いよいよ来週5月14日に開幕となる第77回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品される奥山大史(おくやま・ひろし)監督の最新作『ぼくのお日さま』のワールドプレミアとなる公式上映が、カンヌ現地時間5月19日(日)14時に開催されることが決定。あわせてカンヌ版ポスターも解禁された。
映画『ぼくのお日さま』は、田舎町のスケートリンクを舞台に、吃音のあるアイスホッケーが苦手な少年タクヤと、選手の夢を諦めたスケートのコーチ荒川、コーチに憧れるスケート少女さくらの3人の視点で紡がれ、雪が降りはじめてから雪がとけるまでの、淡くて切ない小さな恋の物語を描く。監督の奥山大史が、撮影、脚本、編集も手がけている。
今回解禁となった「カンヌ版ポスター」は、共同製作のフランスで作られたもの。一面、氷がはった湖の上で、スケート靴を履いたタクヤ(越山敬達)、さくら(中西希亜良)そして荒川(池松壮亮)の三人が、同じ方向にある「お日さま」を見つめる表情を切りとったもの。本作の英題「MY SUNSHINE」のタイトルが記され、柔らかで美しい空気感が三人を包み込むビジュアルになっている。
今年の第77回カンヌ国際映画祭は、是枝裕和監督がコンペティション部門の審査員として参加することでも話題になっており、また、オフィシャルセレクションへの選出は、今年は「ぼくのお日さま」が日本作品で唯一となっている。そして、本作のワールドプレミアとなる公式上映は、カンヌ現地日程5月19日(日)14時に開催されることも明らかに。本作は、「ある視点」部門の最優秀作品賞、審査員賞、監督賞などの賞の対象となり、これまで同部門では、黒沢 清監督が2008年に『トウキョウソナタ』で審査員賞を、2015年に『岸辺の旅』で監督賞を、2016年には深田晃司監督が『淵に立つ』で審査員賞を受賞しているが、同部門で最優秀作品賞を受賞すると日本史上初の快挙となる。
第77回カンヌ国際映画祭は、フランス現地日程5月14日(火)〜5月25日(土)まで開催され、「ある視点」部門の授賞式はカンヌ現地日時の5月24日(金)に行われる。
映画『ぼくのお日さま』は、9月よりテアトル新宿・TOHOシネマズシャンテほか全国公開。
【 奥山大史(おくやま・ひろし)プロフィール 】
1996年2月27日、東京生まれ。大学在学中に制作した長編初監督作『僕はイエス様が嫌い』(2019)が、第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を史上最年少となる22歳で受賞。自身で撮影・脚本・編集も手がけた本作は、第29回ストックホルム国際映画祭最優秀撮影賞、第19回ダブリン国際映画祭最優秀撮影賞、第3回マカオ国際映画祭スペシャル・メンションを受賞するなど、海外で高く評価され、逆輸入されるかたちで、日本での公開が決まり、インディペンデント映画としては異例の興行形態で公開された。公開後は、第11回TAMA映画賞最優秀新進監督賞を受賞するなど日本でも大きな話題となり、是枝裕和監督、岩井俊二監督らにも一目置かれる存在に。その後、是枝裕和総合演出のNetflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」で5、6、7話の監督・脚本・編集(5話は是枝監督との共同監督回)を務めている。
また、CM、MVなどの監督・撮影も担い、2021年には、HERMÈSより抜擢され8人のクリエイターたちの旅を追ったドキュメンタリー・フィルム『HUMAN ODYSSEY ―それは、創造を巡る旅。―』の総監督を務め、2023年には『君たちはどう生きるか』の主題歌である米津玄師「地球儀」のMVの監督・撮影・編集を手がけている。
そして、3月4日から放送スタートするNHK夜ドラ「ユーミンストーリーズ」では、第3週「春よ、来い」(主演:宮﨑あおい)の演出を担当することが決まっており、次世代の映画界を担う若手監督として注目を集める。
キャスト&スタッフ
監督・撮影・脚本・編集:奥山大史
出演:越⼭敬達、中⻄希亜良、池松壮亮、若葉⻯也、⼭⽥真歩、潤浩ほか
主題歌:ハンバート ハンバート
(2024年、日本、上映時間:90分)
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公式ハッシュタグ:#映画ぼくのお日さま
公式X:@bokuno_ohisama(https://twitter.com/bokuno_ohisama、外部サイト)
公式Instagram:@bokuno_ohisama(https://www.instagram.com/bokuno_ohisama、外部サイト)
公開表記
配給:東京テアトル
9⽉、テアトル新宿、TOHO シネマズシャンテ ほか全国公開
(オフィシャル素材提供)