登壇者:草彅 剛、清原果耶、白石和彌監督
映画『碁盤斬り』大ヒット祈願イベントが赤城神社(東京都新宿区)にて行われ、主演の草彅 剛と共演の清原果耶、メガホンを取った白石和彌監督が出席した。
写真撮影が本殿前で行われ、撮影後に地下のあかぎホール(氏子参集殿)で3人の囲み取材が行われ、それぞれが作品にこめる熱い思いを語った。
本作は、古典落語の名作が原作。ある冤罪事件によって娘と引き裂かれた男が、父として武士としての誇りを賭けて仇討ちを果たす復讐劇。草彅が冤罪に貶められた浪人・柳田格之進役として、時代劇を初めて手掛ける白石和彌監督と初タッグを組んだ。先日イタリアで開催された「ウディネ・ファーイースト映画祭」において批評家により選出されるブラック・ドラゴン賞を受賞している。
祈願イベント後に草彅は着流し、清原は美しい振袖姿で現れ、神社本店前にて撮影が行われた。美しく晴れわたった空を見上げて、草彅は「天も応援してくれているようです。爽やかな気持ちで、幸せです」と作品の公開に向けて晴れやかな笑顔を見せた。
清原も「嬉しい思いです。もうすぐ公開されるんだなと緊張もします」とコメント。
白石監督は「公開前は、やっぱりヒリヒリするんですけど、この赤城神社はとても美しくて、背筋が伸びる感じがしました。晴れ晴れとした気分です」と笑顔で話した。
場所を移しての囲み取材で、草彅は「欲張らず、よろしくお願いしますとだけお願いしました。『碁盤斬り』は、エンターテインメントとしても娯楽映画としてもすごく楽しめる作品なので、たくさんの人に伝わればなというような気持ちでご祈祷しました」とコメント。
柳田格之進の娘・お絹を演じた清原は「公開まで誰も体調を崩さないようにとお願いしました」。
眼光鋭い真摯な横顔の草彅が映っているポスターのヴィジュアルについて話が及ぶと、草彅は「褒められて嬉しいです。役に入っている僕は違うので。清原さんが演じている娘のお絹を守ろうとしている父の顔です」と説明。
清原が「迫力があって素敵です」と称賛すると、草彅は「ありがとう。”迫力 つよし”です」と返して笑いを誘った。
白石監督も「現場で惚れ惚れしながら撮影していました。代表的なカットです」とコメント。
草彅と清原は初共演となる。草彅は清原について「素敵な方だなぁーって。僕の娘役でいいのかなーって(笑)」と話し優しく微笑む。また「共演して毎日が新鮮でした。純粋で、大人の面も持ち合わせていてそのバランスが絶妙。父ながら毎日ドキドキしていました(笑)」。
一方、清原は「以前から共演を望んでいたので嬉しくて……。寡黙な方なのかな?という印象を持っていましたが、ユーモアに溢れた寛大で優しいお父さんでした」と印象を語った。さらに「草彅さんは毎日健康に気を使われていて、いろいろお話してくださってとても勉強になりました」とにっこり。
草彅は自信を持って「元気が一番!」と強くアピール。
本作は、江戸時代が舞台。草彅は脚本を読んで「江戸時代って楽しそう。華やかでお祭りとかあって……。行ってみたいなぁ~って思います。桜の下で囲碁をするのもいいなぁ」としばし江戸時代へ思いを馳せる。
劇中、國村が演じる源兵衛と囲碁をする場面が多く登場して、見どころにもなっているのだが、囲碁にも格之進の実直な人柄が表れており、正々堂々と嘘偽りない勝負を心掛けている姿が登場する。
“江戸時代でやってみたい職業”を聞かれた草彅は「ジーンズを作りたいですね。タイムスリップして生地を持ち込んでデニム職人。それと自分がその時代に、今のヒット曲とかも先に作って。斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』とか、あいみょんの『マリーゴールド』とかね(笑)。ギターを持って行きいたいです」と楽しそうに話して会場を沸かせた。
また、草彅は「時代劇って日本の文化だと思います。今回、京都の職人の方と、東京のスタッフの方と昔のいいものと今のいいものを融合させて、今でしか作れない時代劇を作れたんじゃないかな。たくさんの方に観ていただきたい。時代劇だからこそ伝わる楽しさがあると思う」と熱い思いを伝えた。
白石監督と草彅は同年で49歳。草彅は「見てきたものが同じで、好きなものにも似ている感じでやりやすかった」と現場の雰囲気について話していた。
他の共演者には、國村 隼、中川大志、市村正親、斎藤 工、小泉今日子、奥野瑛太、音尾琢真、など豪華な顔ぶれが集結している。
(取材・文・写真:福住佐知子、本殿での御祈祷時の写真のみオフィシャル素材)
公開表記
配給:キノフィルムズ
5月17日(金) TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー