『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目！』公開記念舞台挨拶

　登壇者：赤澤遼太郎、高橋健介、川野浩司監督

　映画『アキはハルとごはんを食べたい 2杯目！』の公開記念舞台挨拶が６月15日(土)に新宿シネマート（東京・新宿）にて開催され、Ｗ主演の赤澤遼太郎と高橋健介、川野浩司監督が登壇。劇中さながらの仲の良いやりとりを見せ、ファンをわかせた。

　冒頭の挨拶で、赤澤は「今日の健介くんの衣裳は、衣裳さんと相談して僕が決めました！」と明かし、さっそく会場は歓声に包まれる。

　この日は、SNSを通じて寄せられた質問に赤澤、高橋、川野監督が回答。今回の続編は、前作の公開前の段階で制作が決定していたが、続編の一報を聞いた時の心境について尋ねると、赤澤は「現場で（前作を）撮影中に『続編が決まったよ』と言われて、まだ前作を撮っているのにどういうこと!?って思ったし、まだ劇場のお客さんに届いてなかったので、どういうリアクションがあるのか不安な思いもありました。でも、いざ公開されると１作目の延長上映も決まってよかったなって思いました」とふり返る。

　一方、高橋は「すごく記憶にあるのは、『2杯目！』をやれるんですけどいかがですか？と聞かれた時、僕は開口一番に『太郎がやるならやる』と言いました。後々になって聞いたら、太郎も僕がやるならやると言ってたみたいで、どちらかが裏切ってたら、この映画はなかったんですけど(笑)。太郎じゃなかったら『2杯目！』をやる意味はないと思っていたので」と語り、２人の強い信頼関係と絆をうかがわせた。

　そんなラブラブ？な２人だが、赤澤は「（高橋が）最近、浮気してるんですよ！」と怒りの告発。これは、高橋がミュージカル「GIRLFRIEND」に出演中であることを指してのこと。高橋は「今日も、会って開口一番に『浮気してるじゃないですか！』って言われました」と苦笑いを浮かべつつ、「皆さんも、浮気された経験があるかもしれませんが、浮気している側って意外と何とも思わないんだなって思いました(笑)。言われてハッとしましたけど」と迷言（？）を口にし、赤澤は「そういう映画じゃないですよ(苦笑)！」と慌ててフォローに走っていた。

　本作の撮影はわずか９日間で行なわれたが、現場でのエピソードを尋ねると、赤澤は「わりと朝から晩まで撮ってるスケジュールだったんですけど、午前だけで終わった日があって、健介くんはその日、“夢の国”に行きました」と高橋のプライベートを暴露！

　高橋は「次の日のセリフを覚えてなかったので、（アトラクションに）並んでいる時間に覚えました」と明かしたが、川野監督は「次の日、コンディションがメチャ悪かったね(笑)。普段、高橋さんはほとんどNGないけど、（その日は）大学のシーンでしたがNGばっかりで、カメラマンさんも『ちょっと顔のコンディションが悪すぎる』って(笑)」と裏側を明かし、会場は笑いに包まれた。

　また、今回の劇中の「お気に入りのごはんメニューは？」という定番の質問には、赤澤は「甲乙つけがたいんですが、ナポリタンですね。エピソード的にも、ハルがリクエストしてくれたというのもあるし、ちゃんと甘くて、すごくおいしかったです」と語る。

　高橋は「『アキハル』で思ったのは、人がつくった飯が一番うまいなということ。普段、どうしても先輩や後輩と外食することが多いし、ひとりの時でもお店で済ますことが多いんですけど、誰かがつくってくれたご飯ってうまいです！」と語り、「その中でも１個に絞るなら？」と赤澤に迫られると「すき焼きやカレーは、おいしいって想像がつくんですけど、実はタコライスがこんなにうまいんだ！って思いました」と普段、あまり食べる機会のないタコライスを選択。

　川野監督は「普通、こういう撮影の時は、本番だけ食べるものなんですけど、２人はいつも食ってました(笑)。よく（バラエティ番組などで）『スタッフがキレイに食べました』とか出るけど、僕は全然、食べてませんからね」と明かす。

　高橋は「『１（ファースト）』の時は、水着になるシーンがあったので、控えめにしてたんですけど、『２（セカンド）』では、脱ぐシーンはなかったので、僕は気にせずにおいしいものを食べて、太郎ともシェアしたかったんですけど、太郎はちょうどその頃、筋肉の役（＝舞台『マッシュル-MASHLE-』）をやってたので、なんかすごく（肉体美に）こだわり始めちゃって、なおかつ上半裸のシーンも追加されたので、自分の身体が見せたいがために、カメラの前にも長めに立ってました」と今度は高橋が赤澤の現場での振る舞いを暴露！会場は爆笑に包まれていた。

　さらに「お互いの好きなところは？」というストレートな質問に対しては、赤澤は「健介くん、顔はメチャメチャイケメンですけど、お腹はタプタプなんです(笑)。撮影中にお腹を触ったら、このビジュアルからは想像できないくらい……」と明かし「タプタプなところとそのギャップが好き！」とニッコリ。

　一方、高橋は「僕は最近、意外と自分がマルチタスクができないって気づきまして、（ひとつの作品に）バーッと集中してると、SNSの更新が滞ったりしてしまうんですけど、（赤澤が）ずっと『アキハル』の宣伝をしてくれて、僕はそれをリツイートするだけで、太郎が頑張ってくれたので、それはものすごくありがたかったです」と語る。

　赤澤は、そんな高橋の言葉に「僕は健介くんが浮気してる作品のツイートをしてるたびに、『アキハルもあるんだけどなぁ……。宣伝しないのかなぁ……』って思ってました」とチクリ。高橋は赤澤に頭が上がらない様子だった。

　また「最近、なかなかやる気が出ません」という質問者の「これがあれば頑張れるというごはんやもの、やる気が出ない時の乗り越え方を教えてください」という質問＆相談には、赤澤は「“推し”じゃないですか？　それこそこの映画を観て元気を出してもらえたら。登場するごはんもつくりやすいものばかりなので、ぜひつくってみてもらえたら」と呼びかける。

　一方、高橋は「そもそも、やる気が出ないのにやる気を出させても、良い結果は出ないと思うので、無理してやる気を出す必要はないと思います。やる気が出たら頑張ればいいんじゃないかと思います。やる気が出ないことは悪いわけじゃないし、時期ってあるから」と一見、厳しく突き放しているようで愛のあるアドバイスを送る。

　ここで川野監督が「（映画の中で）就職が決まって、（ハルがアキに）水をかけるシーンがありますが、あの時の高橋さんの無邪気な笑顔を見るたびに、僕は元気が出ます。役者でこんなに素直に笑う人は初めて見ました」と高橋の笑顔に元気をもらったと告白！

　赤澤はこのシーンについて「段取りでは２人でホースを取り合うみたいになってたのに、本番では一向に渡してくれないんですよ(笑)！　悪魔みたいな顔してました」とふり返り、高橋も「あれは楽しかったです」と満面の笑み。質問者に対し改めて「やる気が出ない時は、人に水をかけたらよいと思います(笑)」と百点満点の回答を示し、会場からは笑いがわき起こった。

　舞台挨拶の最後に高橋は「本当に温かい現場で、それが伝わると思います。エンドクレジットの仲の良さそうな感じを見ていただければ、ほっこりすると思いますので、何度も観ていただいて、皆さんの心がほっこりなってくれたら嬉しいです」と語り、赤澤は「今回、アキとハルの関係が進展していきましたが、もし『3（サード）』になったらどうなるのか？　どこまでやるのか……？　楽しみです！」と次回作への期待も口にし、温かい拍手の中で舞台挨拶は幕を閉じた。