イントロダクション
中古市場は近年急成長を遂げ、倹約目的以外にも、物の価値を重視する動きはトレンドにさえなっている。韓国の中古市場は25兆ウォンを超え、韓国国内の主要中古取引プラットフォームの累計加入者数は2021年時点で6000万人以上に達している。しかし、多くの人々がアクセスし市場が拡大するにつれ、意図せぬ動きも見られる。取引数の増加に伴い、システムを悪用した詐欺や組織犯罪も増加傾向にある。韓国の警察庁のデータによると、2022年の中古品取引詐欺事件は8万3214件で、過去9年間で81.4%も増加している。また、被害額は2014年の278億ウォンから2021年には3606億ウォンと、7年間で13倍に増加している。韓国では1日平均228件もの詐欺被害が報告されているのだ。
『ターゲット-出品者は殺人鬼-』は身近になったインターネットでの中古品の売買というごく現実的な題材に、映画的な想像描写を加えてスリラーに仕立てた作品だ。簡単に売り買いができる中古市場で詐欺に遭い、犯罪者に狙われるという筋書きは、映画の中だけでなく誰にも起こりうることだ。本作は中古品の売買を巡る犯罪を鋭くとらえることで現実味を高め、サスペンスを最大限に盛り上げている。視聴者は「こんなことが自分にも起こり得るのだろうか」と冷ややかな衝撃を受けながらも、スクリーンに没入していくことだろう。被害者スヒョンとチュ刑事のコンビが展開する、スリラーというジャンルにふさわしい緊迫したシーンも作品の見どころの一つだ。
ストーリー
私は今日、殺人鬼から物を買った――
スヒョンは新居に引っ越しフリマ・サービスで中古の洗濯機を買ったが、後日壊れた洗濯機が届き、詐欺にあったことに気づく。警察に相談するが、捜査までは時間がかかると告げられたスヒョンは自ら犯人に連絡することを思いつく。売り手のアカウントを再び見つけ出し、スヒョンは返金を要求するが、相手にされず、感情的になったスヒョンは相手に怒りに満ちたメッセージを送る。しかしそれ以来、スヒョンの身に恐ろしいことが起こり始める。スヒョンは再び警察に相談し、捜査が始まり販売者の家を訪れるがそこには、思いもよらない事態が待ち受けていた………。
(原題:타겟/英題:Don’t Buy the Seller、2023年、韓国、上映時間:101分、R15相当《自主規制》)
キャスト&スタッフ
監督:脚本:パク・ヒゴン
撮影:ペク・ユンソク(C.G.K)
出演:シン・ヘソン、キム・ソンギュン、イム・チョルス、イ・ジュヨン、カン・テオ
ギャラリー
予告編
オフィシャル・サイト(外部サイト)
公開表記
配給:TCエンタテインメント
シネマート新宿・シネマート心斎橋・kino cinema天神にて6.21Fri. ROAD SHOW!
(オフィシャル素材提供)