこの作品を信じて旅路を共にしてくれたキャスト・スタッフ・関係者、皆の真心の賜物です。そして各国を巡った『大いなる不在』の日本公開がいよいよ決まり、１人でも多くの人にこの映画を届けることへの決意を新たにしました。
【近浦啓監督プロフィール】
2013年、短編映画『Empty House』で映画監督としてのキャリアをスタート。2015年から2017年にかけて、短編映画２本を発表し、第38回クレルモン=フェラン国際短編映画祭、第70回ロカルノ国際映画祭、第42回トロント国際映画祭をはじめ数多くの映画祭に選出され、長編映画制作への土台を築く。
2018年、『コンプリシティ／優しい共犯』で長編映画デビュー。第43回トロント国際映画祭（ディスカバリー部門）でのワールドプレミア上映を皮切りに、第23回釡山国際映画祭（アジア映画の窓部門）にてアジアプレミア、さらには、第69回ベルリン国際映画祭（キュリナリー・シネマ部門）でヨーロッパプレミアを果たし、世界各国のトップクラスの映画祭に招待。日本国内では、第19回東京フィルメックスで、観客賞を受賞。2020年２月に全国劇場公開された。
２本目の長編映画である『大いなる不在』では第48回トロント国際映画祭のプラットフォーム・コンペティション部門でのワールドプレミアを飾ったのち、第71回サン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門「オフィシャルセレクション」に選出。藤は同映画祭で最優秀俳優賞であるシルバー・シェル賞を日本人として初めて受賞。作品としてもアテネオ・ギプスコアノ賞を受賞。
ストーリー
小さいころに自分と母を捨てた父が、警察に捕まった。連絡を受けた卓（たかし）が、妻の夕希と共に久々に九州の父の元を訪ねると父は認知症で別人のようであり、父が再婚した義理の母は行方不明になっていた。卓は、父と義母の生活を調べ始めるが――。
（2023年、日本、上映時間：133分）
キャスト＆スタッフ
監督・脚本：近浦 啓
共同脚本：熊野桂太
出演：森山未來、藤 竜也、真木よう子、原日出子 ほか
助成：文化庁文化芸術振興費補助金（映画創造活動支援事業）独立行政法人日本芸術文化振興会
特別協力 北九州フィルム・コミッション
製作：クレイテプス
公開表記
配給：ギャガ
7/12(金)よりテアトル新宿、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー
2024年公開予定
（オフィシャル素材提供）
